情報通信技術の発展に向けて、マイクロ波・ミリ波の高周波領域において適応できる高性能な高周波用電子部品のニーズがより強くなってきています。
情報通信機器を構成する高周波電子部品の高性能化のために使用する材料に対し、それぞれの設計に応じて適正な誘電率・低誘電損失の特性が求められています。
ポリプラスチックス株式会社と大塚化学株式会社は、それぞれが培ったPPS及びLCPの複合化技術と誘電率制御技術を融合し、情報通信分野における新たなニーズに応えることを目的に両社の共同開発により誘電率制御材料フレクティスの開発を進めています。
|
誘電率制御材料 <フレクティス > |
フレクティスのベース材料として使用しているPPS並びにLCPは耐熱性、寸法安定性、成形加工特性に優れている事から表面実装用電子部品に広く利用されています。更にこれらの材料は高周波領域における誘電損失が低いことから基本的に高周波用デバイス材料として適した特性をもっています。
フレクティスは、大塚化学株式会社が独自に開発した高誘電率セラミックをPPSおよびLCPと独自技術により複合化し、5〜20の範囲で誘電率の制御を可能とした成形材料です。 これまで高誘電率材料としてセラミックが利用されていますが、高比重、3次元微細加工が困難などの課題がありました。
フレクティスは、射出成形により加工できる事から薄肉形状、3次元形状など目的に応じて多様な形状に加工する事が可能です。またインサート成形、部分めっき加工技術と組み合わせる事により量産性に優れた電極形成も可能となり、高周波部品の新たな設計の可能性が拡がります。 |
<フレクティス >の特徴 |
| 高度な複合化技術により高周波領域において低誘電正接を維持し比誘電率εr5〜20の範囲で設定が可能です。 |
| ベースポリマーにPPSおよびLCPを採用しています。これらの複合材料についてもベースポリマーと同等の優れたはんだ耐熱性を示します。
|
| PPS、LCPともにベースポリマーの限界酸素指数が高いことから、これらの複合材料もV-0(UL94)の難燃性を示します。 |
| PPS、LCPの一般グレードと同様に射出成形において安定した成形加工性を示します。 |
<フレクティス >の特性 |
フレクティスの特性を表に紹介します。 LCPベースで2グレード、PPSベースで2グレードのバリエーションがあります。
|
| 項 目
| 単 位
| 試験法(ISO)
| グレード名
|
| C0511A
| C0711A
| P0813A
| P1210A
|
| 密度 |
g/cm3 |
1183 |
1.78 |
2.02 |
2.13 |
2.26 |
| 曲げ強さ |
MPa |
178 |
180 |
180 |
130 |
130 |
| 曲げ弾性率 |
MPa |
178 |
12000 |
14000 |
21000 |
16000 |
| 曲げ歪 |
% |
178 |
3.1 |
2.2 |
0.7 |
0.9 |
| 線膨張率 |
流動方向 |
×10-5/℃ |
11359-2 |
1 |
1 |
2 |
2 |
| 直角方向 |
×10-5/℃ |
11359-2 |
5 |
5 |
3 |
3 |
| 燃焼性 |
- |
(UL94) |
3mmtV-0 相当 |
3mmtV-0 相当 |
1.6mmtV-0 相当 |
1.6mmtV-0 相当 |
| 誘電率 |
1MHZ |
- |
容量法 |
5 |
7 |
8 |
12 |
| 誘電正接 |
3GHZ |
- |
空胴共振器摂動法 |
0.002 |
0.002 |
0.002 |
0.003 |
|
| ※ | 上記の値は材料の代表的な測定値であり、材料規格に対する最低値ではありません。 |
| ※ | フレクティスはすべて、外国為替及び外国貿易法に基づく輸出貿易管理令別表第1の16項に該当します。 |
下図に各グレードの比誘電率および誘電正接の周波数特性を示します。 高周波領域においても安定した特性を維持しています。 |
<フレクティス >の応用分野 |
| 情報通信分野においてアンテナは云うまでもなくキーデバイスのひとつです。携帯電話、無線LANやRF-IDなどのアンテナには通信性能だけでなく、搭載される機器・使用環境に応じて小型化、薄型化など形状設計面においてもさまざまな要求があります。また利用される周波数帯域とアンテナ形状によりアンテナ用材料に要求される誘電率は決定されます。フレクティスの広範囲なバリエーションか
ら最適な誘電率のグレードを選択することにより、最適なアンテナの設計が可能になります。 |
| 各種アンテナ | 携帯電話内部アンテナ |
 | 2.56GHzパッチアンテナ |
 | 無線LANアンテナ |
 | RF-IDアンテナ |
 | 無線LANアンテナ |
|
|
|
 基盤用コネクター |  基盤用コネクター |
|
|
情報量の拡大に伴い情報機器内部のデジタル信号も高速化・高周波化の方向にあります。高周波信号において安定した伝送特性を確保するためには、伝送回路やその接合部に使用されるコネクター部におけるインピーダンスをより高い精度で設計することが求められてきます。しかし一方では、機器の小型化のために回路およびコネクターのファイン化される方向にもあり、コネクターの設計だけでインピダンスを調整することは非常に困難になってきています。
コネクターに使用する材料の誘電率を選択することにより限られた設計範囲におけるインピーダンスの最適化が可能となります。
|
|
|
| 取り扱い上のご注意 |
| ※ |
このホームページに掲載した物性値は各種規格や試験法に規定された条件下で得られた試験片等に基づく測定値または代表的な数値です。 |
| ※ |
このホームページはポリプラスチックス株式会社/大塚化学株式会社が蓄積した経験および実験室データに基づいて作成したもので、ここに示したデータは異なった条件下で使用される部品にそのまま適用できるとは限りません。したがって、この内容が貴社の使用条件にそのまま適用できることを保証するものではなく、活用に関しては貴社にて最終判断をお願いします。 |
| ※ |
このホームページで紹介する応用・用途例などにかかわる技術の権利関係および使用の寿命・可能性などについては貴社にてご検討下さい。また、本製品は、医療用途のインプラント(医歯学的移植組織片)に使用されることを想定したものではありませんので、これらの用途にはおすすめしません。 |
| ※ |
本製品の安全な取り扱いにあたっては、使用される材料・グレードに該当する製品安全データシート「MSDS」をご参照下さい。 |
| ※ |
このホームページの内容は、現時点で入手できる資料、情報、データに基づいて作成しており、新しい知見により予告なく改訂することがありますのでご了承下さい。 |
| ※ |
本製品や説明資料、または、ここに示した注意事項等について、ご不明な点などございましたら、ぜひポリプラスチックス株式会社/大塚化学株式会社にお問い合わせの上、ご相談下さい。 |
|
|
|
| * |
「フレクティス 」および「FREQTIS 」は、ポリプラスチックス株式会社が日本その他の国で保有している登録商標です。 |
|
|
|
製造販売元
ポリプラスチックス株式会社 |
事業提携先
大塚化学株式会社 |
|
|
|

ポリプラスチックス株式会社ホームページ

EnplaNet ポリプラスチックス株式会社TOP
|