住友重機械工業:外観不良の1つである黒点(樹脂焼け)について

住友重機械工業株式会社
住友重機械工業プラスチック機械事業部



ディスク成形で良品率を低下させる原因の1つに外観不良があります。
その1つである黒点について発生メカニズムから対処方法までを考えてみます。

こんなときに黒点が発生

加熱シリンダを成形温度で長時間放置しパージしたら茶色い樹脂が出てきた。その後、成形すると黒点が発生した。
乾燥不良の樹脂を成形。シルバーが発生したが気にしないで成形していると黒点が発生した。
材料切れをたびたび起こしスクリュが空回りしていたが気にしないで成形を続けたら黒点が発生した。
突然の停電で加熱シリンダ温度が室温まで下がってしまった。その後成形したところ黒点が発生した。


黒点はどうして作られるか。(発生メカニズム)

発生メカニズム1 加熱シリンダの異常過熱等により安定
皮膜が破壊され樹脂の炭化が始まる。
発生メカニズム2 一度炭化物が形成されると成長を続ける。

炭化物がある程度大きくなると樹脂の流れに逆らいきれなくなり剥離する。
これが黒点となる。スクリュで混練されると黒条となる。
発生メカニズム3 炭化物が剥離した過熱シリンダ内面は金属が剥き出しとなるため、新たな炭化 物が形成される。

周期的に炭化物が剥離し、黒点を発生させる。


黒点が発生したらどうやって直すか。(対処法)

 黒点の発生を直す方法としては、[低温パージ法]と[分解清掃法]があります。

低温パージ法

樹脂の溶融温度ぎりぎりの250~260℃位の温度でスクリュを高速回転させ炭化物を除去する方法。簡便であり短時間で作業が完了するため第一ステップの処置方法として普及している。


分解清掃法

加熱シリンダ内をPP等で置換してからスクリュを分解し、炭化物を除去する方法。炭化物を完全に除去できるが安定皮膜も除去してしまうため再立ち上げ時に注意を要する。


その他の清掃法

スクリュの清掃法としてはパージ剤を使用する方法。PPでパージする方法等が知られているが、成形したときに残留パージ剤等が出てきて外観不良等を起こすことがあるので注意を要する。その他に、汎用PCを使用する方法もある。




  DVDの成形等でなぜ黒点が多いのか?


三菱エンジニアリングプラスチックス(株)殿
カタログ資料
CD,CD-Rではシリンダ温度が340℃前後であったものがDVD,DVD-Rでは380~395℃と高温になったため成形温度で放置するとすぐ樹脂の変色が始まる。

左図は三菱エンジニアリングプラスチックス(株)殿のカタログ資料であるが380℃位から急激に分解が進み質量が減少していることが分かる。

このことからDVDではCDよりピットやグループが微細となり転写させるためにシリンダ温度を上げたことが焼けやすくなっている原因である。
よって、DVD成形では樹脂の滞留を減らすためシリンダの昇降温の際にパージを行いながら実施することを推奨する。




製品情報:全電動光ディスク専用射出成形機 SD40E



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