2.2.架橋型PPSとリニアー型PPS
| 温度 |
架橋型ポリマー |
リニアーポリマー |
23 |
4,000MPa |
3,700MPa |
| 80 |
3,700 |
3,500 |
| 100 |
2,500 |
2,100 |
| 120 |
1,000 |
800 |
| 140 |
600 |
500 |
前章でも触れたようにPPSには架橋型と呼ばれるものとリニアー型と呼ばれるものがあります。架橋型はポリマーの製造工程中、酸素存在下で熱処理することに依ってポリマーの分子量を必要な水準に高めたものです。

このポリマーは、ポリマー分子の一部がお互いに酸素を介して2次元あるいは3次元の架橋構造を形成しています。このために次に述べるリニアー型ポリマーに比較して高温環境下でさえも高い剛性を保持し、クリープ変形が少ない点や応力緩和し難いと言った特長があります。

一方、リニアー型ポリマーは、ポリマーの製造において熱処理工程は無いためにポリマー分子中には架橋構造は含まれず、分子は1次元の直鎖状です。一般的にはリニアー型PPSは架橋型PPSに比較して剛性が低く、靭性や伸びが多少高いのが特長です。さらにリニアー型はポリマーの純度が高く、吸湿が少ないために高温多湿雰囲気でもさらに寸法変化が少なく電気絶縁性の低下も少ないという利点もあります。

Table2.1は、両タイプのPPSポリマーの粘弾性を示す貯蔵弾性率の比較ですが、架橋型の方が高い値を示し剛性が高く、耐クリープ性や緩和性に優れることが判ります。

Fig.2.4
架橋とリニアーPPSコンパウンドの特性概念 |
以上、架橋型とリニアー型ポリマーについて述べましたが、これらポリマーをべ一スとしたコンパウンドは、べ一スポリマーの影響を多分に受け、Fig.2.4に示すような特性差を示します。
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