自動車と高分子材料 (1998年『自動車用高分子材料†』普及版)


株式会社シーエムシー出版

自動車と高分子材料
  ■ 監修 /草川 紀久
  ■ 発行日 /2006年6月
  ■ 価格 /5,040円(本体4,800円+税5%)
  ■ 体裁 /A5判・292ページ
  ■ ISBNコード /ISBN4-88231-878-4
  ■ Cコード /C3053
  ■ 商品コード /B0771

刊行にあたって

著者一覧

目次

第1章 樹脂・エラストマー材料

第2章 材料別開発動向

第3章 部材別開発動向

第4章 次世代型自動車と機能性材料

第5章 自動車用塗料

第6章 自動車用接着剤

第7章 自動車用高分子材料と成形加工

第8章 環境問題とリサイクル
 

【刊行にあたって】
 「自動車の世紀」,「プラスチックの時代」といわれた20世紀もあと2年で終わろうとしている。21世紀を目前に控えた現在,自動車と高分子の産業は,世界的にも大きな構造転換の時期を迎えている。自動車産業,高分子産業は,お互いに影響し合いながらこの20世紀に大きく発展してきた。

 自動車のこの大きな発展は,高分子材料の存在があったからこそと言えるであろう。高分子材料は,現在,自動車の内外装部品,機能部品,構造部品等あらゆる分野に使用されている。今後も,省エネルギー,環境問題で大きな役割を果たすことが期待されている。

 シーエムシー(現シーエムシー出版)では,1989年12月に『自動車用高分子材料』を発行し,好評を博してきた。それから約10年を経てこの重要な変革の時期に,続刊として新たに『自動車用高分子材料II』を発行できることは,非常に意義深いことと思われる。

 本書では,自動車分野における最新の高分子材料開発の現状を詳しく述べ,21世紀への展望を行なった。プラスチック,ゴム,塗料,接着剤,複合材料など,現在自動車に使用されているすべての高分子材料について,材料および部品の観点から最新の開発動向を述べると共に,その成形加工方法についても記述した。また,次世代型自動車の電気自動車と電池材料等の機能性材料,リサイクル等の環境問題など最新の話題についても新たに章を設けて詳しく述べた。

 このような自動車用高分子全般にわたる広範囲の分野を網羅できたのは,ひとえに自動車と高分子関連の分野で,現在ご活躍中の多くの専門家のご賛同を得ることが出来たおかげである。執筆者の方々には,非常にご多忙中にもかかわらず執筆していただき,本書を完成することが出来た。この場を借りて深く御礼申し上げたい。

 本書の出版が,この世紀の転換期に21世紀への生き残りをかけて,日夜奮闘されている関連業界の方々に,いささかなりともお役にたち,日本の高分子産業と自動車産業の今後の発展に貢献できることを願うものである。

1998年10月  高分子環境情報研究所 所長 The ITB Group, Ltd. 極東代表 草川紀久


 本書は1998年10月に『自動車用高分子材料II』として発行されたものから「総論:自動車と高分子材料の世紀」を除き,普及版として発行した。記述内容は基本的に当時のままである。文献表記と誤植については一部修正されている。
2006年4月  シーエムシー出版 編集部
【著者一覧】
草川 紀久 高分子環境情報研究所 所長;The ITB Group, Ltd. 極東代表
相村 義昭 日本ゼオン(株) 総合開発センター ゴム第一研究室 主任研究員
河西 純一 いすゞ自動車(株) 研究・試作・実験室 材料開発部 第二グループ グループリーダー
(現)(独)物質・材料研究機構 知的財産室 運営主席
森 欣弥 チッソ(株) ポリプロポリエチ事業部 主席企画員
原田 貴清 チッソ(株) ポリプロポリエチ事業部 次席企画員
弘中 克彦 帝人(株) 樹脂研究所 樹脂基盤担当研究課 課長
(現)帝人化成(株) プラスチックステクニカルセンター
石王 敦 東レ(株) 樹脂研究所 研究員
(現)東レ(株) 化成品研究所 主任研究員
加来 祐二 出光マテリアル(株) 事業部 事業1課
(現)出光興産(株) 広報室
竹村 泰彦 JSR(株) 開発センター 高分子研究所 エラストマー開発室
主幹研究員 兼エラストマー事業部 参事
上嶋祥元 (株)ブリヂストン 化工品技術本部 化工品材料開発部 課長
鍬本賢二 (株)ブリヂストン 化工品技術本部 化工品材料開発部 工業用品材料開発ユニット
伊澤槇一 中国上海交通大学 客員教授;工学院大学 機械工学科 講師
(現)東京工業大学大学院 清華大学合同プログラム 特任教授
池田 詔郎 水菱プラスチック(株) 技術開発部 取締役部長
福島 守 富士重工業(株) 三鷹東京事業所 P/U研究実験第2部 第7課 担当
井上 茂 (財)日本自動車研究所 研究企画管理室 主任研究員
田部 隆幸 日本発条(株) ばね生産本部 設計部 次長
(現)日本発条(株) 研究開発本部 シニアスペシャリスト
毛利 浩 (株)ブリヂストン タイヤ材料開発部 材料技術・評価法 ユニットリーダー
(現)President and Director Bridgestone Americas Center for Research and Technology
佐藤 登 (株)本田技術研究所 栃木研究所 チーフエンジニア
(現)サムスンSDI(株) 中央研究所 Vice President(常務)
柴藤 岸夫 日本油脂(株) 塗料研究所
(現)BASFコーティングスジャパン(株) 工業塗料本部 マネージャー
大栗 靖弘 サンスター技研(株) 輸送機事業本部 自動車マーケティング部 部長
(現)サンスター技研(株) 事業戦略室 部長
関口 勇 工学院大学 機械工学科 教授
沼尻 到 (財)日本自動車研究所 社会・環境研究室 主任研究員
(執筆者の所属は,1998年当時のものです。(現)は2005年12月現在のものです。)



【目次】

  第1章 樹脂・エラストマー材料  

1. 樹脂材料の自動車用途の現状と将来動向 草川紀久
  1.1 はじめに
  1.2 樹脂材料の分類と特徴
  1.3 樹脂材料の自動車用途の需要推定
  1.4 樹脂別自動車用途概観
  1.4.1 汎用熱可塑性樹脂
  1.4.2 汎用エンプラ(汎用エンジニアリングプラスチック)
  1.4.3 特殊エンプラ(スーパーエンプラ)
  1.4.4 今後の展望
  1.4.5 熱硬化性樹脂
  1.4.6 自動車の樹脂化の今後の展望と課題

2. エラストマー材料の自動車用途の現状と将来動向 相村義昭
  2.1 はじめに
  2.2 自動車用ゴム部品の現状と材料動向
  2.2.1 タイヤ用材料
  2.2.2 外装・内装・窓枠材料
  2.2.3 空気・水・ブレーキ系材料
  2.2.4 潤滑油系
  2.2.5 燃料系ゴム材料
  2.2.6 防振用材料
  2.2.7 ブーツ用材料
  2.2.8 エアコンディショニング系材料
  2.2.9 ベルト用材料
  2.3 まとめと今後の動向

3. 自動車とプラスチック 河西純一
  3.1 自動車の市場動向とプラスチック化動向
  3.2 環境保護(リサイクル・省資源と有害物質排出量削減)と自動車のプラスチック化
  3.3 永遠の課題(軽量化,低コスト化,プラスアルファ)と自動車のプラスチック化

  第2章 材料別開発動向  

1. 汎用樹脂 森欣弥、原田貴清
  1.1 はじめに
  1.2 自動車部品における汎用樹脂の使用
  1.3 自動車部品用大型汎用樹脂の特長
  1.3.1 ポリプロピレン樹脂(PP)
  1.3.2 ABS樹脂(ABS)
  1.3.3 塩ビコンパウンド
  1.4 外装部品用材料の開発
  1.4.1 バンパー用材料
  1.4.2 その他の外装部品用材料
  1.5 内装部品用材料の開発
  1.5.1 インストルメントパネル及び関連部品材料
  1.5.2 その他の内装用部品用材料
  1.6 機能部品用材料の開発
  1.7 PVCコンパウンドからの材料転換
  1.8 今後
  1.8.1 アロイ化技術の追求
  1.8.2 メタロセン系エラストマー及びプラスチックスの登場
  1.8.3 新規のPP系コンパウンド
  1.8.4 リサイクル材料技術
  1.9 おわりに

2. 汎用エンプラ 弘中克彦
  2.1 はじめに
  2.2 ポリアミド(PA)
  2.3 ポリカーボネート(PC)
  2.4 ポリアセタール(POM)
  2.5 変性ポリフェニレンエーテル(m−PPE)
  2.6 ポリブチレンテレフタレート(PBT)
  2.7 おわりに

3. 特殊エンプラ(1) 石王敦
  3.1 はじめに
  3.2 PPS樹脂の自動車分野への適用例
  3.3 自動車用グレード開発
  3.4 その他特殊エンプラの動向
  3.5 今後

4. 特殊エンプラ(2) 加来祐二
  4.1 はじめに
  4.2 ポリフェニレンサルファイド(PPS)
  4.2.1 PPSの特徴
  4.2.2 自動車分野の用途例
  4.2.3 材料開発動向
  4.2.4 今後の課題・展望
  4.3 ポリエーテルニトリル(PEN)
  4.3.1 PENの特徴
  4.3.2 自動車分野の用途例
  4.3.3 材料開発動向
  4.3.4 今後の課題・展望
  3.4 おわりに

5. 熱可塑性エラストマー 竹村泰彦
  5.1 はじめに
  5.2 TPEの種類と需要
  5.3 各種TPEと自動車部品
  5.4 自動車用TPEの将来展望
  5.5 おわりに

6. 天然ゴムと合成ゴム 上嶋祥元、鍬本賢二
  6.1 はじめに
  6.2 天然ゴム
  6.2.1 天然ゴムと防振ゴム
  6.2.2 防振ゴムの種類とその要求特性
  6.2.3 防振ゴムにおけるNRの活用状況
  6.2.4 今後の課題
  6.3 合成ゴム
  6.3.1 各種合成ゴムの性質
  6.3.2 自動車用ホースへの用途開発動向
  6.3.3 まとめと今後の展望

7. ポリマーアロイ 伊澤槇一
  7.1 はじめに
  7.2 樹脂材料の複合化による高性能化・高機能化の流れ
  7.3 ポリマーアロイ化技術のこれまでと今後
  7.4 自動車用途向けの高性能・高機能付与とアロイ化技術
  7.5 今後の展開

8. 複合材料 河西純一
  8.1 炭素繊維強化プラスチックのトラック荷台への適用,およびガラス繊維強化プラスチック
  8.2 ガラス長繊維強化PPの強度部材への適用
  8.3 定着しつつあるアンダーフードのプラスチック化
  8.3.1 ナイロン系複合材料
  8.3.2 フェノール樹脂系複合材料
  8.3.3 ポリエステル樹脂系複合材料
  8.4 人工木材

  第3章 部材別開発動向  

1. 外装・外板材料 河西純一
  1.1 永遠の課題(軽量化,低コスト化,プラスアルファ)解決に向けて
  1.1.1 外板パネルのプラスチック化
  1.1.2 サンドイッチ射出成形(エアダム,バンパ)
  1.1.3 フィルム・インサート射出成形(塗装・めっき代替フィルム)
  1.1.4 押出成形
  1.1.5 ブロー成形
  1.2 衝撃吸収材料
  1.3 おわりに

2. 内装材料 池田詔郎
  2.1 全般
  2.2 低コスト化
  2.3 商品性向上
  2.4 品質・安全性
  2.5 環境対応

3. 自動車用エンジンのプラスチック部品 福島守
  3.1 吸気系部品
  3.1.1 射出成形部品〜エアクリーナーケース〜
  3.1.2 ブロー成形〜吸気ダクト〜
  3.2 インテークマニホールド
  3.2.1 射出成形
  3.2.2 低融点合金法(=メルタブルコア)
  3.2.3 2Shell法(=2部品溶着法)
  3.2.4 ブロー射出成形
  3.3 オイル・ブローバイ系部品
  3.3.1 射出成形〜オイルセパレターカバー〜
  3.3.2 ブロー成形〜ブローバイコネクター〜
  3.3.3 ガス射出成形〜オイルフィラーダクト〜
  3.4 カム駆動系
  3.4.1 熱硬化性プラスチック〜カムスプロケット〜
  3.4.2 ゴム・プラスチックの一体成形〜タイミングベルトカバー〜
  3.5 まとめ

4. 自動車用防音材料 井上茂
  4.1 はじめに
  4.2 自動車用防音材料
  4.2.1 吸音材料
  4.2.2 遮音材料
  4.2.3 制振材料
  4.2.4 防振材料
  4.3 防音材料の自動車への適用例
  4.4 おわりに

5. 構造用材料 田部隆幸
  5.1 はじめに
  5.2 材料の選択と成形方法
  5.2.1 強化繊維
  5.2.2 マトリックス樹脂
  5.2.3 成形方法
  5.3 GFRPの基本特性
  5.4 GFRP板ばねの設計
  5.4.1 板ばねの設計
  5.5 自動車用サスペンション用ばねへの応用
  5.6 GFRP板ばねのリサイクルについて
  5.6.1 熱硬化性GFRP板ばねのリサイクル法
  5.7 おわりに

6. タイヤ用材料 毛利浩
  6.1 はじめに
  6.2 タイヤトレッドに求められる要求特性
  6.3 低燃費タイヤトレッド用材料
  6.3.1 タイヤの転がり抵抗が燃費に及ぼす影響
  6.3.2 転がり抵抗とトレッドゴム粘弾性の関係
  6.4 新しい材料の開発
  6.4.1 溶液重合SBRの末端変性技術
  6.4.2 シリカ補強技術
  6.4.3 LLカーボンブラック
  6.5 タイヤ耐久性の向上
  6.6 今後の展望

  第4章 次世代型自動車と機能性材料 佐藤登

1. はじめに  

2. 電気自動車用電池と機能性材料  
  2.1 高性能電池とセパレーター材料
  2.1.1 自己放電対策と親水性付与
  2.1.2 シャットダウン効果
  2.2 高性能電池と電槽材料

3. 高機能型エネルギー貯蔵システムとポリマー材料  

4. 燃料電池自動車と高分子材料  

5. おわりに  

  第5章 自動車用塗料 柴藤岸夫

1. 自動車用塗料の現状と展望  
  1.1 自動車塗膜の構成
  1.2 各種構成塗膜の現状と展望
  1.2.1 下塗(電着塗料)
  1.2.2 中塗
  1.2.3 ベースコート
  1.2.4 クリヤーコート
  1.2.5 プラスチック用塗料

2. 自動車補修用塗料  
  2.1 自動車補修用塗料の現状
  2.2 自動車補修用塗料の課題

3. 塗装工程の省エネルギー  
  3.1 塗装工程のエネルギー試算
  3.2 省エネルギーの展望

  第6章 自動車用接着剤 大栗靖弘

1. はじめに  

2. 自動車用接着剤の概要  
  2.1 接着剤市場
  2.2 自動車用接着剤の種類

3. 自動車用接着剤の今後の動向  
  3.1 プレセット型ヘミング用接着剤
  3.2 高剛性発泡充填剤(キャビティーフィラー)
  3.3 機械発泡型不定形ガスケット

4. おわりに  

  第7章 自動車用高分子材料と成形加工 関口勇

1. はじめに  

2. 自動車部品用プラスチック材料  
  2.1 外装主要部品
  2.2 内装主要部品
  2.3 パワートレイン部品
  2.4 燃料系部品
  2.5 機能部品
  2.6 ランプ

3. 成形加工法  
  3.1 射出成形法
  3.1.1 低圧成形
  3.1.2 射出中空部形成法
  3.1.3 ハイブリッド成形
  3.1.4 配向制御成形
  3.1.5 その他の成形法
  3.2 ブロー成形法

4. 注目される成形加工技術  

  第8章 環境問題とリサイクル  

1. 日本の廃車リサイクル事情 草川紀久
  1.1 はじめに
  1.2 廃車処理とリサイクルの現状
  1.3 「使用済み自動車リサイクル・イニシャティブ」と「自主行動計画」
  1.4 シュレッダーダストの処理の現状
  1.5 自動車用プラスチック部品のリサイクル
  1.6 バンパーリサイクルの現状と課題
  1.7 おわりに

2. アメリカのリサイクル事情 草川紀久
  2.1 はじめに
  2.2 米国の都市固形廃棄物の現状
  2.3 固形廃棄物の法的規制と政府の対応
  2.4 米国プラスチック産業界の対応
  2.5 廃車リサイクリングの現状
  2.6 廃車リサイクリングの手法
  2.7 APCにおける廃車リサイクルの検討
  2.8 プラスチックの環境性向上のためのエンジニアリング・イニシャティブ
  2.9 おわりに

3. ドイツを中心としたヨーロッパの自動車リサイクル事情 沼尻到
  3.1 はじめに
  3.2 自動車のリサイクル手法
  3.3 ドイツの法制化の動き
  3.4 ドイツ自動車業界のリサイクルへの取り組み
  3.4.1 ELVの引き取り
  3.4.2 部品再利用
  3.4.3 BMW車へのリサイクル・プラスチックの使用
  3.4.4 BMW社リサイクル性向上例
  3.4.5 BMW社りさいくる可能率評価基準
  3.5 おわりに





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