刊行にあたって
高分子科学、生物化学、物性物理、電子・光工学の枠を越えた学域共同研究を構築することで、次代の共役ポリマー群の創成とその構造・物性・機能の解明が促進され、ナノスケールからメゾスケールにわたる物質・材料(電子・磁気・光学応用・生命機能)の研究が格段に進展すると期待される。これにより、新素材開発につながる幅広い萌芽的研究を育むと同時に、社会的ニーズが急速に高まりつつあるプラスチックオプトエレクトロニクス分野の飛躍的発展にも大きく貢献できるものと期待される。こうした観点と時代の要請に応えるべく、新しい研究グループが組織され、現在、活発に協同研究が展開されている。
わが国は、導電性ポリマーの始動期から今日まで、共役ポリマー研究における中心的役割を果たすとともに、世界を牽引する優れた先導的研究成果を挙げてきた。機能性物質群の中核としての共役ポリマーの研究展開を強力に推進し、世界をリードする機能性材料としての共役ポリマーの学術的水準をより一層引き上げ、その格段の発展を期待して止まない。
(「はじめに」より一部抜粋)
2009年1月 京都大学 赤木和夫