中・大型射出成形機対応の高速サイドエントリータイプ3軸NC制御取出ロボットを開発


2004.07.15

 ハートフルテクノロジーを標榜する射出成形機用取出ロボット専業メーカーの(株)ユーシン精機は、中・大型射出成形機対応の高速サイドエントリータイプ(注1)3軸NC制御取出ロボット「SXA−800III」を商品化、7月20日から受注を開始する。

 最近、工場のクリーンルーム内に中・大型成形機を設置するケースが増えているが、クリーンルームの場合、天井の高さが規制されるため、通常の取出ロボットとは異なる仕様の取出ロボットが必要である。
SXA−800III
 今回商品化した「SXA−800III」は、型締力450トン〜850トンの中・大型射出成形機用に開発したもので、クリーンルーム内での使用を考慮した、成形機の金型側面待機で最短ストロークにて製品を取り出すサイドエントリー方式を採用している。これは、ロボットの摺動部分が金型上面に無いため、ホコリを嫌う製品や天井の低い場所でも使用できる設計となっている。

本機の特長は、
1.中・大型成形機対応として横行軸・引抜軸に加え、上下軸にもサーボモータを使用した3軸NC制御を採用し、製品のソフトな開放を可能にした。(当社の既販のサイドエントリータイプは小型成形機用。小型機に比べ製品の取出し位置が高いため、製品開放位置を小型機と同レベルと考えると取出ロボットに上下軸が必要となる)
2.ハイパワーモータを使用することで、スムーズな加速・減速、高速動作を実現しており、取出しドライサイクルが1.1秒(注2)全ドライサイクルが6.0秒(注3)である。
3.制御装置に「E-touch Web(Eタッチウェブ)」コントローラを標準装備している。


■ E-touch Webの主な特長
1.ネットワーク接続用の通信ポートを標準装備。
2.WindowsをOSとして柔軟な拡張性を実現。
ネットワークによるデータ転送機能
ネットワークを介し、既存のティーチングデータを別のEtouchWebコントローラ搭載の機体にダイレクトにコピーすることが可能(コンパクトフラッシュなど記録媒体の介在は不要)。またメール送信機能で各種データや情報を、事務所や別の機体に送信することも可能。
リモート操作機能
リモートソフトの組み込みによって、インターネット経由でティーチングデータの取得や、動作プログラムの更新が可能。将来的にはユーシン精機のサービスセンターからプログラム内容を確認するなど、操作・不具合の復旧支援を行える拡張性のある機能。
メモ機能
ペン入力による手書きのメモを残すことが可能。またUSBカメラ(オプション)を接続することで、成形品の画像データも取り込める。取り込んだ画像の上に「注意事項」や「申し送り事項」をメモして、ティーチングデータとともに保存することもできる。
カメラフォン機能
USBカメラを装着することで、インターネットを介したインターフォンとして成形現場と管理事務所の映像付通話が可能。成形品の状態や不具合発生時の状況を画像で確認するなどの利用法がある。これも将来的には、ユーシン精機のサービスセンターとの通話による操作支援・不具合の復旧支援を行える拡張性のある機能。
3.取出ロボットの動作プログラムをユーザーにて簡単に追加・変更が可能な「リードスルーティーチング」ソフトを標準装備。

 価格は本体定価にて、850万円。販売目標は、年間約20台を見込んでいる。



【補足説明】
(注1)サイドエントリータイプ=通常の取出ロボットは、成形機の上部から取出アームを挿入し、製品を取り出すのに対して、サイドエントリータイプは、成形機の側面からアームを挿入して製品を取り出すもので、ホコリを嫌う製品やクリーンルームなどの天井の低い場所に最適とされている。
(注2)取出しドライサイクル=取出ロボット動作の中で、ロボットアームが成形機の金型内に進入し、製品を把持して取り出す工程に要する時間を、取出ロボット単体でシミュレートした際の所要サイクルタイムを指す。
(注3)全ドライサイクル=取出ロボットの待機位置から取出し動作、製品の所定位置への開放動作、再び待機位置へ戻るまでの一連の全動作に要する時間を、取出ロボット単体でシミュレートした際の所要サイクルタイムを指す。

※ドライサイクル算出のもととなる動作距離(ストローク)、タイマ(各所での待ち時間)はユーシン社内の基準による。




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株式会社ユーシン精機
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