クリーン環境対応のサイドエントリータイプ高速取出ロボットを開発


2005.10.7

 ハ−トフルテクノロジ−を標榜する射出成形機用取出ロボット専業メ−カ−の(株)ユ−シン精機は、クリーンな環境の成形工場に対応するサイドエントリー(横取出し)タイプ高速取出ロボット「SXA−300シリーズ」を開発、9月24日から幕張メッセで開催された「IPF2005」への出展と同時に受注を開始した。

SXA−300シリーズ  現在、光学部品をはじめ、食品容器、医療機器などの成形は、クリーンな環境が求められる成形工場や天井の高さが制限されるクリーンルームで生産されており、今回、開発した「SXA−300シリーズ」は、このような環境に対応するものである。

 「SXA−300シリーズ」は、型締力180トン〜450トンの射出成形機用に開発したもので、注射器やカップなどの小物成形品用である。

 本シリーズは、2プレート金型(注1)用3軸(製品取り出しの横行、引抜軸、昇降軸)NC制御の「SXA−300III」と3プレート金型(注2)用5軸(製品取出しの3軸とランナ用の横行、引抜軸)NC制御の「SXA−300†」の2タイプをラインナップしている。

 本シリーズの特長は
1. 成形機の金型側面待機で最短ストロークにて製品を取り出すサイドエントリー方式を採用している。これは、ロボットの摺動部分が金型上面に無いため、ホコリを嫌う製品や天井の低い場所でも使用できる設計となっている。
2. ハイパワーモータを使用することで、スムーズな加速・減速、高速動 作を実現しており、取出しドライサイクルが0.65秒(注3)、全ドライサイクルが2.95秒(注4)である。
3. 制御装置に「E-touch Web(Eタッチウェブ)」コントローラを標準装備している。

 E-touch Webの主な特長は次の通りである。
1.ネットワーク接続用の通信ポートを標準装備。
2.WindowsをOSとして柔軟な拡張性を実現。
1 ネットワークによるデータ転送機能
ネットワークを介し、既存のティーチングデータを別のE−touch Webコントローラ搭載の機体にダイレクトにコピーすることが可能(コンパクトフラッシュなど記録媒体の介在は不要)。またメール送信機能で各種データや情報を、事務所や別の機体に送信することも可能。
1 リモート操作機能
リモートソフトの組み込みによって、インターネット経由でティーチングデータの取得や、動作プログラムの更新が可能。将来的にはユーシン精機のサービスセンターからプログラム内容を確認するなど、操作・不具合の復旧支援を行える拡張性のある機能。
1 メモ機能
ペン入力による手書きのメモを残すことが可能。またUSBカメラ(オプション)を接続することで、成形品の画像データも取り込める。取り込んだ画像の上に「注意事項」や「申し送り事項」をメモして、ティーチングデータとともに保存することもできる。
1 カメラフォン機能
USBカメラを装着することで、インターネットを介したインターフォンとして成形現場と管理事務所の映像付通話が可能。成形品の状態や不具合発生時の状況を画像で確認するなどの利用法がある。これも将来的には、ユーシン精機のサービスセンターとの通話による操作支援・不具合の復旧支援を行える拡張性のある機能。
3. 取出ロボットの動作プログラムをユーザーにて簡単に追加・変更が可能な「リードスルーティーチング」ソフトを標準装備。

 価格は本体定価(消費税別)にて、300IIIが590万円、300†が710万円。販売目標は、2タイプで年間約20台を見込んでいる。


<補足説明>
(注1)2プレート金型
 現在実用されている射出成形用金型の大半を占めており、固定側(キャビティ)と可動側(コア)による2枚板で構成されている。
(注2)3プレート金型
 固定側と可動側のほかに、ランナを引きはがすためのランナ・ストリッパープレートという1枚の板が挿入された3枚板で構成されている。
(注3)取出しドライサイクル
 取出ロボット動作の中で、ロボットア−ムが成形機の金型内に進入し、製品を把持して取り出す工程に要する時間。ドライサイクルは、実際に成形機と連動し、製品を取り出すのではなく、取出ロボット単体で同様の動作をシミュレ−トした際の所要サイクルタイムを指す。ドライサイクル算出のもととなる動作距離(ストロ−ク)、タイマ(各所での待ち時間)はユ−シン社内の基準による。
(注4)全ドライサイクル
 取出ロボットの待機位置から取出し動作、製品の所定位置への開放動作、再び待機位置へ戻るまでの一連の全動作に要する時間。ドライサイクルは、取出ロボット単体で同様の動作をシミュレ−トした際の所要サイクルタイムを指す。ドライサイクル算出のもととなる動作距離(ストロ−ク)、タイマ(各所での待ち時間)はユ−シン社内の基準による。



● この件に関するお問い合せ
【ユ−シン精機広報】
広報担当:営業管理部 小谷
電話:075(933)9555
本社:京都市伏見区久我本町11−260




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