チバ・スペシャルティ・ケミカルズ:2006年 業績発表

 

2007年02月14日 東京
(2007年02月13日、スイス・バーゼル発表)


チバ・スペシャルティ・ケミカルズ
2006年は順調に進展

  • 売上:スイスフランベースで5%、現地通貨で4%成長
  • 基盤となる収益性が改善、フリーキャッシュフローが増加
  • 1株当り3スイスフランの配当を提案
  • 戦略的な中間目標を達成
  • 業務改善プログラム「Operational Agenda」が順調に進行
  • 2007年の見通し:売上と収益性の両方で増加を予測
財務ハイライト
当ニュースリリースの最後に連結財務ハイライトを添付していますので、ご参照ください。
 

取締役会会長兼CEOアーミン・マイヤーは、次のようにコメントしています。「チバ・スペシャルティ・ケミカルズは、2006年に更なる進展を遂げました。私たちは、堅調な売上成長とともに、利益率においても基礎的な改善を遂げ、フリーキャッシュフローの増加を果たしました。殊に、主要な戦略上の中間目標に到達しました。私たちは、テキスタイル機能材事業とマスターバッチ事業を売却し、戦略的方向性を研ぎ澄まし、会社組織全体の主要なプロセスの効果と効率の改善を目的とするプログラム「Operational Agenda」をスタートしました。

今後、私たちは、プラスチック添加剤、コーティング機能材、製紙・水処理剤の3つの中核事業に集中していきます。地理的な面だけでなく、マーケティング・セールスおよびイノベーションを強化すると同時に、生産および管理・サービス部門での更なる効率化を図り、これらの事業における需要に沿って、運営していきます。」

業績概況

アジアとヨーロッパが売上増を牽引

2006年通年での売上は、64億スイスフラン(2005年:60億スイスフラン)で、前年よりスイスフランベースで5%、現地通貨ベースで4%増加しました。特に、中国とインドで2桁成長を示したアジアでは、現地通貨ベースで9%増となりました。ヨーロッパにおける現地通貨ベースでの売上は、主に南欧および東欧での健全な成長基調を反映し、3%増を記録しました。 南北アメリカでの売上は、中南米で力強い成長を示したものの米国では2005年とほぼ同レベルの売上で、横ばいでした。米国では、自動車および製紙業界が弱含みで、下半期には建設業界もそれに加わりました。2006年上半期の米ドル高が反映され、為替の影響は、年間を通しプラスに作用しました。

販売数量は、全ての事業で増加し、特にプラスチック添加剤とコーティング機能材で顕著で、全体として5%増となりました。販売価格は、2005年と比較して1%低下しました。 プラスチック添加剤および製紙・水処理剤では横ばい、コーティング機能材では価格の下落が見られました。

営業利益がさらに改善

粗利益は、6%増加し、18億スイスフランを計上し、売上比29.1%(2005年:28.8%)となりました。販売数量の増加と、生産の歩留まりを向上させる積極的な施策が、効率改善プログラム「Project Shape」によるコスト節減とともに、改善に寄与しました。これらの施策は、エネルギー費の上昇と3%の原材料費の増加による計3,400万スイスフランのコスト高を相殺し、利益率改善の鍵となりました。

研究開発への投資は、引き続き高く、売上の4.3%、2億7,000万スイスフランを計上しました。セグメントへの配分は、投資をプラスチック添加剤とコーティング機能材の成長市場に集中するという決定を反映し、それぞれ売上比で4.6%、5.8%をR&Dに投資しています。製紙・水処理剤の投資は、売上比1.8%でした。

販売費および一般管理費は、2005年と比べて増加し、9億8,800万スイスフラン(2005年:8億9,800万スイスフラン)でした。これは、2005年の数字に、特定資産の売却による収入6,800万スイスフランが含まれていたことと、多少の為替による影響によるものです。人件費の増加は、「Project Shape」による節減で相殺されました。リストラクチャリング、減損およびその他費用(特別費用)計上前の営業利益 (EBIT) は、2005年と比較して5%増加し、5億3,100万スイスフラン、売上比8.4%でした(2005年は、5億900万スイスフラン、売上比8.4%)。実際の改善幅は、特定の固定資産の売却による一時的な6,800万スイスフランの収入を計上した2005年の営業利益の数字によって、見えにくくなっています。

2006年における改善のポイントは、売上の増加、生産設備稼働率の改善、「Project Shape」によるコスト削減が挙げられます。継続事業からの特別費用計上前の利益は、3億600万スイスフラン(2005年:2億8,600万スイスフラン)でした。

予定通りの節減を達成

リストラクチャリング、減損およびその他費用は、6,900万スイスフラン(2005年:1億2,000万スイスフラン)でした。その内、5,200万スイスフランはProject Shapeの完了に関連、1,600万スイスフランは「Operational Agenda」実施のための初期費用です。

Project Shapeが始まった2004年以降で全体の節減額は、9,500万スイスフラン(内2006年は6,000万スイスフラン)に上ります。主に人員削減を行う一方で、歩留まり向上と全体的なコスト削減努力を通して達成されました。

2006年には、その他、厳格なコスト管理施策によって、更に3,600万スイスフランの節減が実現しました。

2006年末時点で、グループは、14,130名(2005年末:19,105名)の社員を擁しています。テキスタイル機能材およびマスターバッチ事業の分離の結果、4,500のポジションを削減、Project Shapeにより400、Operational Agendaの初期段階で310のポジションが削減される一方で、買収や中国およびインドでの事業基盤構築のため230のポジションが増加しています。

非継続事業

2006年、テキスタイル機能材事業が分離され、関連する業績が非継続事業として報告されています。予想どおり、そして前述通り、当社は分離後、3億スイスフランの損失を計上しています。これには、マスターバッチ事業の分離による小規模な影響と2000年のポリマー事業の分離から引き続く影響も含まれます。この損失額は、当初予想していた分離コストより低く抑制されたため、以前に発表した予測を下回っています。テキスタイル機能材分離に関連した、追加的に発生するコストは、限定的と見込んでいます。

主にテキスタイル機能材の分離に関連する非継続事業および特別費用の影響を含め、当社は、当初の予測よりも小さい純損失4,100万スイスフラン(2005年:2億5,600万スイスフランの損失)を計上しています。

2006年度中の約2億スイスフランのネット・キャッシュフローの増加は、テキスタイル機能材事業の分離に関連し、今後数年にわたり、更に1億スイスフランのキャッシュフローの増加が見込まれています。

フリーキャッシュフローの増加

フリーキャッシュフローは、1億9,500万スイスフラン(2005年:1億7,600万スイスフラン)に増加しました。

主にテキスタイル機能材の分離に関連する非継続事業および特別費用の影響を含め、当社は、当初の予測よりも小さい純損失4,100万スイスフラン(2005年:2億5,600万スイスフランの損失)を計上しています。

これは、収益性の改善によるもので、年末の在庫レベルの限定的な増加で、部分的に相殺されました。一時的な在庫レベルの増加は、プラスチック添加剤と製紙・水処理剤で、2007年に需要増と「Operational Agenda」の活動に関連して、追加在庫の要請を見込んだ結果です。2006年のバリューは、テキスタイル機能材事業の分離に関連した約5,000万スイスフランの一時的なキャッシュの支出によって減少し、今後数年かけて回収されます。

純負債は8,800万スイスフラン減少し、18億5,000万スイスフランでした。全体の負債レベルは、3億2,500万スイスフラン低減しています。現金および現金等価物は、2億2,400万スイスフラン減少しました。6億スイスフランの債券の早期償還と2億2012年満期の2,500万スイスフランの債券発行が主な原因です。現金残高は、10億スイスフランと堅調です。

バランスシートは、テキスタイル機能材事業の分離に由来する大きな変化を反映しています。また、年金会計のSFAS No. 158によって必要な変更の実施による会計の影響も反映され、資本が減少されました。

2006年の戦略的な到達点

2006年、戦略を総括的に見直した結果、テキスタイル機能材事業の売却によって、当社は、プラスチック添加剤、コーティング機能材、製紙・水処理剤の3つの中核事業に集中していくという結論に達しました。イノベーションと生産への投資は、基本的にプラスチック添加剤とコーティング機能材の高成長の可能性のある市場に向けられます。一方で、製紙・水処理剤においては、収益性の改善が優先されます。加えて、パーソナルケア、潤滑油、電子材料やエクスパートサービスなど、高い可能性を持つニッチビジネスにおいては、投資を継続していきます。

戦略の再検討の結果、コーティング機能材セグメントのマスターバッチ事業の分離や、エクスパートサービス事業のためのカントックス社の買収など、2006年には、ポートフォリオ上のさまざまな調整も行われました。

アジアは引き続き、チバ・スペシャルティ・ケミカルズにとって、戦略的に重要です。1億 2,500万スイスフランをかけたプラスチック添加剤のシンガポール工場の建設は、2008年初めに予定されている生産開始に向け、順調に進行しています。当社は、製紙・水処理剤の着色剤の生産拠点を、英国クレイトンからインドのアンクレシュワルに移転し、コーティング機能材では、中国に新たな投資プロジェクトが進行中です。

当社は引き続き、イノベーションに注力し、次世代の薄型ディスプレイパネル用途に有力な有機発光ダイオード(OLED)のための有機材料を開発しました。また、商品の新鮮さを決める食品の包装のための温度センサー、TTI(時間・温度インジケーター) を発表しました。チバ・スペシャルティ・ケミカルズは、チューリヒにあるスイス連邦工科大学とのパートナーシップを更新し、センサードイツのマインツにあるマックス・プランクポリマーリサーチ研究所との多角的な協力体制が構築されました。新種のセンサーのための印刷可能な電子材料、トラッキング技術およびディスプレイなどの分野で共同開発を行なっていきます。

業務改善プログラム「OPERATIONAL AGENDA」が順調に進行

戦略の実施における鍵は、「Operational Agenda」です。これは、全組織を通じたプロセスの効果と効率の改善を狙った、3-4年にわたるプログラムで、2006年に開始しました。マーケティング&セールスやイノベーションのプロジェクト、より合理的なインフラを通じ、利益ある成長の促進を目的としています。精錬された戦略と「Operational Agenda」を通じ、2009年までに、現地通貨での年間売上成長率を平均3-4%、コスト構造において4億-5億スイスフランの改善を掲げています。プログラムの成果として、2007年と2008年には営業利益マージンの1%増とそれ以降の急速な改善が期待されています。フリーキャッシュフローも2008年以降大幅な増加が見込まれています。プログラムにかかるコストは2006年から2009年で2億5,000万‐3億スイスフラン、約2,500のポジション削減が2009年までに必要となると想定しています。

2006年に実施した「Operational Agenda」の主な進捗状況は次の通りです。

Lean Manufacturing(生産のスリム化)

20拠点に及ぶ主要生産事業所の半数以上で「Lean Manufacturing」に関する調査が終了し、更なるプロセスの適正化、エネルギー消費量の削減、その他の効率改善を通じた節減に対する大きな可能性が確認されています。生産拠点での実施プログラムは現在進行中です。

Organizational and Geographical Structure (組織および地理的配置)

テキスタイル機能材の売却に伴い、各国での活動が見直され、市場への適正なルートの選定が行なわれています。2006年には、チバ・スペシャルティ・ケミカルズはギリシャ、ポルトガル、ニュージーランドのオフィスを閉鎖し、市場への代替ルートを確立しました。このプログラムは2007年も引き続き継続します。

Company-wide System Structure(全社レベルのシステム構築)

2006年、統合された情報テクノロジーの新しいプラットフォームが、最初の実施各国とグローバルのプロダクト・ライフサイクル・データーベースで開始しました。この新たなシステムは、全社のデータ処理の統一化と透明化を推進し、今後2年間かけて、全世界で実施される予定です。

Marketing & Sales(マーケティング&セールス)

「Marketing&Sales」プロジェクトも進化を見せています。このプロジェクトは、市場への流通経路における利益ある最適化と、全社での価格設定モデルの改善を目標としています。1,300名を超える営業担当者が、ビジネスチャンスの優先順位化について、世界中でベストプラクティスを学んでいます。当社はまた、新しいセールス・インセンティブプランの試行をプラスチック添加剤セグメントで行なっており、2008年には全社に拡大する予定です。

Innovation(イノベーション)

「Operational Agenda」の重要な構成要素には、少数のより高い可能性をもったプロジェクトから最大の価値を達成するための、研究開発資金の配分があります。当社は社内の研究開発能力を、ナノテクノロジーやバイオテクノロジーといった全社で効果的な分野を特定して結集し、市場化までの時間の短縮を図るためのより標準化されたプロセスやシステムの開発を行なっています。さらに、バイオプロテクションやセキュリティ技術など、新しい製品分野へのポートフォリオの拡大も行なっています。

最高執行責任者 ブレンダン・カミンズは次のように述べています。「私はOperationalAgenda での進捗を嬉しく思います。主要プロジェクトの実施は計画通りに進み、最初の節減効果が生まれています。このプログラムは私たちのビジネスを変え、ビジネスのプロセスにおける効果と効率を改善し、私たちの市場でのポジションをさらに強化します。2007年はこのプログラムにとって重要な1年となり、私たちは2009 年までに、4億-5億スイスフランのコスト構造の改善に目標を置いています。」

2007年見通し

2007年の事業環境は2006年と同様に推移すると予測しています。石油価格が大きな変動を続けており、光熱費や原材料コストの正確な予測が難しいものとなっています。現時点での予測は、チバ・スペシャルティ・ケミカルズにとってこれらのコストが高いレベルで推移することを前提にしています。

2007年の売上高は現地通貨ベースでは、2006年を上回ると予測しています。リストラクチャリング、減損、その他費用計上前の営業利益マージンは1%増、スイスフランベースの純利益とフリーキャッシュフローも2006年のレベルを超えると予測しています。

2006年セグメント概

プラスチック添加剤

プラスチック添加剤では、2006年を通じ、堅調な需要が見られました。特にポリマープロダクト、ホーム・パーソナルケア分野が顕著で、売上高は21億スイスフランとなり、2005年と比べスイスフランで8%増、現地通貨では7%増でした。販売数量が7%増加し、いくつかの分野での値上げの達成により、高騰した原材料コストの影響を相殺しましたが、全体では変化はありませんでした。生産性の向上に向けた追加的な努力が、原材料コストの増加の相殺に貢献し、営業利益3億1,200万スイスフラン(2005年 2億6,000万スイスフラン)、売上比率14.9%(2005年13.4%)と増加につながりました。

コーティング機能材

コーティング機能材の売上高は18億スイスフランとなり、前年比ではスイスフランで6%、現地通貨5%増加しました。販売数量は8%増加しましたが、販売価格は3%下落しました。これは製品サイクルが典型的に短い、エレクトロニック・マテリアルズのビジネスラインの影響が大きく響いています。全ビジネスラインの昨年の売上は、スイスフラン、現地通貨ともに上回りました。米国の建築および自動車業界の低迷により、第4四半期は売上レベルが低下しましたが、アジアと欧州の堅調な需要により、大部分が相殺されました。営業利益は2億4,400万スイスフラン(2005年2億2,600万スイスフラン)、対売上比13.6%(2005年13.2%)に増加し、販売数量の高さと追加的な効率の改善が大きく反映した結果となりました。収益性を更に強化するため、セグメントでは2006年にポートフォリオの合理化を図り、製品数を20%削減しました。

製紙・水処理剤

製紙・水処理剤セグメントの売上高は2006年25億スイスフラン、スイスフランで3%、現地通貨で1%の増加となりました。販売価格は水処理剤ビジネスで上昇しましたが、高騰する原材料コストを完全に相殺するまでには至らず、製紙ビジネスは値下げ攻勢に抗することができませんでした。セグメントの全体的な販売価格は増減なく、販売数量は1%増となりました。営業利益は8,100万スイスフラン(2005年1億2,800万スイスフラン)、対売上比は3.3%(2005年5.4%)でした。戦略的見直しの結果に基づき、セグメントは低迷する業績を改善するための一連の施策を開始しました。特に、製紙ビジネスに集中し、マーケティングとセールス、地理的アプローチに関して、一層の差別化を図り、市場の要求に沿った特定のビジネスモデルを築いていきます。

日本のチバ・スペシャルティ・ケミカルズの売上

2006年の日本での売上は、429億円でした。

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チバ・スペシャルティ・ケミカルズ (スイス証券取引コード: CIBN、ニューヨーク証券取引コード: CSB) は、お客様の製品に付加価値の高い効果を提供しています。私たちは、革新的な製品やワンストップのエクスパートサービスを提供しながら、お客様に選ばれる企業となるよう努めています。私たちは、プラスチック、紙、自動車、建築物、ホーム・パーソナルケア製品など、幅広い製品に性能、保護、色、そして耐久性を与える、クオリティ・オブ・ライフの向上につながる効果を創造しています。世界120 ヶ国以上で活動し、選ばれた市場でリーダーとなることを目標としています。全世界での2006年の売上高は約64億スイスフラン(約5,893億円)、イノベーションを促進する研究開発に2億7,000 万スイスフラン(約251億円)を投入しています。

損益計算書
貸借対照表、キャッシュフロー計算書
脚注:
(a) 現地通貨の増減率は、2006年業績結果における増減率を反映しています。その増減率は、調整のため、2005年度との為 替の変動の影響を除いています。
(b) 継続事業による利益に含まれるリストラクチャリング、減損及びその他費用は、2006年度年次報告書に記載された「プ ロジェクトシェイプ」と「オペレーショナルアジェンダ」に関連して発生した費用を含みます。それらの特別費用は会社全 体に適用されるので、セグメントには配賦されておりません。
 
■この件に関するお問合せ
チバ・ジャパン株式会社
コミュニケーションユニット
TEL: 03-5403-8220
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URL: http://www.cibasc.com (グループ/英語)
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