はじめに
このたび弊社では将来有望とみられるデバイスの部材について調査を行い、定期刊行資料『2010 光機能材料・製品市場の全貌 No.2』としてまとめました。『光機能材料・製品市場の全貌』は2008年版より上巻と下巻の2分冊となり、上巻では感光性材料とその応用製品を調査対象とし、下巻では透明・屈折材料および光学製品を調査対象としました。上巻および下巻の調査対象は光機能という点では共通しているものの直接的な関連性には乏しいことから、2010年版ではタイトルを見直し、上巻、下巻をそれぞれNo.1、No.2として発刊することとしました。No.2については今後の成長が有望視される太陽電池やLEDなどの光学デバイスを構成する部材を調査対象としています。
当調査資料では、「太陽電池分野」としてカバーガラスやバックシートなど9品目、「LED分野」として白色LEDパッケージやLED用レンズなど14品目、「FPD分野」として反射防止フィルムや透明導電性フィルムなど16品目、「光学レンズ分野」としてBlu-ray用光ピックアップレンズやリフローレンズなど6品目を取上げ、市場規模やその将来予測、メーカーシェア、用途別の販売量、地域別販売量、価格動向、技術開発動向、ユーザー動向などを詳しく調査、レポートしています。
世界全域で環境意識が高まる中、再生可能エネルギーが注目を集めており、なかでも太陽光発電はエネルギーが膨大であることから、低炭素社会の成長産業として有望視されています。日本や欧州などの先進国では電力の買い取り制度などの整備が進められており、太陽電池市場は今後も年率2桁ペースで市場規模が拡大していくとみられています。市場の拡大に伴い、部材の供給不足や新規参入メーカーの増加が見受けられるようになるなど、情勢が絶えず変化しています。
太陽電池と同じく環境対応という面で、省電力、長寿命という特徴を持つLEDも注目されています。これまでLEDは信号機や看板に用いられてきましたが、潜在市場の大きい液晶TVバックライトや照明への採用が本格化し、これまでにない活況を呈しています。白色LEDは国内外の企業が投資を積極的におこなっており、大手電機メーカーでは内製化も始めています。
環境をテーマとした産業が盛り上がる中、2009年は消費低迷による販売不振を警戒したメーカーによる在庫調整がおこなわれ、多くの分野で需要が大幅に減少しました。ただし、LCD分野は液晶TVの販売が好調であり、一部の部材では在庫圧縮の反動による供給不足が生じています。一方で、最終製品の価格下落によって関連メーカーの収益は圧迫されており、コスト面も含めた生産体制の見直しが進められています。
コストダウン要求は光学レンズに対しても強まっています。携帯電話用レンズでは製造コストの安い中国への生産シフトが進む中、さらなるコストの低減のため、リフローに対応したレンズの製法が関連メーカーで試行錯誤されています。同様に、Blu-ray用光ピックアップレンズでもコスト低減の目的で、ガラスからプラスチックへのシフトが急速に進んでいます。
このように光学デバイスを取り巻く環境が激変する中で、弊社では光学デバイスの部材関連業界においてフィールド調査を行い、その最新情報を当調査資料にまとめました。当資料が関連企業や関係者の皆様にとって市場分析や事業推進の一助となり、さらには関連産業の発展に繋がることを切に願います。
最後に、当調査資料の作成にあたり各関連業界の方々から多大なるご協力を賜りました。末筆ながらこの場をお借りして厚くお礼申し上げます。
2010年3月
株式会社 富士経済
東京マーケティング本部
ケミカル&マテリアルグループ