ポリアミド6(PA6)の市場動向
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■用途動向

分野

用途例

フィルム・押出 食品包装フィルムなど
自動車部品 インテークマニホールド(エアーインテークモジュールシステム)、クリップ、ファスナー、シリンダヘッドカバー、エアクリーナー部品、チューブ・リザーバータンク、・ブレーキ系統部品など
産業機械部品 電動工具部品など
電気・電子部品 各種コネクタ、スイッチ、コイルボビン等
その他射出 ボタン、食品容器、事務用いすの脚など

●PA6は耐熱性、機械強度などに優れ、自動車用途に多く採用されている。今後、日本では軽量化に対応するためなど、インテークマニホールドで需要の拡大が見込まれる。さらに、自動車部品がモジュール化されることにより、インテークマニホールドのみでなく、インテークマニホールド周辺部分も採用が拡がっている。

●フィルム・押出分野では食品包装フィルムが主用途の1つである。各種コネクタ、スイッチ、コイルボビン等の電気・電子部品、ボタン、食品容器等に広くPA6は採用されている。

●日本から中国・アジア向けられるPA6の2001年の輸出は対前年比107%と拡大しており、日本の内需の落ち込みに比較して、中国・アジアでのPA6需要は旺盛である。これは、家電・AV機器メーカーが中国へ生産シフトしたため、中国における電気・電子部品向けのPA6需要が拡大している。
●今後は中国・アジアでの経済発展に伴う食品包装フィルムの需要の拡大が見込まれる。

■市場規模推移と地域別需要(1998〜2002年:推定)

●世界市場規模推移
年次

1998

1999

2000

2001

2002(予)

販売量(t)

593,000

635,500

680,000

680,000

714,000

前年比(%)

107.0

107.0

100.0

105.0

出展:富士キメラ総研「ケミカルレポート」2002年7/25号


●2001年のPC世界市場は約68万トン、金額ベースでは2580億円規模と推定される。

●PA6はレジン販売とコンパウンド販売があり,約60%がレジン販売と推計される。したがって、コンパウンドの70%をレジンと仮定した場合、レジンベースの市場規模は約60万tと推定される。

●2001年はIT・自動車関連産業の需要落ち込みで前年並みにとどまったものの、自動車部品への拡大と経済発展に伴う中国での食品包装フィルム需要増加から、今後も市場は拡大傾向が続く。


●アジア地域の国別需要(2001年)

地域

内需(t)

4大分野別推計需要量

フィルム・押出

自動車部品

産業機械部品

電気電子部品

日本

104,000

36,000

30,000

9,000

9,000

中国

31,500

9,700

4,000

6,500

7,100

韓国

12,200

2,900

4,300

1,900

1,900

タイ

9,900

3,800

1,100

2,600

800

マレーシア

5,100

1,100

1,000

700

1,800

台湾

4,000

1,100

700

700

1,000

インドネシア

2,900

700

700

500

700

シンガポール

2,300

900

0

600

400

その他

2,100

800

200

500

300

出典:富士経済「2002中国・アジアプラスチック市場の現状と将来展望」(2002年5月)


●中国における家電・AV・情報通信機器の生産は日本を除くアジアの約半分に達し、中国の電気・電子部品向けのPA6需要は7,100トンと見られる。

●自動車部品向けPA6需要は中国、韓国、タイ、マレーシアが主な需要地域となるが、その量は日本の30,000トンの自動車部品向け内需に比較して小規模である。日本を除くアジアで自動車部品むけPA6需要は12,000トンと見られる。

●日系自動車部品メーカーは現時点では日本で成形された部品を海外に輸出し組み立てることが多い。そのため、自動車部品むけPA6需要はほとんどが日本国内である。

●しかし、今後は自動車部品メーカーも現地調達が増え、日系自動車部品メーカー向けPA6需要も中国などへシフトする見込みである。

■今後の動向
<技術課題>
●特に電気・電子分野では日系メーカーが中国へ生産シフトしていることもあり、ノンハロゲン、ノン赤リンで難燃グレードが要求されることは日系メーカー向けには中国・アジアでも同じである。中国・アジアのローカルメーカーでも日米欧向けの製品があり、やはり日系メーカーと要求は同じ傾向がある。

●住宅建材、産業機器向けにはガラス強化グレードにおいてより高剛性で、良外観が要求されている。

<今後の見通し>
●中国・アジアでのPA6需要は今後の経済発展とともに住宅建材、産業機器向けの需要が増加するものと見られる。特にPA6は鉄道線路の枕木バネ受けに採用されており、インフラの整備に伴って期待される。

●自動車部品向けでは中国自動車メーカーへのPA6需要が拡大するのも遠くはないがまだ先であり、当面は生産シフトした日系自動車メーカーへの部品需要が中心となるものと見られる。

●食品包装フィルムは樹脂そのものの性能が出るため技術要求も高い。中国・アジアでも今後の経済発展に伴う需要拡大が期待されている。

●日本国内ではインテークマニホールド、食品包装用フィルムの伸びに牽引され、今後、対前年比105%程度で伸張すると見込まれている。

●中国では雑貨、産業用機器、電気・電子部品、自動車部品、食品包装用フィルムでのPA6需要が拡大する見通しであり、対前年比108%の高い伸び率が続くと見込まれる。

●中国への生産シフトが加速し、台湾、アセアン諸国の今後の需要は減少見込みである。

■主要メーカー一覧

企業名 商品名
BASF ウルトラミッド
宇部興産 UBEナイロン
三菱エンジニアリングプラスチックス ノバミッド、コバトロン
東レ アミラン
ユニチカ ユニチカナイロン
カネボウ合繊 カネボウナイロン
デュポン ザイテル
東洋紡績 東洋紡ナイロン
バイエル デュレタン
※本記事は富士経済グループ各社の独自調査により編集したものです。

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