変性ポリフェニレンエーテル(m-PPE)の市場動向
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■用途動向

分野

用途例

家電・OA プリンタ、ファクシミリ、コピー等のシャーシとハウジング等
自動車部品 コネクター、スイッチ、リレーブロックなどの電装部品、エアスポイラー、インストルメントパネル、ラジエーターグリル、ホイールキャップ等
電気・電子部品他 コイルボビン、スイッチ、アダプタケース、バッテリーチャージャー

●m-PPEは難燃性、成形性、強度などの特性を活かし、OA機器部品用途向けに採用される。OA機器部品としてはコピー、プリンタ、ファクシミリ等のシャーシとハウジングがこの分野における大半を占める。

●また、耐熱性、難燃性、寸法精度などの特徴からコイルボビン、スイッチ、アダプタケースなどに用いられている。

●自動車部品ではコネクター、スイッチ、リレーブロックなどの電装部品を主に、インストルメントパネル、一部ラジエーターグリル、ホイルキャップなどに採用されている。インストルメントパネルには欧米ではm-PPEが多く採用されるものの、日本ではオレフィン化によってPPが採用され、m-PPEの採用は少ない。アジアカーについても同様である。

●日系自動車メーカーではブロー成形によりエアスポイラーが実用化されるなど、新しい用途も期待されている。

■市場規模推移と地域別需要(1998〜2002年:推定)

●世界市場規模推移
年次

1998

1999

2000

2001

2002(予)

販売量(t)

317,000

333,000

350,000

333,000

350,000

前年比(%)

105.0

105.0

95.1

105.0

出展:富士キメラ総研「ケミカルレポート」2002年7/25号


●2001年のPC世界市場は約33万トン、金額ベースでは1080億円規模と推定される。

●家電・OAと自動車部品の需要動向が左右する市場といえる。


●アジア地域の国別需要(2001年)

地域

内需(t)
(コンパウンド)

分野別推計需要量

家電・OA

自動車部品

その他

日本

50,000

37,5000

10,000

2,500

中国

30,000

27,300

1,200

1,500

タイ

11,000

10,200

250

550

韓国

7,000

5,150

1,500

350

シンガポール

7,000

6,650

0

350

マレーシア

6,000

5,500

200

300

台湾

5,000

4,600

150

250

その他

1,000

800

150

50

出典:富士経済「2002中国・アジアプラスチック市場の現状と将来展望」(2002年5月)


●2001年になりアメリカに端を発したIT不況により、世界的に家電・OA分野でのm-PPE需要が減少した。特にアジア地域は家電・OA分野への依存度が高く、その影響が大きかった。

●2002年に入り家電・OA機器の需要回復の兆しが見えたものの、日本や台湾などのアセアン諸国の家電・OA・電子機器メーカーは既に中国への生産シフトをおおよそ終えており、アセアン諸国のm-PPE需要は伸び悩んでいる。

●一方で日系、台湾系メーカーの生産シフトに加え、ヒューレッドパッカードなどUS系メーカーも中国への生産シフトを進めており、中国のm-PPE需要だけが大きく拡大している。

■今後の動向
<技術的課題>
●中国・アジアにおけるm-PPE需要拡大は日系メーカーの海外生産シフトによることも大きく、基本的に競合状況及び技術的課題に日本と中国・アジアの差はない。

●ユーザーの環境対応の動きは活発であり、易リサイクル性の高い材料を開発することが大きな課題であり、マテリアルリサイクルが進められようとしている。ただし、特に家電OA分野で先行して開発が進められようとしているが、リサイクルに関しては業界としても動きだしたばかりである。

●ノンハロゲン化の点で家電・OA分野のハウジング用途でm-PPEとPC/ABSは競合していたが、現在ではすみわけは定着している。

●m-PPEの開発方向はアロイ化技術の改善である。PPEベースで様々なアロイの開発が行なわれている。たとえば、ジーイープラスチックスではPPOとPAをアロイにした「GTXグレード」があったが、コストダウンとともに耐薬品性が向上したPPOとPPをアロイにした「GTAグレード」を開発している。「GTAグレード」は自動車部品や給排水機器向けである。他にも耐熱性、寸法精度、耐薬品性の改善を目的にアロイ化が進められている。


<今後の見通し>
●m-PPEの樹脂特性として軽く、成形性が高いことが挙げられ、軽量化や複雑形状への対応が要求される新規用途が模索されている。

●m-PPEだけではなく、エンプラ全体にいえることであるが金属代替がひとつの方向性である。m-PPEは自動車、家電OA機器の内部機構品での新規用途が検討されている。

●また、PMMAやPCほど完全な透明ではないが、難燃性に優れ、透明性の高いm-PPEが開発されているので、透明ABSや透明PS市場の代替が期待されている。

■主要メーカー一覧

企業名 商品名
日本ジーイープラスチックス ノリル
旭化成 ザイロン
三菱エンジニアリングプラスチックス ユピエース、レマロイ
BASF ルラニル
※本記事は富士経済グループ各社の独自調査により編集したものです。

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