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食品包装用途を中心とするバリアフィルム市場は、BSE問題や食品偽装表示問題などを背景に、消費者の「食の安全」意識の高まりに伴い、堅調な拡大推移を辿っています。 今回はその市場動向について関連7品目の市場を整理しました。 |
| ■ バリアフィルムの種類と全体市場規模 | ||||||||||||
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食品包装用をメインとするバリアフィルム市場(7品目)は、2001年の472億円の市場から、2005年には533億円と、金額ベースで約1.13倍の成長が予測されます。品目別には、環境問題に関連するバリアフィルム間での代替による増減もあるため、個々の市場規模の増減は激しいものの、全体市場では年率3%前後の伸びで市場は拡大しています。 | ||||||||||||
| ■ 品目別市場動向(2001年/2005年) | ||||||||||||
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| ●PVDCコートフィルム ベースフィルムの主なものは、OPP(2軸延伸PPフィルム)、ONY(2軸延伸ナイロンフィルム)、PETフィルムの3種類の、PVDCコートフィルムで、その機能特性としては、 †防湿性†ガス遮断性†保香性†防カビ性†変色退色防止†耐油性です。特に、ガスバリア性と防湿性に優れたPVDCコートフィルムは透明バリアフィルムの代表的存在でしたが、ダイオキシン問題から非塩素系フィルムへの移行が急速に進み、2001年市場規模113億円から2005年予測、92億円と市場規模は大幅な縮小傾向にあります。
●アルミ蒸着フィルム アルミ蒸着フィルムは、PET、PPなどのベースフィルムにアルミニウムを真空蒸着させたバリアフィルムで、†ガス遮断性†遮光性†保香性などに優れ、印刷やラミネート加工特性や折り曲げ時のピンホールが発生しにくいなど、食品や芳香系の商品パッケージに優れた機能を発揮します。 脱アルミ箔を指向するユーザにより、箔の代替品として採用され、市場を拡大してきましたが、2001年の110億円から2005年でも111億円程度とほぼ横ばいでの市場規模推移が予測されます。
●アルミナ蒸着フィルム アルミナ蒸着フィルムは、フィルム基材の上に酸化アルミを蒸着したもので、透明な蒸着層により酸素と水蒸気の透過を抑制し、高いバリア性を持つフィルムで、ボイル・レトルト適性があり、電子レンジ、金属検知器の使用が可能である特徴があります。 さらに、焼却処理時に有毒ガスを発生させず、かつ焼却残渣も殆ど出ないため、環境適性に優れたものといえます。現状の主力製品は、PETフィルムベースとしていますが、2軸延伸ナイロンフィルムベース品の上市も1980年頃より相次ぎ、さらにユーザーからはOPPフィルムベース品を望む声も高く、凸版印刷や東洋メタライジングなどを中心に開発が進んでいますが、コスト高がネックとなり、本格的な上市には至っていません。 市場規模は2001年、85億円で、2005年には120億円程度と成長が予測されます。
●シリカ蒸着フィルム シリカ蒸着フィルムは、基材フィルムに酸化ケイ素(SiOx)を蒸着コーティング加工したフィルムで、アルミ箔並のバリア性を有する高機能フィルムです。電子レンジ対応が可能で、レトルト殺菌が可能なグレードも上市されています。 また、アルミナ蒸着フィルム同様、焼却による有害ガス発生や残渣が殆ど無いなど環境対応型フィルムといえます。 現在の製品の基材は、主にPETフィルムですが、市場ではシール強度、耐衝撃性、耐ピンホール性など高度な機能への対応が望まれており、この点に優れる2軸延伸ナイロンフィルムベース品の開発が進み、1998年頃より各社が製品化、採用が増加しています。 市場規模は、33億円(2001年)→41億円(2005年:予測)と堅調な市場拡大が予測されます。
●ONY系共押出フィルム ONY系共押出フィルムは、ナイロンとバリア性樹脂を共押出し共延伸したフィルムで、環境問題より「脱塩素」が要求されるPVDCコートフィルム、PVOC押出フィルムの代替品として開発された環境対応型フィルムです。また、高バリア性、高強度に加え、高い印刷性や優れた耐熱性があり、レトルト食品にも対応できるフィルムです。 ONY系共押出フィルム市場は、84億円(2001年)→102億円(2005年)とシリカ蒸着フィルム同様に堅調な推移が予測されます。
●EVOH共押出OPPフィルム 非塩素系であるEVOHをバリア樹脂として使用したバリア性複合2軸延伸フィルムで、PVDCコートフィルムに匹敵するガス遮断性、保香性が特徴です。EVOHは元来、延伸に不向きな樹脂でありOPPとはなじみ難いものとの認識でしたが、二村化学工業が独自技術により開発し、現在でも世界で同社1社が供給しているフィルムです。生産能力は年産6000トン程度、バリアフィルムの主力製品の位置付けとなっています。 2001年市場規模は10億円程度と規模は小さいが、2005年には17億円と成長率からは、今後も順調な伸びで推移するものと予測されます。 ●PVAコートOPPフィルム PVDCコートフィルムの代替として開発された、透明ガスバリアフィルムの1つで、PVDCに代わってPVAをコートすることでガスバリア性、水蒸気バリア性を持たせたOPPフィルムです。 乾燥食品のガス充填包装や脱酸素剤包装などが主な用途となっている。 2001年市場規模は37億円、2005年には約49億円の市場規模が予測されます。
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| ■ その他のバリアフィルム製品 | ||||||||||||
●2元蒸着フィルム ONYやPETなどのベースフィルムにアルミナ、シリカの2種を同時蒸着したフィルムで、アルミナ蒸着のもつ経済性とシリカ蒸着のもつバリア性や柔軟性など双方のもつ優れた基本性能を合わせ持つフィルムで、現在の製造メーカーは東洋紡績1社です。ベースフィルムから蒸着フィルム製造まで一貫生産できる強みを生かしたものとなっています。 ●アクリル酸系樹脂コーティングフィルム ポリアクリル酸系樹脂をPETやONYなどのベースフィルムにコーティングしたハイバリアラミネート基材で、2000年9月に呉羽化学工業が上市。特徴としてはハイバリア性、耐熱性、耐屈曲性、透明性、環境対応、安全性などに優れ、レトルト・ボイル用途を中心に非加熱用途にまで広く採用されています。 ●ハイブリッドバリアフィルム 有機樹脂材料・無機材料のハイブリッドコート材をベースフィルムにコーティングしたもので、ダイセル化学の「セネシHOP」は世界初の非塩素系OPPバリアフィルムとして、透明性、濡れ性、安定したラミネート強度、印刷適性があり、ボイル商品以外に広く適応可能なフィルムである。また、日本エコラップの「セービックス」は屈曲に強い高靭性有機ポリマーと酸素不透過の無機化合物との複合体で、ポリマー層中に無機化合物をナノオーダー単位で分散させたナノコンポジット構造の素材をコーティングしたフィルムです。機能としては、酸素バリア性、防湿性、耐屈曲・延伸性、耐クラック性、耐ピンホール性、溶剤系・水溶性インク対応性、易ラミ加工などの特長をもっています。 | ||||||||||||
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参考資料:「ケミカルレポート」(2002年11月号:富士キメラ総研) | ||||||||||||
※本記事は富士経済グループ各社の独自調査資料を再編集したものです。 |
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