エレクトロニクス高分子材料市場:
年率20%以上の成長が続く表示材用高分子材料市場


今回は富士キメラ総研のまとめた「2003 エレクトロニクス高分子材料の現状と将来展望」(2003年08月刊)から、全体の市場動向を整理します。この調査での区分は半導体用、表示材用、プリント基板用、バッテリー・コンデンサ、ネットワーク、その他の6分野(54品目)としています。

■ 全体市場動向(世界需要)

(単位:億円、%)
  対象
品目数
2003年
市場規模
(見込)
2006年
(予測)
06/03比 年間平均
成長率
表示材用 19 7,370 13,140 178.3 21.3
半導体用 9 3,050 3,370 110.5 3.4
プリント基板用 8 1,450 1,870 129.0 8.8
電池・コンデンサー 5 1,510 1,780 117.9 5.6
ネットワーク 5 200 280 140.0 11.9
その他 8 4,430 6,030 136.1 10.8
54 18,010 26,470 147.0 13.7
※品目の詳細はこちらでご確認ください。


●この調査で取り上げた54品目の総市場規模は、2003年で1.8兆円、これが2006年には2.6兆円規模となり、今後3年間の年平均成長率は13.7%が予測されている。特に、液晶、プラズマ、有機ELなどに対応する表示用材料は、光学フィルム、EL材料など高分子材料の特性(生産性、小型・薄肉化、軽量化、フレキシブル性)などから、最も高い年率20%を超える成長が予測される。

■ 分野別の成長品目(対2006年予測)

分野 年間平均成長率10%以上
表示材用 有機EL材料(バリア封止材、バリアプラスチック基板)、電子ペーパー、導光版、反射防止フィルム(AR/LR)、視野角向上フィルム、偏光フィルム、反射板、偏光膜保護フィルム、拡散板
半導体用 層間絶縁膜(Low-k、平坦化)、DeepUVレジスト、ダイボンドフィルム
プリント基板用 FPC用フィルム、熱硬化性層間絶縁材料
電池・コンデンサー 導電性高分子材料、リチウムポリマー電池
ネットワーク 光ファイバーシート・ボード、光導波路用ポリマー、プラスチック光ファイバ、光デバイス用接着剤
その他 携帯電話用プラスチックレンズ、LED、


●最も成長が見込まれるのは、今後市場が本格化する有機ELディスプレイの関連部材である。特にばバリア用途に有望であり2005年頃に本格化が期待されている。

●液晶やプラズマディスプレイ関連では、PCモニタ、大型薄型テレビの需要が拡大するため、特に面積ベースでは大幅に増加するわけでその表面にあって機能的に向上・保護・機能補償する部材の伸びが高いのはいうまでもない。基板でいえば細密化する配線の絶縁材料の成長が、さらに携帯電話用のプラスチックレンズもカメラ付き携帯の海外での拡大も見込まれ高い成長を維持する。

●ネットワークでは主にFTTHで光ファイバ代替で成長が予測されている。

■ 主要材料から見た品目市場

2002年の素材別使用量上位品目 (単位:トン)
材料構成 エポキシ PET PO アクリル PC PI TAC
(使用量上位)
1位
半導体封止材(90%超) ドライフィルムレジスト(60) ドライフィルムレジスト(80) 導光板(75) エンボスキャリアテープ(75) FPC用フィルム(65) 偏光膜保護フィルム(85)
2位 液状ソルダレジスト(5) エンボスキャリアテープ(11) リチウムイオン電池用セパレータ(5) 液状ソルダレジスト(12) 導光板(13) TABテープ(15) 視野角向上フィルム(15)
3位 LED(1) 拡散板(フィルム)(8) 導光板(4)、半導体用バックグラインドテープ(4) 光ファイバー用コーティング材料(9)   パッシベーション膜(10) 反射防止(AR/LR)フィルム(4)
全53品目
使用量
96,500 17,600 11,000 24,500 1,500 2,100 12,000
※カッコ内は全53品目の総使用量のうちの構成比、その他素材は省略

●この調査では、54品目の採用素材を樹脂別に推計しているが、そのうち半導体の搬送・保管用のマガジンレール(PVCなので本稿では対象としない)を除く53品目から、代表的な樹脂の使用量順に整理すると上記の表となる。

●全53品目の採用素材使用量の推計は231000トン(2003年)で、上記7区分では約16万トン分である。構成では半導体封止材など絶縁材としてのエポキシ樹脂、次いで表示材用のアクリル、汎用性の高いPETの順となっている。

参考資料:2003 エレクトロニクス高分子材料の現状と将来展望


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