主要エンプラ・スーパーエンプラ樹脂の市場動向 (総論) 2003年版

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主要エンプラ・スーパーエンプラ樹脂の市場動向 2003
総論
[汎用エンプラ]
ポリカーボネート(PC)
ポリアミド6(PA6)
ポリアミド66(PA66)
ポリアセタール(POM)
変性ポリフェニレンエーテル(m-PPE)
ポリブチレンテレフタレート(PBT)
GF強化ポリエチレンテレフタレート(GF-PET)
超高分子量ポリエチレン(UHMW-PE)
[スーパーエンプラ]
ポリサルホン(PSF)
ポリエーテルサルホン(PES)
ポリフェニレンサルファイド(PPS)
ポリアリレート(PAR)
ポリアミドイミド(PAI)
ポリエーテルイミド(PEI)
ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)
液晶ポリマー(LCP)
熱可塑性ポリイミド(TPI)
ポリベンズイミダゾール(PBI)
ポリメチルペンテン(TPX)
ポリシクロヘキシレン・ジメチレン・テレフタレート(PCT)
シンジオタクチックポリスチレン(SPS)
ポリアミド6T(PA6T)
ポリアミド9T(PA9T)
ポリアミド11,12(PA11,12)
フッ素樹脂
■ エンプラ市場の現状

●日本国内の素材メーカーは、自動車、電気・電子、家電、産業機器といったエンドユーザーが海外に生産シフトをするのに合わせて、年々現地供給体制を強化している。 エンプラメーカー各社は事業の拡大を図る為に日本及びアジア市場を軸に生産・販売の両面においてグローバル展開を加速している。特に成長性の高い中国・アジア市場では日米欧亜のエンプラメーカー間の競争が激化している。

●地域別では日米欧の市場規模が大きいものの、ユーザーのアジア生産の拡大に伴い、エンプラの需要地域もアジアへシフトする傾向が強まっている。特に中国は、日米欧のみならず台湾や東南アジアからの生産シフトも加わり、汎用エンプラ主体に世界の中で最も需要が伸長している。さらに中国へ成形加工に関する技術移転が進む事で、将来はスーパーエンプラの需要も本格化すると予想される。

●用途分野別ではエレクトロニクス分野はIT不況による影響を受け、2001年はエンプラ需要も低迷したが、2002年以降は回復し、現在デジタル家電を中心とした需要は好調に推移している。
自動車分野においても年々軽量化、リサイクル、低コスト化を背景にして、欧米を中心に金属代替が進行しており、エンプラ化が進んでいる。

●エンプラ樹脂メーカーは、これらユーザー企業のグローバル展開に伴い、海外への事業展開を強化しており、今ワールドワイド市場における「現地生産対応」と「コスト競争」がますます活発化すると予想される。


■ エンプラ樹脂の需要推移

●エンプラ樹脂の需要推移(ワールドワイド数量ベース)
分野 2003年(見込み) 2006年(予測)
汎用エンプラ(8品目) 552万4,000トン 637万4,000トン
スーパーエンプラ(17品目) 29万3,000トン 36万5,000トン
調査対象品目25品目における2003年エンプラのワールドワイド市場規模見込みは、数量ベースで581万7,000トンと推定される。

■ 汎用エンプラ市場規模展望

●規模も大きく今後とも成長市場
品目 2003年市場規模(見込み)
ポリカーボネート(PC) 6,290億円
ポリアミド6(PA6) 4,100億円
ポリアミド66(PA66) 4,020億円
●PCが金額規模6,290億円と最大であり、なおかつ伸長率も高く、今後の有望な市場である。PCは、2002年、2003年とIT関連の需要回復やDVDなどのディスク需要が増え、自動車向けでも需要は少しずつ増え2003年は206.4万トンの需要となった。2004年以降は、日本、アメリカ、ヨーロッパでは年2%〜3%の需要増加が見込まれるが、日本を除くアジアでは年10%以上の需要増加が見込まれ、ワールドワイド全体では6%程度で需要が増加すると見込まれる。

●今後有望市場
品目 2003年市場規模(見込み)
ポリブチレンテレフタレート(PBT) 2,500億円
ポリアセタール(POM) 2,210億円
変性ポリフェニレンエーテル(m−PPE) 1,200億円
GF強化ポリエチレンテレフタレート(GF−PET) 480億円
●PBTは自動車向け需要の拡大、電気電子分野向け需要の回復、PBTの低価格化によってほぼ110%〜130%程度の伸長率と見込まれる。中国におけるPBT生産の拡大により、この2〜3年でアジアでは大きな動きとなると予測される。

■ スーパーエンプラ市場規模展望(100億円以上)

●高成長で今後の期待市場
品目 2003年市場規模(見込み)
液晶ポリマー(LCP) 238億円
ポリアミド(PA6T) 199億円
ポリエーテルエーテルケトン(PEEK) 194億円
●LCPはSMT対応向けの需要が多く、主に携帯電話やノートパソコンといったIT関連機器の市場動向に左右される傾向にある。2004年以降も中国を主体としたアジア市場を牽引して、当該市場は年率10%以上と市場規模は拡大傾向で推移すると予想される。

●フッ素樹脂が金額ベースで2,670億円と唯一1,000億円以上の市場規模となっておりこれにポリアミド11,12(PA11,12)が846億円と続いている。両方とも高価格で、120%程度の伸長率である。

●今後の伸長率が極めて高いと予想される樹脂は、ポリアミドPA9T(PA9T)、シンジオタクチックポリスチレン(SPS)、ポリベンズイミダゾール(PBI)、熱可塑性ポリイミド(TPI)、液晶ポリマー(LCP)などである。特にPA9Tは自動車向けで2005年以降需要が急激に拡大する可能性がある。どの樹脂も新規用途開拓を行っている最中であり、いまだ市場規模(金額)が小さい。今後生産規模の拡大に伴い、金属代替を目的としたコストと性能のバランスにより、どの程度新規用途展開を加速できるかが重要な点になっていくものと考えられる。


■ 世界主要4地域別汎用エンプラ/スーパーエンプラ需要構成(2003年数量ベース)

●エンプラ25品目全体 2003年見込み
地域 2003年市場規模見込み 前年比(予測)
アメリカ 174万2,628トン 3.0%
欧州 164万6,853トン 2.8%
日本 75万9,640トン 3.1%
日本を除くアジア 155万4,276トン 10.9%

●汎用エンプラ8品目全体 2003年見込み
地域 2003年市場規模見込み 前年比(予測)
アメリカ 164万1,900トン 2.9%
欧州 156万9,300トン 2.7%
日本 69万8,500トン 2.7%
日本を除くアジア 150万400トン 10.7%

●スーパーエンプラ17品目全体 2003年見込み
地域 2003年市場規模見込み 前年比(予測)
アメリカ 10万728トン 4.1%
欧州 7万7,535トン 4.6%
日本 6万1,140トン 7.8%
日本を除くアジア 5万3,876トン 15.7%
●日本を除くアジアは汎用エンプラを中心に欧米市場に迫る勢いで需要が伸長しており、将来アジア市場は欧米市場を上回り世界トップのエンプラ需要地域になると予想される。

●スーパーエンプラは日本やアジアはエレクトロニクス産業が盛んであることから、汎用エンプラほど欧米市場とのウエイトに開きはない。

●スーパーエンプラも日本を含めたアジアでの成長性が高く、今後は生産拠点及び技術移転にともない欧米との需要量の差は徐々に縮まると予想される。
参考資料:「2004年 エンプラ市場の展望とグローバル戦略」
(2003年12月:株式会社 富士経済)


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