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ポリカーボネート(PC)フィルムは、汎用PCフィルムと芳香族PCフィルムに分類される。ここでは、光学特性が優れている芳香族PCフィルムについてまとめた。
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ポリカーボネート樹脂は透明性、耐衝撃性、耐熱性、寸法安定性、更に加工性に優れることから、光学用途に広く利用されている。例えば、レーザー光を使用する光ディスクは、高密度、大容量の記録媒体として種々の研究開発、商品化が行われている。
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芳香族PCフィルムとしては、帝人化成の「ピュアエース」ブランドが代表的な製品であり、全光線透過率が89〜90%以上という光学特性を有している。
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| ■用途動向 |
| 用途名 |
販売量 ウェイト(%) |
具体的用途例 |
| 位相差フィルム |
84 |
LCD偏光板 |
| タッチパネル |
7 |
透明導電性フィルムの電極、等 |
| プラスチック基板 |
7 |
携帯電話、PDA、DVD、他 |
| その他 |
2 |
光ディスク用カバーレイヤー |
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光学用途の中では、LCD偏光板に使用されている位相差フィルム用途が、大部分を占めている。
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他にはタッチパネル、プラスチック基板(携帯電話、PDA向け)、光ディスクが挙げられる。
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光ディスクでは、2005年以降、光ディスクのカバーレイヤー用途で需要拡大が期待されている。
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位相差フィルム用途の基材フィルムには、芳香族PCフィルム、LCPフィルム、ノルボルネン系樹脂フィルム、シクロオレフィンポリマー(COP)フィルム等が使用されている。各種基材フィルムのうち、PCフィルムが最も需要量が多い。
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| ■国内市場規模推移(2002〜2007年)と世界の地域別販売量(2003年)
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2002年 |
2003年 |
2004年 見込 |
2005年 予測 |
2006年 予測 |
2007年 予測 |
| 販売数量 |
360 |
450 |
550 |
650 |
750 |
900 |
| 前年比 |
― |
125.0 |
122.2 |
118.2 |
115.4 |
120.0 |
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2003年は450tの実績があり、2007年には2倍に拡大する見込である。
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金額ベースでは、2003年は44億円の実績があり、2007年には約90億円に拡大すると予測している。
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| ● |
位相差フィルムに使用されている芳香族PCフィルムは、液晶ディスプレイ等の画像表示装置市場の拡大に連動し、高い伸びが期待されている。
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帝人化成のPCフィルム(ピュアエース)は、液晶表示用位相差フィルムとして使用される大型液晶TV用の需要増に備えるために、生産設備の拡大を図っている。
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| ●世界の地域別販売量(2003年) |
| 国・エリア |
数量ウェイト(%) |
| 日 本 |
90 |
| そ の 他 |
10 |
| 合 計 |
100 |
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2003年の世界販売量は500tである。
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日本が芳香族PCフィルムの最大の販売エリアであり、国内の位相差フィルムメーカーが主な需要家である。
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| ■研究開発・技術動向 |
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| 企業名 |
新製品 |
新製品・技術概要 |
| 帝人化成 |
「ピュアエース」
次世代光ディスク規格の一つであるブルーレイ・ディスク(BD)のカバーレイヤー用途に、同社のPCフィルムが採用された。 |
【新製品】 BDの保護層に、光学用PCフィルム「ピュアエース」が採用された。
この保護層は、ディスク表面から0.1mmという浅い位置にある信号層(記録層)を、傷や汚れから保護する目的で使用する。芳香族PCフィルムを、高密度の光ディスク用の透明保護層として用いれば、光学歪みを発生させない光ディスクが製造できる。
【技術の特徴】 BDの表面に80〜90μmの厚さで、PC樹脂の薄膜を流延法という加工方法で製作する。 |
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| ■参入企業とメーカーシェア(2003年) |
| メーカー名 |
販売量シェア(%) |
| 帝人化成 |
67 |
| カネカ |
22 |
| その他 |
11 |
| 合 計 |
100 |
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帝人化成はポリカーボネート樹脂メーカーであり、樹脂原料からフィルム加工生産まで展開している企業である。
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| ● |
帝人化成と鐘淵化学工業が製造した芳香族PCフィルムの多くは、主に位相差フィルムメーカーに販売されている。
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代表的な位相差フィルムメーカーは、日東電工、ポラテクノ、住友化学工業、サンリッツである。
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| ■今後の動向 |
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位相差フィルム用に使用されている基材フィルムは、芳香族PCフィルム以外には、新たにLCPフィルム、ノルボルネン系樹脂フィルム、シクロオレフィンポリマー(COP)、ポリエーテルサルフォン(PES)フィルムなどのエンプラフィルムが上市されている。
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これらの新規エンプラフィルムは、需要家の使用目的や要求特性に対応して開発されており、芳香族PCフィルム以外のフィルム需要が今後、徐々に増える傾向にある。
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参考文献:「2004年 プラスチックフィルム・シートの現状と将来展望」」 (2004年6月4日:富士キメラ総研)
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