| ■自動車分野における変性ポリフェニレンエーテル(m-PPE)樹脂の市場概要 |
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変性ポリフェニレンエーテル(m-PPE)は、エーテル基(COC)を持った芳香族ポリエーテル樹脂PPEを主体に、スチレン系樹脂とのポリマーアロイで変性した汎用エンプラである。
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1967年にPPEの技術を基にPSとアロイ化することにより、成形加工性を改良した変性品であり、そのバランスのとれた諸特性から、事務機器、自動車、電気電子部品、給排水機器、医療機器等、幅広い分野で採用されている。米国GE社が開発した「ノリル」が通称名となっている。
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日本国内の変性PPE樹脂需要量は4.2万t/2002年であり、その内自動車用途で、1.2万t(国内需要量の29%)が消費されている。(最も多い変性PPE樹脂の需要先は、家電・OA機器用途である。)
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| ■用途動向 |
| 用途先 |
販売量 ウェイト(%) |
主な採用部位 |
| 外装品 |
58 |
外板、フロントフェンダ、ドアハンドル、サイドシール、クラスター、サンルーフカバー、ガーニッシュ、マーク・エンブレム、エアスポイラー、ホイールキャップ・カバー |
| 電装品、内装品、その他 |
42 |
イグニッションコイルボビン、コネクター、ヒューズボックス、リレーケース、ハイブリッドカー、電池ケース材/インストルメントパネル、ベンチレーター、スピーカーグリル |
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主な用途はコネクター、リレーブロック等の電装部品、ドアハンドル、サイドシール、外板等である。
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| ● |
高耐熱 PPE/PSはイグニッションコイルボビンに、PA/PPEアロイがリレーブロック材、ドアハンドル、フェンダ等に使用されている。
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PP/PPE は、ハイブリッドカーのニッケル・水素電池のケース材に使用実績がある。
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自動車分野で、今後期待される用途は外板であり、一部、小型車のフロントフェンダに、軽量性、衝突時の形状回復性、緩衝性の特徴から既に使用されている。同用途の本格的な立ち上がり時期は明確ではない。技術的な課題が多く各社とも、材料開発が積極的に行われている。
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| ■国内市場規模推移及び予測(2002〜2006年) |
| ●市場規模推移及び予測(2002〜2006年) |
(単位:t、%) |
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2002年 |
2003年 見込 |
2004年 予測 |
2005年 予測 |
2006年 予測 |
| 販売数量 |
12,000 |
12,000 |
12,500 |
13,000 |
13,500 |
| 前年比 |
- |
100.0 |
104.2 |
104.0 |
103.8 |
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| ● |
2002年の自動車用変性PPE樹脂市場は12,000tの実績があり、2006年に13,500tに増加(2002年比1.13倍)する見通しである。
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| ● |
金額ベースでは、2002年は45億円の実績があり、2006年には49億円に拡大すると予測している。
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| ● |
当該市場は、材料開発の進展次第では外板の樹脂化が加速し、PA/PPEアロイを中心とした巨大市場の形成が期待されている。
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| ■研究開発・技術動向 |
| 企業名 |
技術開発 |
製品・技術概要 |
日本 ジーイー プラスチックス |
自動車用プラスチック天井材のリサイクル技術 |
同社は、複数のポリマー成分(PS変性PPE、PE、PET、TPE等)からなる自動車用プラスチック天井材を、個々のポリマー成分に分離・回収するケミカルリサイクル技術を開発した。
PS変性PPE樹脂の成分を溶解させる溶剤には、リモネン(柑橘類の果皮等から得られるテルペンの一種)が有効である。
その溶剤中に溶解しているPS系樹脂成分とPPE樹脂を分離回収し、これらを再び原材料として再利用し、またリモネン溶剤は溶解槽に戻して、繰り返し利用することが可能である。
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旭化成 エレクトロニクス |
「変性PPEの応用製品」
高周波対応の高密度配線基板を開発 |
同社は、導体との接着強度に優れた硬化性PPE系樹脂を使用して、高周波用途に適した、高密度配線基板用材料及び配線基板を開発した。
同配線基板は、変性PPEと架橋性化合物と特定の官能基が変性されたブロック共重合体の水添物を含む原材料を利用して、導体との接着性に優れた低誘電率・低誘電損失の配線基板を開発している。
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旭化成 ケミカルズ |
「新規PPE樹脂の開発」
ポリオキシメチレン樹脂の機械特性を保持し、成形時のソリを低減した樹脂を開発 |
同社は、ポリオキシメチレン樹脂にPPE樹脂及び特定の相容化材を組み合わせることにより、ポリオキシメチレン樹脂の機械特性を保持しつつ、ソリや成形収縮率を低減させた新しいPPE樹脂を開発した。
自動車部品用途では、燃料廻り部品(ガソリンタンク、フューエルポンプモジュール、バルブ類、ガソリンタンクフランジ等)、ドア廻り部品(ドアロック、ドアハンドル、ウインドウレギュレータ等)、シートベルト周辺部品(シートベルト用スリップリング、プレスボタン等)への使用が可能である。
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| ■参入企業とメーカーシェア(2002年) |
| メーカー名 |
販売量ウェイト(%) |
| 日本ジーイープラスチックス |
75 |
| 旭化成ケミカルズ |
17 |
| その他 |
8 |
| 合 計 |
100 |
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日本ジーイープラスチックスの変性PPE「ノリル」の知名度が高い。自動車用途では高いシェアをキープしている。
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第2位の旭化成ケミカルズの「ザイロン」は、アロイ(PPE/PA66が中心)製品で展開している。
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| ■今後の動向 |
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外板用途に対する本格的採用動向が注目されているなど、変性PPE樹脂の市場拡大要因が検討されている。しかし、それ以外の用途では大幅な成長が期待できないこともあり、今後は微増傾向で推移すると予測している。
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参考文献:「2003年 自動車用高分子材料の現状と将来展望」」 (2003年10月29日:富士キメラ総研) |
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