| ■自動車分野におけるポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂の市場概要 |
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ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂は、芳香族系の直鎖状高分子で、熱可塑性のスーパーエンプラである。連続使用可能温度は240℃で、熱可塑性樹脂の中では極めて高い耐熱性を持ち、電線被覆、工業部品を中心とする射出成型品に使用されている。また難燃性があり、耐薬品性、摩耗特性も良好である。
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欧米の自動車業界では、PEEK樹脂は早期に、自動車部品用途で使用されてきた実績がある。
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| ● |
国内でも、エンジン部品の性能向上と軽量化を図るため、金属製のエンジン部品を代替する材料としてPEEK樹脂を利用する傾向が高まっている。販売数量は他のエンプラに比較すると小さいが、その市場成長率は極めて高い。
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| ■用途動向 |
| 用途先 |
販売量ウェイト(%) |
主な採用部位 |
| 機構部品 |
75 |
シールリング材 |
| 5 |
ABSブレーキシステムのオイルシール部品、スロットルボディギア |
| 電装品、その他 |
20 |
ボルト、ファスナー、シフト |
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自動車用PEEK樹脂は、オートマチック車のトランスミッション用オイルシールリング向けが主な販売先であり、他には、ABSブレーキシステム用途が挙げられる。
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| ● |
VDO社(ドイツの大手自動車部品メーカー)は、金属部品の上部にPEEK樹脂をかぶせるようなインサート成形を行うことで、一体化したPEEK樹脂製ピストンの製造を可能にしている。同生産方式により、高耐熱性と低摩擦性が要求されるエンジン制御系の空気流量調節ピストンなど、大幅なコスト低減と軽量化を実現している。
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| ■国内市場規模推移及び予測(2002〜2006年) |
| ●市場規模推移及び予測(2002〜2006年) |
(単位:t、%) |
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2002年
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2003年 見込 |
2004年 予測 |
2005年 予測 |
2006年 予測 |
| 販売数量 |
40 |
45 |
52 |
61 |
74 |
| 前年比 |
― |
112.5 |
115.6 |
117.3 |
121.3 |
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| ● |
2002年は40tの実績があり、2006年に74tに拡大(2002年比1.85倍)する見通しである。
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| ● |
金額ベースでは、2002年は約5億円の実績があり、2006年には約8億円に増加すると予測している。
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| ● |
自動車用PEEK樹脂市場は、機構部品用途等の需要に支えられ、2004年以降、堅調な成長が見込まれている。
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| ■研究開発・技術動向 |
| 企業名 |
技術開発 |
製品・技術概要 |
ロバート・ ボッシュ社 |
ABSブレーキシステムの 「ABSコンポーネント」 にPEEK樹脂を採用 |
ABSコンポーネントは、ブレーキ液の制御機構に組み込まれており、高度な機械特性、耐摩擦摩耗性が要求されるため、これまで金属が用いられていた。
同社は、ABSブレーキシステム全体のレスポンス性能を向上させるため、カーボンを30%配合したPEEK樹脂を採用した。PEEK樹脂製ABSコンポーネントは、金属製コンポーネントに較べ約5分の1に軽量化され、機能性の向上と部品の長寿命化に貢献している。さらには射出成形が可能なため、部品製造コストを低減している。
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| 日産自動車 |
バルブリフタの物性を両立させる、樹脂組成物を開発 |
内燃機関用の樹脂製バルブリフタは、物性的には、「高強度・低フリクション・低摩耗性」が必要とされている。
バルブリフタは、吸排気バルブの隙間を調整する部品であり、同社は、上記の諸物性を両立させるための樹脂組成物を開発した。開発した樹脂組成物を、バルブリフタに適用する場合、他の熱可塑性樹脂にPEEK樹脂又はポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂を、フッ素樹脂にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を選択するのが最適である。
【熱可塑性樹脂組成物の用途】 内燃機関用の樹脂バルブリフタ、樹脂ピストンスカート向けに使用できる。
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| ■参入企業とメーカーシェア(2002年) |
| メーカー名 |
販売量ウェイト(%) |
| VICTREX |
100 |
| 合 計 |
100 |
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| ● |
自動車用PEEK樹脂市場は、英国のVICTREXが1社参入している。ビクトレックスは三井化学と提携し、ビクトレックス・エムシー(株)を設立し、「VICTREX PEEK」の商品名で国内販売を展開している。
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| ■今後の動向 |
| ● |
エンジン部品の性能向上と軽量化を推進する機運が高まっており、PEEK樹脂は金属部品の代替材料としてその需要量が上昇している。
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| ● |
自動車用PEEK樹脂は、販売数量の規模は小さいが堅調な市場拡大が予測されている。
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参考文献:「2003年 自動車用高分子材料の現状と将来展望」」 (2003年10月29日:富士キメラ総研)
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| マーケット情報: |
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