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透明導電性フィルムは、ベースフィルムにITO等でドライコーティング(スパッタリング法が主流)されたエレクトロニクスフィルムであり、LCDの表示用途等では不可欠な部材である。
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| ● |
同フィルムには、低表面抵抗、高光透過率、高密着性、表面平滑性、耐熱性、電極パターン加工性等の特性が求められる。
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| ■透明導電性フィルムにおける高分子部品・材料の特徴 |
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透明導電性フィルムは、透明フィルム自体が導電性を持つタイプと、フィルム表面に導電材を成膜するタイプに分類され、本レポートでは後者のタイプを取り上げる。
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| ● |
透明導電性フィルムのベースフィルムはPET樹脂が主流であり、他にはPES、PC、PARが用いられている。
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| ● |
導電膜にはITO(酸化インジウムスズ、Indium Tin Oxide)、酸化スズ、ZnO、CdSnO4等が挙げられるが、高電導、可視光透過性が良好なITOが広く用いられている。
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| ■用途動向(2002年世界需要ベース) |
| 用途名 |
販売量ウェイト(%) |
具体的用途例 |
| タッチパネル |
47 |
PDA、ノートPC、OA・FA機器、ATM、自動券売機 |
| ELバックライト |
22 |
ELバックライト電極(携帯電話、PDA、他) |
| その他 |
31 |
電磁波シールド、帯電防止、太陽電池、他 |
| 合 計 |
100 |
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| ● |
透明導電性フィルムの主な用途先はタッチパネルである。同フィルムのアプリケーション分野は多様化しており、例えばカーナビゲーションシステム等の用途で市場拡大が期待されている。
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| ● |
反射型LCDの採用やLED等の競合部品が伸びているため、ELバックライト電極用途の需要は、減少していくと見ている。
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| ■世界市場規模推移(2002〜2006年) |
| ●市場規模推移及び予測 世界需要ベース |
(単位:千m2、%) |
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2002年 |
2003年 見込 |
2004年 予測 |
2005年 予測 |
2006年 予測 |
| 販売数量 |
1,920 |
2,030 |
2,120 |
2,250 |
2,370 |
| 前年比 |
― |
105.7 |
104.4 |
106.1 |
105.3 |
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| ● |
2002年の透明導電性フィルム市場は192万m2(72億円)であり、2006年は90億円に拡大すると推定している。
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| ● |
メインのタッチパネル用途は、PDA以外の業界分野で需要拡大が見込めるものの、メインアプリケーションであるPDAが伸び悩んでいるため、大きな伸びは期待しにくい。
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| ■採用素材動向(2002年世界需要ベース) |
| 構成部材名 |
使用樹脂/主な材料 |
使用量(t) |
構成比(%) |
採用理由 |
| ベースフィルム |
PET |
470 |
94.0 |
光学特性、光線透過率、配向性、加工性等 |
| PES、PC、PAR |
30 |
6.0 |
耐熱性、光学特性、機械特性 |
| 合 計 |
500 |
100.0 |
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| ※換算基準:タッチパネル用の厚さ188μmフィルムを約263g/m2として重量換算 |
| 出所:富士キメラ総研 |
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| ● |
ベースフィルムにはPET樹脂が主に使用されており、その表面にITO膜が蒸着されている。ITOはスパッタリングやイオンプレーティング等の方法でドライコーティングされている。
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| ● |
PETフィルムが採用される理由はコスト面が大きいが、他には光学特性、配向性、柔軟性、加工性等が評価されているからである。
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| ● |
使用量は少ないがポリエーテルサルホン(PES) 、PC、ポリアリレート(PAR)が用いられている。
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| ■製品開発・技術動向 |
| 企業名 |
技術開発 |
製品・技術概要 |
| 東洋紡績 |
ペン入力の耐久性に優れた透明導電性フィルムと同フィルム使用したタッチパネルを開発 |
同社は、タッチパネル用の透明導電性フィルムにおいて、ペン入力の耐久性に優れ、特にポリアセタール製のペンを使用し、5.0Nの荷重で20万回の摺動試験を行った後でも透明導電性薄膜が破壊されない、透明導電性フィルム・シートの製造技術を開発した。 また、同フィルム、シートを用いたタッチパネルを開発している。
透明導電性フィルムは、金属酸化物又は金属を含むターゲット材を用い、スパッタリング法にて透明導電性薄膜を透明プラスチックフィルム上に成膜し製造されている。 透明導電性フィルムの製造は、スパッタリングを行う際に、スパッタリングに用いるプラズマ雰囲気中の空間電位Vpと、透明導電性薄膜がプラスチックフィルム上に堆積する位置における浮遊電位Vfとの電位差(Vp−Vf)を、0Vを超え20V以下になるように制御することが、製造上の特徴となっている。
透明導電性フィルム、シートを採用して作製したペン入力用タッチパネルは、ペンの押圧で対向する透明導電性薄膜同士が接触しても、剥離やクラック等は生じない。その結果、ペン入力による耐久性に優れ、位置検出精度や表示品位も優れている。特に、ペン入力タッチパネルに適している。 |
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| ■参入企業とメーカーシェア(2002年世界需要ベース) |
| メーカー名 |
販売量ウェイト(%) |
| 日東電工 |
22 |
| 尾池工業 |
18 |
| 東洋紡績 |
15 |
| トービ |
10 |
| その他 |
35 |
| 合 計 |
100 |
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| ● |
日東電工は業界トップに位置し、自社の独自技術(粘着剤をPETフィルムで挟んだ2層構造)で開発した「エレクリスタ(製品名)」は、書き心地が優れておりPDAの高性能タッチパネル用として供給されている。
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| ● |
トービは唯一、イオンプレーティング法で成膜を行なっている。
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| ● |
その他のメーカーには、東レ、帝人等、海外では、米国がSheldahl、CP Film、Neopac等が、韓国ではSamsung Corning等が挙げられる。
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| ■今後の動向 |
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タッチパネル市場の伸びに支えられ、透明導電性フィルム市場は堅調に推移していくと見ている。PDA向けのタッチパネル需要は伸び悩んでいるものの、その他製品分野で高い伸びが見込まれている。
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参考文献:「2003年 エレクトロニクス高分子材料の現状と将来展望」 (2003年8月21日:富士キメラ総研) |
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