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国際規格のISO/IEC14443(近接型:通信距離10cm以下)で国際標準化されている非接触式ICカードのうち、近接型TypeBをここでは取り上げる。
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近接型TypeBは周波数13.56MHzで、変調方式ASK10%、符号化方式NRZ-L、リーダ・カード間の通信速度が106Kbit/sを特徴としている。ISOに準拠するカード/リーダは、TypeA、TypeBどちらのタイプのカードが動作磁界内に来ても、通信できなければならないと規定されている。
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非接触式ICカードの分類
| 種類 |
タイプ |
規格、型式等 |
周波数 |
備考(用途等) |
密着型 (通信距離は2mm以下) |
CICC |
ISO/IEC10536 |
4.91MHz |
認証、金融決済用 |
近接型 (通信距離は10cm以下) |
TypeA |
ISO/IEC14443 |
13.56MHz |
クラブネッツ、NTTICテレカ他 |
| TypeB |
ISO/IEC14443 |
13.56MHz |
住基カード、IC運転免許証、他 |
| TypeC |
FeliCa |
13.56MHz |
JR東日本「Suica」が代表的 |
近傍型 (通信距離は70cm以下) |
VICC |
ISO/IEC15693 |
13.56MHz |
移動、入退室用、ID認識用 |
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| ■非接触式ICカード「近接型TypeB」の特徴とカード発行形態 |
非接触式ICカード 「近接型TypeB」 の特徴 |
世界的に普及している近接型TypeAに対して、近接型TypeBは普及が遅れている。ICチップやリーダ/ライタ等の開発・導入の遅れが影響している。また、汎用的に使用できるチップが少ないことも普及の妨げになっている。 近接型TypeBは国際標準となっていることから、国内では公共分野で多く使用される公算が高い。その先駆けとなったのが、2001年秋から2002年3月まで実証実験が行われた経済産業省の「ICカードの普及等によるIT装備都市研究事業」(実施は財団法人ニューメディア開発協会)である。 同事業向けに、計120万枚のICカードが発行され全国21地域で、公共利用を中心に様々なアプリケーション実験が行われた。同実験を経て、2003年8月から住民基本台帳カードが発行された。 |
| カード発行形態 |
住民基本台帳カードは、各自治体が希望者に対して発行が行われ、初年度(2004年3月まで)に200〜250万枚(人口のおよそ2%に相当する)の発行計画が組まれた。 |
| カードの材料 |
非接触式ICカードのプラスチック基材にはPVC樹脂が採用されている。住民基本台帳カードやIC運転免許証の基材にはPET-G樹脂が使用されている。 |
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| ■非接触式ICカード「近接型TypeB」の市場規模推移(2002〜2007年) |
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2002年 |
2003年 見込 |
2004年 予測 |
2005年 予測 |
2006年 予測 |
2007年 予測 |
| 国内販売数量 |
1,100 |
1,700 |
2,500 |
15,000 |
17,000 |
17,000 |
| 前年比 |
― |
154.5 |
147.1 |
600.0 |
113.3 |
100.0 |
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非接触式ICカード「近接型TypeB」の2002年国内販売数量は110万枚(前年比157.1%)と高い伸びを示している。これは、経済産業省「ICカードの普及等によるIT装備都市研究事業」の調達分のうち、残り90万枚が年度末にかけて多く供給されたことが起因している。
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2002年の非接触式ICカード「近接型TypeB」の販売金額は4.5億円であり、2007年は55億円(2002年比12.2倍)に上昇すると推定している。
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2005年から大きく市場拡大しているのは、以前からIC化の準備が進められている運転免許証によるものである。作成機器の準備等順次導入が進められる見通しで、早ければ2004年度から一部の都道府県でIC運転免許証の交付が開始される。IC運転免許証の発行枚数は年間1,500万枚規模と予測している。
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| ■参入企業(需要先)とシェア(2002年) |
| 需要先 |
販売数量(千枚) |
ウェイト(%) |
| IT装備都市研究事業 |
900 |
81.8 |
| その他 |
200 |
18.2 |
| 合 計 |
1,100 |
100.0 |
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2002年の非接触式ICカード「近接型TypeB」の市場は、経済産業省の「ICカードの普及等によるIT装備都市研究事業」が主な需要分野である。同事業向けに、2001年は30万枚、2002年度中に90万枚、2年合計で120万枚の近接型TypeBのICカード(デュアルインターフェースを含む)が発行された。
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2003年は住民基本台帳カードに関心が高まり、200〜250万枚程度(2003年度)の発行が計画され、自治体に対しては補助金も用意された。しかし、国民に対するメリットがもう一つ感じられないのが正直な見解である。公的な身分証明書になるため、運転免許証を持たない住民等、必要性を感じている人からの申し込みが見込まれている。
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その他は、アミューズメント関連や入退室管理(社員証・学生証)等であるが、いずれも発行枚数は僅かである。
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| ■今後の動向 |
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非接触式ICカード「近接型TypeB」はIT装備都市の実験を経て、住民基本台帳カードの発行を機に、より具体的な市場導入段階に入っている。
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また、近接型TypeAやFeliCaに遅れをとったが、今後は、IC運転免許証(潜在需要は運転免許保有者7,500万人である。)や電子パスポート(バイオメトリクス技術を用いて本人確認の精度を高め、偽造や不正使用の防止が目的)といった公共型アプリケーションの導入が控えており、需要拡大が見込まれている。
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参考文献:「2003 カード市場マーケティング要覧<市場編>」 (2003年8月8日:富士キメラ総研) |
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