真球状ナイロンパウダーの市場動向
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ナイロンパウダーにはジャガイモ状と真球状の製品があるが、ここでは真球状を対象とする。真球状ナイロンパウダーは耐熱性、耐薬品性等のポリアミド特有の性質はもとより、平滑な表面、均一な粒子径、優れた分離構造による耐圧縮性・非熱流動性等の特性を持っており、主に化粧品用途で採用されている。
■真球状ナイロンパウダーにおける材料の特徴
製造方法
懸濁重合法
平均粒径
5
m
粒子形状
真球状
原材料
ポリアミド12(PA12)
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平均粒子径は5
mであるが、1〜2
mから100
m前後までコントロールが可能で、更に、熱流動性、流動温度、表面特性等、用途に応じて改質が可能である。
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ポリアミド12はポリアミド樹脂の中で最も低密度な素材であり、耐衝撃性、耐摩擦・磨耗性、低温特性、柔軟性、寸法安定性等の特徴を持つ。このPA12を懸濁重合してナイロンパウダーが製造されている。
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化粧品用合成樹脂粉体の中で、ナイロンパウダーは表面が平滑で、極めてソフトな使用感があり、肌への伸展性にも優れ軽やかな伸びが得られる。
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また、耐油、耐溶剤性、特に耐アルコール性が良く、50℃までの低温では粒子の膨張や粒子間の凝集を起こさない。
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化粧品向けに使用されるナイロンパウダーは、特異なイオン重合によって製造されるため高価である。
■用途動向(2003年:国内販売+輸出ベース)
用途名
販売量ウェイト(%)
具体例
化粧品
96
ファンデーション、フェイスパウダー、アイシャドウ、ヘアケア製品、ボディーシャンプー、等
その他
4
複合粒子、インキ添加剤、潤滑油添加剤、焼結体、積層接着剤、等
合 計
100
出所:富士キメラ総研
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真球状ナイロンパウダーは元々、化粧品添加剤用途を狙って開発された製品であり、同分野の販売数量が最も多い。化粧品添加剤としては30年以上の歴史があり、しっとり感、サラサラ感等の感触を付与できる。
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価格が高いため比較的高価な化粧品に採用されており、販売先が限定される面がある。高級化粧品以外にも採用されているが、ナイロンパウダーによる質感をある程度のレベルにとどめて、パウダー使用量を抑えた使われ方も見られる。
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化粧品以外の用途では価格がネックとなり採用は進んでいない面がある。
■市場規模推移(2002〜2007年)
●規模推移及び予測(国内販売+輸出ベース)
(単位:t、%)
2002年
2003年
2004年
見込
2005年
予測
2006年
予測
2007年
予測
販売数量
120
120
120
120
120
120
前年比
―
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
出所:富士キメラ総研
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2003年の真球状ナイロンパウダー市場は120t、14億円規模(メーカー出荷ベース)と推定され、主に化粧品用途で安定した需要を獲得している。
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用途先が化粧品向けに限られること、高価であることから新規需要が見込みにくい市場である一方で、質感を求める需要が、コンスタントにあることも事実である。したがって、市場は横這いで推移していくと予測している。
■競合・棲み分け状況/比較ポイント
競合分野
競合部位
製品種類
価格
競合状況
備 考
化粧品
ファンデーション、他
当該品
△
弱い競合
・
当該品は耐熱性、耐薬品性、感触性(滑り性、しっとり感)等、化粧品添加剤として総合的な評価が優れている。
・
各パウダーは競合関係にあるが、顧客の求めている使用感、ブランド力、季節等の要素によって使い分けされている。
アクリル
◎
ポリエチレン
◎
シリコーン
×
ウレタン
○
セルロース
×
凡例 : 優れる◎、やや優れる○、やや劣る△、劣る×
■参入企業とメーカーシェア(2003年)
メーカー名
販売量ウェイト(%)
東レ
83
その他
17
合 計
100
出所:富士キメラ総研
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真球状ナイロンパウダーの先発メーカーである東レのシェアが圧倒的に多い。同社のSP-500はナイロンパウダーの代名詞的な製品として浸透している。
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その他のメーカーには、シントーファインとガンツ化成が挙げられる。シントーファインの製品は漂白処理が施され白色度の高さが特徴的である。ガンツ化成の化粧品グレードは、ナイロンパウダー以外にアクリル系やスチレン系パウダーも扱っている。
■今後の動向
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真球状ナイロンパウダーは高価な製品であるため新規開拓は進みにくい面はあるが、その機能性の良さは評価されており、一定の需要を獲得しており販売量の増減は少ないと見ている。耐アルカリ性、耐薬品性等に優れていることから、化粧品以外の用途へも展開している。
参考文献:「
2004年 微粉体市場の現状と将来展望
」
(2004年8月5日:富士キメラ総研)
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