フッ素樹脂パウダーの市場動向
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フッ素樹脂パウダーの需要分野は、成形材料用粉末、塗料原料、樹脂・ゴム用添加剤用途が代表的である。
ここでは、添加剤用PTFE(四フッ化エチレン樹脂)パウダーを対象とする。
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PTFEパウダーは、低分子量PTFEの白色粉末で、エンプラ等各種材料に添加することによって、優れた潤滑特性、非粘着性を付与することができる。
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従来、PTFEパウダーは成形用粉末として開発された。その後、充填剤や滅摩剤、固体潤滑剤等として使用される低分子量PTFEパウダーが開発され、各種プラスチック用添加剤として用途展開が行なわれている。
■フッ素樹脂パウダーにおける材料の特徴
製造方法
乳化重合法、懸濁重合法、粉砕等
平均粒径
0.5〜30
m
粒子形状
不定形
原材料
四フッ化エチレン樹脂(PTFE)
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成形用PTFEパウダーは数百万〜1千万の分子量を持っているのに対して、添加用PTFEパウダーは、数千〜数10万と低分子量である。添加剤用途では、粉砕しやすく分散性をよくするために、低分子量タイプが使用される。
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エンプラ等にPTFEパウダーを添加するとPTFEの特性と同様な、耐熱性、耐寒性、耐候性、耐薬品性、低摩擦係数、非粘着性、撥水撥油性、電気特性等の機能が付与される。低分子量である為、特有の延展性と分散性が得られる。
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製法からは重合タイプと、切削屑等を粉砕した再生品タイプに分類される。
■用途動向(2003年:国内販売+輸出ベース)
用途名
販売量
ウェイト(%)
備考(具体例、等)
樹脂添加用
48
軸受、歯車、カム、電気部品、カメラ部品、自動車部品
塗料・インキ用
24
塗膜耐久性、低摩擦性、耐摩耗性、耐ひっかき性、非粘着性等の付与・向上が得られる。
その他
28
ワックス、エンジンオイル、ファインセラミックス、メッキ、粉末冶金等添加剤、トナー、ガスケット、パッキン、金型離型材、グリース、他
合 計
100
出所:富士キメラ総研
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主に樹脂添加剤として使用され、摩擦・摩耗係数を下げる目的で採用されることが多い。重量ベースで5〜10%を添加することで成形品の摩擦係数を大幅に低減し、軸受や歯車等の摺動部品には必須の添加材料となっている。
■市場規模推移(2002〜2007年)
●市場規模推移及び予測(国内販売+輸出ベース)
(単位:t、%)
2002年
2003年
2004年
見込
2005年
予測
2006年
予測
2007年
予測
販売数量
1,040
1,050
1,060
1,070
1,090
1,100
前年比
―
101.0
101.0
100.9
101.9
100.9
出所:富士キメラ総研
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フッ素樹脂パウダー(低分子量タイプ)市場は、年間1,000t程度の需要を形成している。2003年の市場は1,050t(輸入品 150tを含む)、35億円と推定している。
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新規用途展開の動きは消極的であり、従来からの需要を継続して獲得している市場であり、横這い又は微増傾向で推移すると見ている。
■研究開発・技術動向
企業名
技術開発
製品・技術概要
大日本インキ
化学工業
環境に考慮した人工皮革用、水性樹脂組成物を開発
○
同社が開発した人工皮革用水性樹脂組成物は、耐ストール摩耗性(靴、家具、車両等の表面材における柔軟性と摩耗強さ)に優れた人工皮革材料である。この組成物は、高い耐摩耗性が要求されるスポーツ靴、家具、車両等の用途に適している。
○
人工皮革用水性樹脂組成物には、架橋型水性ウレタン樹脂、架橋剤及び有機微粒子が含まれる。中でも、有機微粒子を添加することによって、人工皮革の耐ストール摩耗性が向上する。
○
架橋型水性ウレタン樹脂は、スポーツ靴用途で柔軟性が必要な場合、ポリエーテル系ウレタン樹脂が好適である。また、家具、車両等の用途で長期耐久性が必要な場合、ポリカーボネート系ウレタン樹脂、ポリカーボネート/エーテル系ウレタン樹脂が適している。
○
有機微粒子の平均粒子径は5〜20
mの範囲が好ましい。また、耐ストール摩耗性を向上させる有機微粒子には、フッ素樹脂パウダー、ウレタン樹脂パウダー、ポリエチレン樹脂パウダー、アクリル樹脂パウダー、シリコーン樹脂パウダーが挙げられる。
○
同社は、喜多村製のフッ素樹脂パウダー「KTL-8N」(平均粒子径:5
m)を採用しており、ホモミキサーで混合し表皮層用樹脂組成物を開発している。
■参入企業とメーカーシェア(2003年)
メーカー名
販売量ウェイト(%)
ダイキン工業
38
旭硝子
29
喜多村
10
三井・デュポン フロロケミカル
10
輸入
13
合 計
100
出所:富士キメラ総研
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ダイキン工業の「ルブロン」が販売実績、知名度、共に高くトップシェアを占めている。次いで旭硝子の「フルオンPTFEルブリカント」が代表的な製品である。3位の喜多村は再生品タイプの製品を扱っている。
■今後の動向
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使用目的、用途等の需要構造が確立しており、既存顧客の需要を中心に安定市場を形成している。低分子量タイプのフッ素樹脂パウダー市場は、今後、現状維持の傾向が強い。
参考文献:「
2004年 微粉体市場の現状と将来展望
」
(2004年8月5日:富士キメラ総研)
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