| ● |
ノルボルネン系耐熱透明樹脂は、1980年代にJSRが開発したポリマーであり非晶性樹脂に属している。オレフィン系樹脂でも非晶質であるため透明性、光学特性、低吸水性が優れ、紫外線を除く全光線に対して高い透明性を保持している。一方、日本ゼオンが生産している「ゼオノアフィルム」はシクロオレフィンポリマー(COP)が使用され大画面用光学フィルムに加工されている。
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| ● |
非晶性POフィルムは吸水性が低く、高い透明性と低複屈折性に優れていることから、大半が液晶ディスプレイの位相差フィルム用途に用いられている。
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| ■用途動向(2004年見込 世界需要) |
| 用途名 |
販売量 ウェイト(%) |
具体的用途例 |
| 位相差フィルム |
95 |
位相差フィルム原反 |
| その他 |
5 |
拡散板、導光板、有機EL |
| 合 計 |
100 |
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| ● |
主な用途は位相差フィルム原反向けが95%を占める。LCDパネルに求められる視野角の拡大、輝度の向上などに寄与している。
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| ● |
位相差フィルム以外の用途では、非晶性POの流動性、軽量性、光学特性を活かした拡散板(大型液晶TV他)、導光板向けの供給も活発化している。
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| ■機能性高分子フィルムの材料特性 |
| 使用部材の素材構成 (2004年見込 世界需要) |
| 使用部材名 |
使用樹脂・素材名 |
使用素材の 重量構成(%) |
備考(採用理由、等) |
| 基材フィルム |
ノルボルネン系樹脂 |
75 |
透明性、光学特性、低複屈折率 |
| シクロオレフィン系樹脂 |
25 |
| 合 計 |
100 |
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| ● |
参入メーカーの2社は原料からフィルムまで一貫生産を行なっており、JSRのノルボルネン系樹脂「アートン」、日本ゼオンのCOP樹脂「ゼオノア、ゼオネックス」が使用されている。
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| ● |
JSRは2004年に「アートン」の年間生産能力(千葉工場)を既存能力の 1,300tから 3,000tに引き上げた。液晶ディスプレイ向けの光学フィルム需要が急拡大していることに対応している。
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| ● |
日本ゼオンも同様に、COP樹脂「ゼオノア」「ゼオネックス」の生産能力(水島工場)を2004年に、5,000t/年に増強した。
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| ■市場規模推移及び予測(2004〜2008年)世界需要 |
| 単位:t、% |
| 年次 |
2004見込 |
2005予測 |
2006予測 |
2007予測 |
2008予測 |
| 国内販売数量 |
540 |
610 |
650 |
690 |
750 |
| 前年比 |
− |
113.0 |
106.6 |
106.2 |
108.7 |
| 海外販売数量 |
720 |
820 |
950 |
1,080 |
1,250 |
| 前年比 |
− |
113.9 |
115.9 |
113.7 |
115.7 |
| 世界市場 |
1,260 |
1,430 |
1,600 |
1,770 |
2,000 |
| 前年比 |
− |
113.5 |
111.9 |
110.6 |
113.0 |
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| ● |
非晶性POフィルムの世界市場(2004年見込)は、販売量が1,260t、販売金額が41.3億円と見込んでいる。2008年には販売量 2,000t、販売金額が61億円規模に拡大すると推定している。
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| ● |
非晶性POフィルムは、LCDパネルの構成部材の一つである位相差フィルム向けに供給されており、ノートパソコン、液晶テレビ、各種携帯端末機器などの好況を受け、2005年以降、年率2桁成長を続けていくと予測している。
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| ■参入企業とメーカーシェア(2004年見込 世界需要) |
| メーカー名 |
販売量シェア(%) |
| JSR |
75 |
| 日本ゼオン |
25 |
| 合 計 |
100 |
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| ● |
先発メーカーのJSRが極めて大きなシェアを獲得している。日本ゼオンは2002年に本格参入を果たして以来、除々にシェアを高めている。
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| ● |
JSRは四日市工場内に、新たに「アートンフィルム」の生産ラインを新設し2004年から稼働している。2位の日本ゼオンはシクロオレフィンポリマー(COP)事業拡大の一環として、高岡工場内に精密光学研究所を設置し光学材料に関する生産機能と開発機能の一体化を図っている。
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| ■今後の動向 |
| ● |
非晶性POフィルムは、他の光学用フィルムと比較すると高価であるが、他のフィルムでは実現できない特性を有しており、高品質のグレードが要求される分野では安定した需要がある。大型液晶テレビ、モニタなどの業界で高い成長が見込まれるアプリケーション部材であり、今後も堅調な市場拡大が予測される。
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参考文献:「2005年版 機能性高分子フィルムの現状と将来展望」 (2004年11月30日:富士キメラ総研) |
※本記事は富士経済グループ各社の独自調査により編集したものです。 |
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