| ■自動車分野におけるケミカル材料の特徴 |
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変性ポリフェニレンエーテル(m-PPE)は2,6キシレノールを主原料とする非晶性樹脂で、ニートレジンは琥珀色状の物質である。m-PPEのTg(ガラス転移温度)は210~220℃と高い耐熱性を有し、良好な機械的強度と電気的特性を持っているが、流動性(成形加工性)が劣性であったことから市場開拓が進まなかった。
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そのため、米国・GE社は1967年にPS系樹脂でアロイ化することにより成形加工性を改良した「変性品」を開発した。PPEとPSはともに非晶性樹脂でありポリマーアロイの中では極めて相溶性が優れている。
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m-PPE樹脂は耐熱性、難燃性に優れるため自動車部品用途以外には、情報通信機器のハウジングや電気・電子機器に使用されている。
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| ■用途別需要構成 2005年国内販売数量 |
| 用途 |
構成比(%) |
具体的用途例 |
| 外装部品 |
46 |
フェンダー、ボディーなど |
| 電装部品、その他 |
54 |
イグニッションコイル、リレーブロックなど |
| 合計 |
100 |
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電装部品のリレーブロックは耐熱性、耐薬品性を活かし、PA樹脂とのアロイ製品の採用率が高まっている。
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日産自動車のスポーツ多目的車「ムラーノ」のバックドアボディーには、旭化成ケミカルズの「ザイロン」が採用されている。
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その他の用途はハイブリッド自動車の2次電池ケースに採用されており、今後の需要拡大が期待される。
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| ■市場規模推移及び予測(2005~2009年世界需要) |
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| 年次 |
2005 |
2006見込 |
2007予測 |
2008予測 |
2009予測 |
| 国内販売数量 |
15,800 |
16,500 |
17,200 |
18,100 |
19,000 |
| 前年比 |
― |
104.4 |
104.2 |
105.2 |
105.0 |
| 海外販売数量 |
105,000 |
110,000 |
116,000 |
122,000 |
128,000 |
| 前年比 |
― |
104.8 |
105.5 |
105.2 |
104.9 |
| 合計 |
120,800 |
126,500 |
133,200 |
140,100 |
147,000 |
| 前年比 |
― |
104.7 |
105.3 |
105.2 |
104.9 |
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| ● |
2005年の自動車用m-PPE樹脂の世界販売数量は12万800t、金額では538億円(メーカー出荷ベース)である。2009年には643億円(2005年比1.20倍)に拡大すると予測される。国内と海外との販売構成比(2005年)は13対87となり圧倒的に海外需要が上回っている。
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国内の自動車用途の中でm-PPE需要の占める割合は約30%強であり、その比率は年々増加している。今後、m-PPE樹脂の国内市場では自動車分野が需要の中心になると予想される。
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| ■参入企業とメーカーシェア(2005年国内需要) |
| メーカー名 |
販売量ウェイト(%) |
| 日本GEプラスチックス |
70 |
| 旭化成ケミカルズ |
25 |
| その他 |
5 |
| 合計 |
100 |
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| ● |
2005年の国内市場において日本GEプラスチックスが11,000tの実績となり7割のシェアを有している。GE Plasticsは欧米を中心にボディー部材などに供給実績があり日本国内でも更に拡販を行っている。
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| ● |
一方、m-PPEの世界市場(ユーザーによるコンパウンド実績を含む)は35~37万t(2005年)の規模と推定される。世界市場ではGE Plasticsのシェアが9割を占有すると推測される。
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| ● |
GE Plasticsの「Flexible Noryl(ノリル)」は2005年7月に、デルファイ社(米国・大手自動車部品メーカー)が製造している自動車電気系統用ワイヤー被覆、ケーブル被覆用途に採用されている。
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| ■今後の動向 |
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m-PPEは機械的強度と電気的特性が優れていることから、主にイグニッションコイル、リレーボックスといった電装部品に採用されてきた。また物性面では、流動性(成形加工性)が劣るという弱点を克服するため、ポリマーアロイ化することにより高機能化を図ってきた。
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近年は、外板材(自動車のボディ)用途で軽量化する目的で一部、鋼板代替の動きがみられる。今後も自動車部品用途では電装部品を中心に需要拡大が予想される。
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参考文献:「2006 自動車用ケミカル材料の現状と将来展望」 (2006年3月27日:富士キメラ総研)
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