日本ゼオンは、6月1日、水島工場(岡山県倉敷市)で高機能熱可塑性透明樹脂シクロオレフィンポリマー(COP;製品名 ZEONEX (ゼオネックス)、ZEONOR (ゼオノア))プラントの竣工式を行った。
現有5,000トン/年から、新たに5,000トン/年の設備を建設したもので、これによりCOPの生産能力は10,000トン/年へ倍増となった。投資金額は約40億円。
今回の能力増強は、LCD用光学フィルム(製品名 ゼオノアフィルム )の販売急増と、光学レンズ、プリズム用途がカメラ付き携帯電話、デジカメ、DVDなどの市場の急速な拡大により大きく伸び、さらに、LCD用拡散板等が新たに立ち上がってきたことに対応するものである。
COPおよびCOP精密加工品から成る高機能樹脂事業は当社の今後の成長の柱であり、売上高の早期倍増を目指していく。
- 補足説明
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- COP
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- 日本ゼオンは、ナフサからエチレン、プロピレンを製造する際に副生されるC5留分の総合利用を推進しており、COPはC5留分を抽出分離して製造するジシクロペンタジエンが原料。当社が1990年に世界に先駆けて独自に開発、上市したCOPの高級グレードである「ZEONEX®(ゼオネックス)」は、透明性樹脂の中でも吸水性が極めて低く、加熱溶融時に流れやすいため精密成型性が良く、また比重が小さいなどの特性を持つ。さらに本樹脂は高透明性や低複屈折性などの優れた光学特性を有しており、カメラ付き携帯電話やデジタルカメラ・コンパクトカメラのレンズ・プリズム、OA機器のピックアップレンズなど光学用途で主に使用されている。
また日本ゼオンは98年に、高透明性を維持し、耐衝撃性と耐熱性を改良したCOPの汎用グレードである「ZEONOR®(ゼオノア)」を上市した。LCD用導光板・拡散板、光学フィルム、自動車ヘッドランプのエクステンション、食品容器、医薬品分野の容器や包装材などに幅広く採用されている。
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