電動自動車関連市場の全貌 2010 上巻

電動自動車関連市場の全貌 2010 上巻

自動車・インフラ・サービス市場編

価格 97,000円+税 企業名 富士経済
発刊日 2010年03月31日 体裁 A4版 342ページ

関連書籍
 ・電動自動車関連市場の全貌 2010 下巻

はじめに

 2009年は自動車産業にとって大きなターニングポイントとなる2つの出来事があった。

 一つ目の出来事は三菱自動車工業、富士重工業が実用レベルの電気自動車の販売を開始したことである。20世紀を代表する産業となった内燃機関自動車、1997年に市場投入され2009年には日本国内の新車販売の1割程度のシェアを占めるほど市場拡大を遂げたハイブリッド車に続き、新たなタイプの自動車が実用レベルで市場投入されたことは3つの重要な意味を持つ。

  1. 温暖化防止に寄与し、化石燃料依存度低減/エネルギーセキュリティの面から重要な役割を担う。
  2. インホイールモータやバイワイヤ(電気制御による操作)技術により全く新しいクルマの動きが可能となり、また通信モジュールを搭載することでITSサービスから様々な情報を受け取ることができるなど、今までにない新しい価値を持ったクルマを作ることができるようになった。
  3. 自宅の太陽光発電、メガソーラー・風力発電など発電所と電気自動車との接続などが想定され、スマートグリッド構築に大きな役割を担う。またパークアンドライドに利用すれば環境に優しい移動が可能になる。このように社会の仕組みを変えることにつながる。


 電気自動車の市場拡大を期待する人は多い。夢の自動車とも思える。
しかし、電気自動車の普及には時間がかかる。これは高価格であることに加えインフラや航続距離、車格の制約から電気自動車でカバーできる領域が限られるためである。究極的には電気自動車が望ましいが、電気自動車がカバーできない領域の問題解決(=ハイブリッド車の投入)を平行して行わなければならない。

 大きなターニングポイントとなる二つ目の出来事はハイブリッド車の市場拡大である。「Insight」、「Prius」がガソリン車との価格差がほとんどない価格帯で市場投入され、2009年には国内販売の1割程度がハイブリッド車となるなどユーザーに受け入れられた。画期的な出来事である。今までのガソリン車と比べ割高といったイメージを払拭し、燃費・加速性能などにガソリン車と比べて大きな魅力を感じる人が多くなったことが大きな理由である。

 電気自動車がカバーできない領域の問題解決として、日産自動車は電気自動車「LEAF」を2010年に市場投入し、その後「Fuga」のハイブリッド車モデルの市場投入も計画している。三菱自動車工業もプラグインハイブリッド車「PX-MiEV」をラインナップに加える。

 このように、内燃機関から電気モータへのシフトは進んでいくものの、内燃機関を電気モータがアシストするハイブリッド車を含め、当面は内燃機関がベースであり続けることは確実となっている。

 海外に目を向けると、GM、Ford、Daimler、BMWなど欧米自動車メーカーだけでなく、自動車市場の拡大が著しい中国の動向が注目される。現状中国の電動自動車の市場は簡易電気自動車、Eバイクを除けば小さいが、大きな可能性を秘めている。上海を走行する電気バス(路線バス)は停留所2~3つごとにパンタグラフを架線につなぎ1分程度で電気二重層キャパシタに急速充電する。キャパシタバスは現在1路線(11系統)であるが、上海万博の前に上海の都心部(26系統)にも路線を増やす計画がある。人口、国家戦略、発想の柔軟さから中国電動自動車市場は大きく拡大していくと予想されることから、中国における電動自動車市場の動向を出来るだけ把握することに努めた。

 当調査資料は、このような市場環境や業界動向を総合的に俯瞰するとともに、電動自動車の各品目ごとに世界販売ベースで2020年までの市場を展望している。加えて、電動自動車の市場拡大の鍵となるインフラ、関連サービスの現状を把握し、将来を展望することでワールドワイド電動自動車市場の現状と将来展望を総合的に一冊にまとめあげた。

 2010年5月以降発刊予定の「電動自動車関連市場の全貌 2010 下巻」ではバッテリやモータ、インバータなど電動自動車の基幹部品をはじめ、バイワイヤやインホイールモータなど注目技術・システムの動向を整理することで電動自動車関連市場の全貌を明らかにします。上下巻併せてご活用いただくことで、業界発展の一助となれば幸いです。

 末筆になりましたが、今回の資料作成にあたり、快く取材に御協力いただきました企業様、御担当者様に深く感謝いたします。まことにありがとうございました。

調査対象品目 / インフラ/ サービス

【電動自動車】 (国内・海外市場)
マイルドハイブリッド車、ストロングハイブリッド車、パラレル方式プラグインハイブリッド車、シリーズ方式プラグインハイブリッド車、電気自動車、燃料電池車、簡易電気自動車、E-バイク

【インフラ機器・設備】 (国内・海外市場)
急速充電器、中速充電器、普通充電器、非接触充電システム、バッテリ交換ステーション、水素ステーション

【関連サービス】 (国内市場)
給電スタンド、時間貸駐車場、小売チェーン、カーシェアリング/レンタカー、 パーキングエリア・サービスエリア、デベロッパー

調査期間

2010年1月~2010年3月

調査機関

株式会社富士経済 大阪マーケティング本部 プロジェクト

上巻 掲載品目

1)電動自動車
マイルドハイブリッド車
ストロングハイブリッド車
パラレル方式プラグインハイブリッド車
シリーズ方式プラグインハイブリッド車
電気自動車
燃料電池車
簡易電気自動車
E-バイク
 (電動オートバイ、電動アシスト自転車)
2)インフラ機器・設備
急速充電器
中速充電器
普通充電器
非接触充電システム
バッテリ交換ステーション
水素ステーション
3)関連サービス
給電スタンド
時間貸駐車場
小売チェーン
カーシェアリング/レンタカー
パーキングエリア・サービスエリア
デベロッパー

目次

I.電動自動車・インフラ・サービス市場総括

  • 1.電動自動車の市場展望 (1)
  • 2.電動自動車(乗用車)の普及実態 (3)
  • 1) 世界販売に占めるガソリン車と各電動自動車の構成比推移(乗用車) (3)
  • 2) ハイブリッド乗用車(ストロング/マイルド)の市場規模推移、予測 (5)
  • 3) プラグインハイブリッド乗用車(パラレル/シリーズ)の市場規模推移、予測 (6)
  • 4) 電気自動車/燃料電池車(乗用車)の市場規模推移、予測 (7)
  • 3.電動自動車の市場規模推移、予測 (8)
  • 1) 世界市場規模推移、予測 (8)
  • 2) 国内市場規模推移、予測 (30)
  • 3) 海外市場規模推移、予測 (44)
1)~3)共通
[1]全体市場 [2]乗用車市場 [3]トラック・バス市場 [4]セグメント別構成

  • 4.中国市場の特徴 (58)
  • 1) 中国自動車全体市場 (58)
  • 2) 中国自動車メーカーの主なラインナップと市場概要 (64)
  • 3) 中国自動車市場規模推移、予測 (66)
  • 4) メーカーシェア (68)
3)~4)共通
 ○ガソリン/ディーゼル車
 ○パラレル方式プラグインハイブリッド車
 ○燃料電池車
 ○マイルドハイブリッド車
 ○シリーズ方式プラグインハイブリッド車
 ○簡易電気自動車
 ○ストロングハイブリッド車
 ○電気自動車
 ○E-バイク

  • 5) 中国主要電動自動車メーカー一覧 (76)
  • 6) 主要自動車メーカー分布図 (78)
  • 5.主要電動自動車メーカーの戦略特徴比較 (83)
  • 1) 日系自動車メーカー戦略比較 (83)
  • 2) 主要メーカーの動向 (84)
  • 6.価格ロードマップ (104)
  • 1) バッテリコスト (104)
  • 2) 車両価格 (107)
  • 7.インフラの市場展開 (108)
  • 8.サービスの市場展開 (109)
  • 9.電動自動車スペック一覧 (110)
  • 10.カテゴリ別集計 (118)
  • 1) 公道用自動車 (118)
  • 2) 電動自動車用インフラ  (125)
  • 3) 関連サービス(国内) (128)
 1)~2):市場規模推移、メーカーシェア
 3):市場規模推移

  • 11.参入関連企業一覧 (129)

II.電動自動車需要展開(国内・海外市場)

  • 1.主要電動自動車メーカーの動向(電気自動車など) (133)
  • 2.電動自動車の技術進展状況 (135)
  • 3.電力会社・大学などの取組み状況 (136)
  • 4.行政、自治体の電動自動車普及対策 (140)
  • 5.電気自動車導入状況、計画 (145)
  • 6.電機メーカーなどの取組み状況 (148)
  • ■電動自動車市場(個票編)
  • [1] マイルドハイブリッド(パワーアシストハイブリッド)車 (150)
  • [2] ストロングハイブリッド(フルハイブリッド)車 (168)
  • [3] パラレル方式プラグインハイブリッド車 (184)
  • [4] シリーズ方式プラグインハイブリッド車 (198)
  • [5] 電気自動車 (212)
  • [6] 燃料電池車 (228)
  • [7] 簡易電気自動車 (241)
  • [8] E-バイク (252)
<調査項目>
 1.車両特徴、市場概要
   (定義、主要対象車一覧など)
 2.市場規模推移、予測
   (セグメント別内訳など)
 3.メーカーシェア
 4.ガソリン車との比較、優位性
   (スペック比較、トータルコスト比較)
 5.今後の展望
   (現状の課題と対策、今後の方向性、検討要因別/車種別相対評価)
 6.主要参入企業一覧

III.インフラ機器・設備需要展開(国内・海外市場)

  • 1.普及の現状(地域別・需要別) (267)
  • 2.主要メーカーの動向 (269)
  • 3.普及課題、改善・対策点 (270)
  • 4.今後の見通し (271)
  • ■インフラ機器・設備市場(個票編)
  • [1] 急速充電器 (272)
  • [2] 中速充電器 (280)
  • [3] 普通充電器 (286)
  • [4] 非接触充電システム (293)
  • [5] バッテリ交換ステーション (300)
  • [6] 水素ステーション (306)
<調査項目>
 1.設備概要 
 2.市場規模推移、予測
 3.地域別普及状況
 4.需要動向
 5.メーカー動向
 6.課題・改善点
 7.今後の展望
 8.主要参入企業一覧

IV.関連サービス市場展開(国内市場)

  • 1.普及の現状 (313)
  • 2.主要業者の動向 (314)
  • 3.今後の見通し (315)
  • ■関連サービス市場(個票編)
  • [1] 給電スタンド (316)
  • [2] 時間貸駐車場 (320)
  • [3] 小売チェーン (324)
  • [4] カーシェアリング/レンタカー (329)
  • [5] パーキングエリア・サービスエリア (333)
  • [6] デベロッパー (336)
<調査項目>
 1.サービス概要
 2.企業取り組み事例
 3.今後の方向性
 4.主要参入企業一覧

Ⅴ.政府・自治体の普及支援と燃費規制の動向(国内・海外) (341)