2010年版 太陽電池関連技術・市場の現状と将来展望(上巻)

2010年版 太陽電池関連技術・市場の現状と将来展望(上巻)

価格 97,000円+税 出版社 富士経済
発刊日 2010年07月23日 体裁 A4版 320ページ

関連書籍
 ・2011年版 太陽電池関連技術・市場の現状と将来展望 (上巻)

はじめに

 気候変動対策への関心が世界的に高まる中、環境に関わる産業が注目されている。太陽光発電もしかりで、官による優遇政策により、普及が進み、生活レベルでも実践できる気候変動対策ともなりつつあり、広く利用され始めている。又、太陽光発電システムは、枯渇懸念のある化石燃料に頼らないエネルギーセキュリティの面からも、エネルギーミックスのポートフォリオに組み込まれることが推奨される。先進国が多いOECDに加盟する人口は、世界人口の約18%だが、OECDの電力消費量は、世界電力消費量の約55%を占有している。現在の発展途上国が先進国レベルにまで生活レベルが向上すると、エネルギー需要は瞬く間に増大し、限りある化石燃料への依存度が高いと、エネルギー不足が生じる懸念がある。太陽光発電を含む再生可能エネルギーの活用は課題解決手段の一つとなり得る。
 このような太陽光発電への追い風から、産業としての魅力が高まっている。太陽光発電産業の裾野は広く、システムのコアとなる発電デバイスの太陽電池には、多様な部材が使用され、発電層ではシリコン、化合物、有機物、関連部材ではケミカル、メタル、ガラスなど、様々な材料技術を持った企業が参入している。太陽電池及び材料メーカー以外では、製造装置メーカーや加工メーカー、システム機器メーカー、システムインテグレーターなど、事業形態も幅広い。産業としての裾野が広いことから、雇用改善効果も注目される要因である。
 日本は太陽電池への取り組みで先行していたが、実効性のある優遇政策導入で太陽光発電の導入促進を図ったドイツを中心とする欧州勢、一大生産拠点となりつつある中国・台湾・韓国等のアジア勢に、供給ボリューム/シェア面では遅れをとり始めている。しかし、今後のビジネスでは、収益性に配慮したビジネスモデルの構築、技術力の訴求がポイントになってくる点で、日本勢は先行しているとも捉えることが出来る。そもそも太陽電池メーカーは世界に500社以上存在し、トップメーカーでも10%程度のシェアしかない。最近の太陽電池関連ビジネスの垂直統合化は持続的収益性確保への取り組みの一環として捉えられる。又、2009年の大幅な市場環境変化により、低価格化が急激に進んだことで、価格以外の、技術面での差別化の重要性が高まっている。横並びの品質では淘汰される可能性があり、材料開発から太陽電池の性能を考える日本の技術力が発揮され、又、高度な材料技術は世界に求められると期待する。
 本調査の上巻では、川上から川下までの幅広い太陽電池関連品目の中で、太陽電池及び部材/原材料を対象として、各品目の現在及び将来の技術・市場動向を分析した。下巻では、製造装置や周辺システム機器などの重電系の技術・市場に加えて、国別市場環境など需要側の動向を整理する。
 末筆ながら、本調査レポート作成にあたり、取材にご協力いただいたご担当者様はじめ関連各位に心よりお礼申し上げるとともに、本調査が業界発展の一助となることを願っている。

2010年7月
株式会社 富士経済
大阪マーケティング本部
第三事業部
太陽電池プロジェクト

調査目的

温室効果ガス削減の取り組みの一つとして、太陽光発電を含めた再生可能エネルギーの導入促進が、世界的なトレンドとなっている。又、太陽光発電システムは、枯渇懸念のある化石燃料に頼らないエネルギーセキュリティの面からも、エネルギーミックスのポートフォリオに組み込まれることが推奨され、且つ、産業の裾野も広く雇用改善効果も期待されることから、産業としての魅力が高い。
一方で、太陽電池市場は、FIT制度の導入状況や原油価格の上下、投機マネーの動きなどにより、市場環境の動きが激しく、健全な事業運営には、定期的な状況把握が重要であり、年次報告書として2010年版の企画を立案した次第である。
本調査は、太陽電池を軸として、周辺産業として川上から川下までのバリューチェーン全体の市場動向を把握する。上巻では、川上から川下までの幅広い太陽電池関連品目の中で、太陽電池及び部材/原材料を対象として、各品目の現在及び将来の技術・市場動向を分析した。下巻では太陽光発電システム関連・製造装置関連を対象とする。
本調査は、関連企業へのデータ提供を通じて、業界発展の一助のなることを目的に実施した。

調査対象品目

太陽電池市場編8 品目
部材/原料市場編25 品目
合計33 品目

調査方法

対象品目及び関連市場・技術等の対象企業・団体等へのヒアリングにより個別情報を収集し、参入各社・団体が公表する情報等を含む既存情報の確認・要約とともに、レポートを取り纏めた。

調査期間

2010年4月~6月

目次

総括編

  • 1.太陽電池市場の現状と将来展望 (1)
  • 2.太陽電池向け部材市場の現状と将来展望 (2)
  • 3.バリューチェーン別:世界市場規模推移(2008年実績~2012年/2015年/2020年/2025年予測) (5)
  • 4.メーカーシェア:世界TOP25社ランキング (6)
  • 5.品目別参入企業数 (7)
  • 6.太陽電池種類別:世界市場規模及び構成比推移(2008年実績~2012年/2015年/2020年/2025年予測) (9)
  • 7.太陽電池種類別:生産能力及び構成比推移(2008年実績~2012年予測) (12)
  • 8.アプリケーション分析 (15)
  • 8-1.用途別:世界市場規模推移(2008年実績~2012年/2015年/2020年/2025年予測) (15)
  • 8-2.全体及び太陽電池種類別用途構成比 (16)
  • 8-3.主要用途における太陽電池種類別構成比比較 (20)
  • 8-4.メガソーラー:世界市場規模推移/太陽電池種類別構成比 (21)
  • 8-5.BIPV(建材一体型太陽電池):世界市場規模推移/太陽電池種類別構成比 (22)
  • 8-6.EIPV(電子機器組込型太陽電池):世界市場規模推移/太陽電池種類別構成比 (23)
  • 8-7.流通ルート (24)
  • 8-8.地域別販売動向 (25)
  • 9.地域別生産量構成比 (26)
  • 9-1.全体生産量構成比 (26)
  • 9-2.太陽電池種類毎地域別生産量構成比 (26)
  • 9-3.地域毎太陽電池種類別生産量構成比比較 (29)
  • 10.国別動向(国別市場規模及び国別優遇政策導入状況) (30)
  • 11.フレキシブル太陽電池関連市場の現状と将来展望 (31)
  • 11-1.フレキシブル太陽電池種類別:世界市場規模推移
  •  (2008年実績~2012年/2015年/2020年/2025年予測) (31)
  • 11-2.参入企業数 (33)
  • 11-3.メーカーシェア (33)
  • 11-4.地域別主要企業一覧 (34)
  • 11-5.地域別生産構成比 (34)
  • 11-6.フレキシブル太陽電池特有の採用部材及びその市場動向 (34)
  • 11-7.課題と今後の展望 (35)
  • 12.日本の太陽電池市場の現状と将来展望 (36)
  • 12-1.国内太陽電池市場規模推移
  •  (2008年実績~2012年/2015年/2020年/2025年予測) (36)
  • 12-2.太陽電池種類別構成比 (37)
  • 12-3.メーカーシェア (37)
  • 12-4.用途構成比 (38)
  • 12-5.国内太陽電池生産量及び世界生産量内構成比推移
  •  (2008年実績~2012年/2015年/2020年/2025年予測) (38)
  • 13.太陽電池種類別スペックベンチマーク及び特性比較一覧 (40)
  • 14.太陽電池技術の現状と将来展望 (42)
  • 14-1.太陽電池種類別製造コスト及び変換効率 (42)
  • 14-2.太陽電池種類別製造コスト低減及び高効率化へのロードマップ (43)
  • 14-3.太陽電池種類別モジュール製造コスト構成比(部材・プロセス別/工程別/部材別) (44)

集計編

  • 1.品目別市場規模推移 (47)
  • 2.品目別メーカーシェア (62)

太陽電池市場編

  • ◆結晶シリコン太陽電池
  • 1.結晶シリコン太陽電池〔単結晶(HIT含む)・多結晶・シリコンリボン含む〕 (69)
  • ◆省シリコン太陽電池
  • 2.薄膜シリコン太陽電池 (89)
  • 3.球状シリコン太陽電池 (104)
  • ◆化合物半導体太陽電池
  • 4.CI(G)S太陽電池 (112)
  • 5.CdTe太陽電池 (123)
  • ◆有機系太陽電池
  • 6.色素増感太陽電池(DSC) (130)
  • 7.有機薄膜太陽電池(OPV) (139)
  • ◆特殊太陽電池
  • 8.その他太陽電池(量子ドット/集光型/多接合/カーボン) (147)
調査項目
  • 1.製品概要
  • 2.市場概要
  • 3.市場規模推移
  • (2008年実績~2012年/2015年/2020年/2025年予測)
  • 3-1.販売ベース
  • 3-2.生産ベース
  • 3-3.内、フレキシブル太陽電池
  • 4.メーカー動向
  • 4-1.参入企業数
  • 4-2.メーカーシェア
  • 4-3.主要メーカーの製品構造/採用基板材料、
  •  及び生産能力増強計画とグローバル展開状況
  • 4-4.地域別主要企業一覧
  • 5.地域別生産動向
  • 6.用途動向
  • 7.価格動向
  • 8.技術開発動向
  • 9.市場・技術ロードマップ

部材/原料市場編

  • 9.ポリシリコン (157)
  • 10.シリコンインゴット・ウエハ(単結晶/多結晶) (171)
  • 11.表面保護材(ガラス/フィルム) (180)
  • 12.防汚コーティング (187)
  • 13.透明導電膜付き基板、透明電極材(FTO/ITO/ZnO系) (190)
  • 14.基板材(青板ガラス/ステンレス箔/ポリイミド ) (196)
  • 15.バックシート/バックシート用樹脂・フィルム/バックシート用接着剤 (202)
  • 16.封止材(EVA・PVB・シリコーン樹脂等) (214)
  • 17.拡散剤(PoCl3) (222)
  • 18.電極ペースト(Agペースト/Alペースト)、ペースト用粉体(銀粉・アルミ粉・ガラス粉末) (227)
  • 19.インターコネクタ(銅) (238)
  • 20.ターゲット材〔ZnO系(AZO/ZAO・GZO・IZO等)・Cu-Ga・In・Mo・Ag〕
  • (透明導電膜窓層/光吸収層/裏面電極層) (243)
  • 21.CIGS粒子(塗布型) (255)
  • 22.テルル (259)
  • 23.太陽電池向けガス(モノシラン・セレン化水素等) (264)
  • 24.シーラント (273)
  • 25.アルミフレーム(樹脂フレーム化・フレームレス化動向) (283)
  • 26.有機系太陽電池用透明導電膜付き基板 (287)
  • 27.有機系太陽電池用裏面基板 (292)
  • 28.DSC用電極(TiO2、ZnO) (296)
  • 29.DSC用増感色素 (300)
  • 30.DSC用電解質(電解液/イオン液) (305)
  • 31.DSC用シール材 (309)
  • 32.DSC用対極触媒材料(Pt、導電性ポリマー、カーボン系) (313)
  • 33.OPV用有機半導体材料(ドナー材、アクセプター材) (317)
調査項目
  • 1.製品概要
  • 2.市場概要
  • 3.市場規模推移
  • (2008年実績~2012年/2015年/2020年/2025年予測)
  • 4.メーカー動向
  • 4-1.参入企業数
  • 4-2.メーカーシェア
  • 4-3.地域別主要企業一覧
  • 5.地域別販売動向
  • 6.用途動向(採用太陽電池構成比)
  • 7.価格動向
  • 8.技術開発動向
  • 9.流通マップ