2011 電池関連市場実態総調査 上巻

2011 電池関連市場実態総調査 上巻

価格 97,000円+税 出版社 富士経済
発刊日 2010年11月01日 体裁 A4版 317ページ

関連書籍
 ・2013電池関連市場実態総調査 上巻
 ・2013電池関連市場実態総調査 中巻
 ・2013電池関連市場実態総調査 下巻

はじめに

2008年9月のいわゆるリーマンショック以来、景気の大幅な減退により、世界経済は大きく後退した。2009年後半より回復基調にあるものの、ギリシャの財政危機に端を発した欧州の信用不安など別の要因もあり、2010年10月現在でもまだ完全に経済低迷から脱し切れていない。これは、電池業界においても、大きな打撃になっていたが、他の業界と比較すると回復度は割合に早いとみられる。確かに2009年前半は非常に厳しい状況であったが、電池搭載機器の生産回復・拡大により、電池需要も回復・拡大基調となっている。

ここ数年来の電池材料の高騰が一服し、コスト低減が可能になりつつあるものの、製品価格の下落はおさまらず、電池メーカーの収益を圧迫している。そのため、電池メーカーにとっては、シェアの小さい製品の事業継続が困難な状況となっており、他社からの調達に切り替えるなどの対応が促進されるとみられる。今後も、各社が強みを有する電池製品に開発・生産の経営資源を集中させ、それ以外の電池については提携によって補完するといったスタンスがさらに強まるものとみられ、この動きが大きくなれば、業界の再編にもつながっていく。その大きなトピックスとして、パナソニックと三洋電機の経営統合が挙げられる。大手電池メーカー同士のこの動きは、少なからず他の電池メーカーに直接、あるいは間接に影響が生じるものとみられる。

次世代電池の国を挙げての開発が日本、米国、中国などで進められているが、まだ実用化になっている電池はない。
そのため現状ではリチウムイオン二次電池が、高性能化し、各種需要を取り込んで市場を拡大している。日系電池メーカーが続々と増産体制を整え、海外電池メーカーも大型投資による増産を行っている。長期的には供給過多も懸念されるが、当面は堅調な需要が見込まれ、市場も堅調に推移するものとみられる。

自動車分野に目を向けると、性能面や安全性の向上などにより、電動自動車へのリチウムイオン二次電池の搭載が2009年より本格的に立ち上がっている。既にリチウムイオン二次電池に大きくシフトした充電式電動工具向け電池などと同様に、車載用電池もニッケル水素電池からリチウムイオン二次電池へシフトが進む。現在、電気自動車やハイブリッド車向けのリチウムイオン二次電池の開発・生産について、電池メーカーと自動車メーカーとの間で相次いで提携が結ばれ、工場建設など供給の準備が進行し、生産が開始されつつある。
電力貯蔵用では、スマートグリッドでの採用や、大型工場向け、また定置用などのモジュール製品化が進んでおり、電気自動車を電力貯蔵用に使用するといった構想もあり、新たな需要の獲得が図られている。
ポータブル機器でも、従来の主要用途であるノートパソコン、携帯電話に加え、タブレットパソコンなど急成長用途が出現している。

韓国リチウムイオン二次電池メーカー大手2社と日系同メーカーとのシェア争いも激しさを増している。韓国電池メーカーでは、ウォン安という為替のメリットを最大限に生かした販売展開を行っている。

当該資料では、前回より中国市場に注目し、国内調査会社としては初めて中国のリチウムイオン二次電池・ニッケル水素電池市場を本格的に調査した。今回は、メーカーの実績・シェア動向などを把握するため、入念な追跡取材を行った。

電池事業の収益性は、ユーザーからの低価格要求が引き続き厳しさを増しており、厳しい状況は変わらない。そのため大型の設備投資を行い、量産体制を整備することも重要である。コバルト、ニッケルなどのレアメタルや、鉛などの主要部材の高騰が沈静化しているものの、検査などを含めた製造コストは上昇傾向にあり、電池メーカーを取り巻く市場環境は益々厳しいものになっている。

当調査資料は、このような市場環境や業界動向を総合的に俯瞰すると共に、主要な日系電池メーカーの増産状況、伸長が著しい海外電池メーカーの動向を踏まえ、電池の各品目ごとにワールドワイドの生産出荷ベースで市場を捉えた最新データを提供している。加えて、主要電池メーカーの実態を分析することで、ワールドワイドな電池市場の現状と将来展望を総合的にまとめ上げた。

末筆になりましたが、今回の資料作成にあたり、快く取材などに御協力頂きました企業様、御担当者様に深く感謝致しますとともに、当調査資料が業界発展の一助となれば幸いです。

2010年11月

株式会社 富士経済
大阪マーケティング本部 
プロジェクト

調査対象品目/メーカー

調査対象品目

一次電池8 品目マンガン乾電池、アルカリマンガン乾電池、アルカリボタン電池、酸化銀電池、二酸化マンガンリチウム電池(コイン)、二酸化マンガンリチウム電池(シリンダ)、塩化チオニルリチウム電池、空気亜鉛電池
二次電池12品目鉛蓄電池、ニカド電池、ニッケル水素電池(小型)、ニッケル水素電池(大型)、リチウムイオン二次電池(シリンダ)、リチウムイオン二次電池(角)、リチウムイオンポリマー二次電池、リチウムイオン二次電池(車載専用)、リチウム二次電池(コイン)、電気二重層キャパシタ(小容量)、電気二重層キャパシタ(中・大容量)、ナトリウム硫黄電池
次世代・特殊用途
・その他電池
11品目全固体型リチウム二次電池、金属空気二次電池、ナトリウムイオン二次電池、マグネシウムイオン二次電池、ナトリウム塩化ニッケル二次電池(ゼブラ電池)、有機ラジカル電池、分子クラスター電池、レドックスフロー電池、極薄(ペーパー)電池、硫化鉄リチウム電池、海水電池

電池メーカー

パナソニック エナジー社、三洋電機、ソニー、ジーエス・ユアサ コーポレーション、NECトーキン、 日立マクセル、新神戸電機、FDK、東芝、プライムアースEVエナジー、Samsung SDI、LG Chemical、 Rocket Electric、BYD、天津力神電池、BAK、B&K、Coslight、ATL、 広州市虎頭電池、 福建南平南孚電池、上海白象天鵝電池、E-ONE MOLI ENERGY、Johnson Controls、 EnerSys、Energizer Battery、The Procter & Gamble Company、Spectrum Brands、Saft Group、 VARTA Microbattery

調査期間

2010年7月~2010年10月

目次

I.電池市場総括編

1.電池市場展望(現状と将来展望)
  • 1)電池市場の現状と将来展望 (1)
  • 2)全体市場動向 (3)
  • 3)一次電池市場動向 (4)
  • 4)二次電池市場動向 (5)
2.グローバル&中国における主要二次電池市場動向
  • 1)日・韓5大リチウムイオン二次電池メーカーのリチウムイオン二次電池タイプ別
  • (ポータブル端末用)実績推移分析 (7)
  • 2)リチウムイオン二次電池(角・シリンダ・ポリマー)における日・韓・中の実績比較 (9)
  • 3)中国主要二次電池市場編 
  • [1]「中国主要二次電池市場編」における市場データの特徴(本編二次電池市場編とのデータの差異について) (10)
  • [2]主要リチウムイオン二次電池メーカーの一日あたり生産量:容量ベース(2010年)推定 (10)
  • [3]中国における主要二次電池応用製品生産量推移(2008~2009年) (10)
  • (携帯電話、ノートパソコン、デジタルカメラ、電動自転車、電動工具)
  • [4]中国リチウムイオン二次電池市場 (11)
  • [4]-1.シリンダ [4]-2.角 [4]-3.ソフト
  • [5]中国ニッケル水素電池市場 (15)
  • [6]中国主要電池メーカー一覧 (17)
  • [7]主要電池メーカー分布図 (22)
  • リチウムイオン二次電池/ニッケル水素電池/電気二重層キャパシタ/鉛蓄電池
3.注目電池メーカーの戦略、取組み
  • 1)主要電池メーカーの位置付け (27)
  • 2)主要電池メーカーの製品ラインナップ及び注力状況 (28)
  • 3)主要リチウムイオン二次電池メーカーの展開状況
  • [1]主要リチウムイオン二次電池メーカーの展開状況、方向性 (32)
  • [2]日系電池メーカーのリチウムイオン二次電池増産計画 (34)
  • 4)提携、OEM供給関係相関図 (36)
  • 5)電動自動車駆動用二次電池展開状況
  • [1]リチウムイオン二次電池(提携・出資相関図/供給関係) (38)
  • [2]ニッケル水素電池(供給関係) (40)
  • [3]主要電池メーカーの生産計画(電動自動車向け) (41)
  • [4]大手自動車メーカーの電動自動車投入計画 (43)
4.注目用途の展開・需要性
  • 1)主要ポータブル/モバイル端末 (45)
  • 2)充電式電動工具 (46)
  • 3)電動自動車/自転車 (47)
  • 4)スマートグリッド (48)
  • 5)家庭用 (49)
5.次世代・特殊用途・その他電池の特徴比較 (50)
6.電池、キャパシタ等の競合、棲み分け状況 (51)
7.電池回収・リサイクルシステムの動向 (53)
8.行政・研究機関などのロードマップ策定状況 (56)
9.日系企業⇔海外企業の競合性 (61)
10.市場トレンド・予測
  • 1)一次電池 (63)
  • 2)二次電池 (69)
  • [1]中期的市場規模推移
  • [2]電池別メーカーシェア
  • [3]アプリケーション別ウェイト 
  • [4]アプリケーション動向
  • [5]主要国別生産構成
11.電池別集計 
  • 1)一次電池 (75)
  • 2)二次電池 (79)
  • [1]市場規模推移、予測 [2]メーカーシェア(2009年ベース)
12.電池別主要参入企業一覧 (85)

II.電池市場編

1)一次電池
  • 1.マンガン乾電池 (91)
  • 2.アルカリマンガン乾電池 (96)
  • 3.アルカリボタン電池 (101)
  • 4.酸化銀電池 (106)
  • 5.二酸化マンガンリチウム電池(コイン) (111)
  • 6.二酸化マンガンリチウム電池(シリンダ) (116)
  • 7.塩化チオニルリチウム電池 (121)
  • 8.空気亜鉛電池 (126)
2)二次電池
  • 1.鉛蓄電池 (131)
  • 2.ニカド電池 (136)
  • 3.ニッケル水素電池(小型) (141)
  • 4.ニッケル水素電池(大型) (146)
  • 5.リチウムイオン二次電池(シリンダ) (151)
  • 6.リチウムイオン二次電池(角) (157)
  • 7.リチウムイオンポリマー二次電池 (162)
  • 8.リチウムイオン二次電池(車載専用) (167)
  • 9.リチウム二次電池(コイン) (172)
  • 10.電気二重層キャパシタ(小容量) (177)
  • 11.電気二重層キャパシタ(中・大容量) (182)
  • 12.ナトリウム硫黄電池 (187)
共通調査項目
  • 1.製品特徴・市場概要
  • 2.市場規模推移予測 (数量・金額)
  • 3.メーカーシェア
  • 4.用途別構成
  • 5.開発・生産拠点状況
  • 6.新製品・開発動向、価格動向、容量動向
  • 7.今後の市場展開予測

3)次世代・特殊用途・その他電池
  • 1.全固体型リチウム二次電池 (193)
  • 2.金属空気二次電池 (198)
  • 3.ナトリウムイオン二次電池 (200)
  • 4.マグネシウムイオン二次電池 (202)
  • 5.ナトリウム塩化ニッケル二次電池(ゼブラ電池) (204)
  • 6.有機ラジカル電池 (206)
  • 7.分子クラスター電池 (208)
  • 8.レドックスフロー電池 (210)
  • 9.極薄(ペーパー)電池 (212)
  • 10.硫化鉄リチウム電池 (214)
  • 11.海水電池 (215)
共通調査項目
  • 1.製品特徴
  • 2.技術開発動向
  • 3.研究開発機関、企業動向
  • 4.製品化見通し

III.電池メーカー編

  • 1.パナソニック エナジー社 (217)
  • 2.三洋電機 (222)
  • 3.ソニー (227)
  • 4.ジーエス・ユアサ コーポレーション (231)
  • 5.NECトーキン (237)
  • 6.日立マクセル (241)
  • 7.新神戸電機 (246)
  • 8.FDK (250)
  • 9.東芝 (254)
  • 10.プライムアースEVエナジー (257)
  • 11.Samsung SDI (260)
  • 12.LG Chemical (263)
  • 13.Rocket Electric (266)
  • 14.比亜迪股份有限公司(BYD) (269)
  • 15.天津力神電池(Lishen) (272)
  • 16.深圳比克電池有限公司(BAK) (275)
  • 17.深圳市邦凱新能源股份有限公司(B&K) (278)
  • 18.光宇国際集団科技有限公司(Coslight) (281)
  • 19.新能源科技有限公司(ATL) (284)
  • 20.広州市虎頭電池集団有限公司 (286)
  • 21.福建南平南孚電池 (289)
  • 22.上海白象天鵝電池有限公司 (291)
  • 23.E-ONE MOLI ENERGY (294)
  • 24.Johnson Controls (297)
  • 25.EnerSys (300)
  • 26.Energizer Battery (303)
  • 27.The Procter & Gamble Company (306)
  • 28.Spectrum Brands (309)
  • 29.Saft Group (312)
  • 30.VARTA Microbattery (315)
共通調査項目
  • 1.企業概要/電池事業体制
  • 2.電池事業内容
  • 3.電池事業実績推移(2009年~2015年)
  • 4.今後の電池事業展開
  • 5.開発・生産・販売体制