2011 電池関連市場実態総調査 下巻

2011 電池関連市場実態総調査 下巻

価格 97,000円+税 出版社 富士経済
発刊日 2010年12月22日 体裁 A4版 336ページ

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はじめに

2010年の電池/電池材料業界(特にリチウムイオン二次電池業界)における印象的な出来事として、

  1. 各国政府の景気刺激策が功を奏し、リーマンショックに端を発する世界的な景気後退から脱却し、再び大幅な成長をはじめたこと。
  2. 中国など新興国での電子機器の需要が大幅な拡大傾向にあり、電池/電池材料市場からみても新興国の存在感が増していること。
  3. 電気自動車市場が本格形成期に入り、全体にしめるシェアはまだ少ないながらも電池/電池材料需要の増加に貢献しはじめたこと。
  4. スマートフォンの引き続きの市場拡大、タブレットコンピュータ市場の本格形成とこれらに使用されるソフトパックタイプリチウムイオン二次電池の爆発的な市場拡大により、従来の「携帯電話は角型」、「パソコンはシリンダ型」という概念がくずれさったこと。
  5. 日系電池メーカーと韓国系電池メーカーの熾烈なシェアトップ争いによる価格競争激化により、電池/電池材料とも大幅に販売価格が下がったこと。

などがあげられる。


 リチウムイオン二次電池材料市場では特に正極活物質とセパレータに関する動きが激しくなってきている。
 スマートフォンなど高性能電池を必要とするアプリケーションの市場拡大により、従来の脱コバルト一辺倒であったトレンドから一転し、コバルト系正極活物質の復権の兆しがみられる。ただし、現在コバルト系正極活物質が主に採用されている携帯電話用の電池向けでも、将来的には三元系に置き換わるとの予想から、多くの正極活物質メーカーでコバルト系以外のラインナップの充実に向けた動きが「公式」・「非公式」とわず進んでいる。
 2~3年前は主要4社の寡占状態であったセパレータ市場もここ数年で大きく様変わりし、新規参入があいついだ。韓国や中国のセパレータメーカーの実績も拡大傾向にある。これらにより上位メーカー各社とも実績は拡大傾向ながら、シェアは相対的に落ちている。車載電池の市場拡大を見越し、車載用に適しているといわれる乾式セパレータをラインナップに加える動きもみられる。現在主流のオレフィンの微多孔膜だけでなく、日本バイリーンや三菱製紙に代表されるようなオレフィンやPETの不織布への注目が高まっている。今まで存在感の薄かった中国セパレータメーカーの存在感がまし、高いコスト競争力と野心的な能力増強計画から、車載向けでダークホース的な存在となりえるとして、関係者の関心を集めている。

 当該資料の作成にあたり、上記のような電池/電池材料業界のトレンドを正確に把握し、レポートすることをこころがけた。それ以外にもより使いやすい資料/レポートを目指して、以下の点に注意して情報収集・編集にあたった。

  1. 当該資料では、前回より中国市場に注目し、国内調査会社としては初めて中国のリチウムイオン二次電池主要4材料市場を本格的に調査した。今回は、メーカーの実績・シェア動向などを把握するため、入念な追跡取材を行った。
  2. 中国だけでなく電池材料市場が急成長をとげている韓国の材料メーカーについてもできるだけ情報収集につとめた。
  3. 電池サプライチェーンを構成する「原材料→電池材料→電池→電池リサイクル」の動向を明らかにするべく、情報収集にあたった。その成果として「炭酸リチウムなどリチウム化成品市場」と日本国内の「リチウムイオン二次電池スクラップリサイクル市場」について新規に報告している。
  4. 従来から電池材料メーカーと電池メーカーの供給関係の整理につとめてきたが、より体系的に、より細かくデータを提供するべく、リチウムイオン二次電池主要材料について、綿密な業界ヒアリングを行った。


 当調査資料は、このような市場環境や業界動向を総合的に俯瞰すると共に、主要な日系電池材料メーカーや伸長が著しい海外電池材料メーカーの動向を踏まえ、電池材料の各品目ごとにワールドワイドの生産ベースで市場を捉えた最新データを提供している。
 一次電池・二次電池のワールドワイド市場をまとめた「2011 電池関連市場実態総調査 上巻」(2010年11月1日既刊)と併せてご活用いただくことで、業界発展の一助となれば幸いです。


 末筆になりましたが、今回の資料作成にあたり、快く取材に御協力いただきました企業様、御担当者様に深く感謝いたします。まことにありがとうございました。
 ご担当者様にご迷惑とならないよう付け加えますと、より体系的に、より細かく整理した電池材料メーカーと電池メーカーの供給関係については、該当企業様が公表されている一部例外を除いて、当然ながら当事者企業からの開示ではなく、競合他社を含めた幅広い業界ヒアリングによるものです。

2010年12月

株式会社 富士経済
大阪マーケティング本部 
プロジェクト

調査対象品目

1)一次電池材料 4品目

  • 電解二酸化マンガン
  • 亜鉛粉
  • 金属リチウム箔
  • アルカリマンガン乾電池用セパレータ

2)二次電池材料 23品目

  • アルカリ二次電池正極活物質(水酸化ニッケル、硝酸ニッケル)
  • 水素吸蔵合金
  • 水酸化カリウム
  • アルカリ二次電池セパレータ
  • アルカリ二次電池集電体 (パンチングメタル、発泡ニッケル)
  • リチウムイオン二次電池正極活物質
  • リチウムイオン二次電池負極活物質
  • リチウムイオン二次電池電解液
  • リチウムイオン二次電池セパレータ
  • リチウムイオン二次電池正極バインダ
  • リチウムイオン二次電池負極バインダ
  • リチウムイオン二次電池正極集電体
  • リチウムイオン二次電池負極集電体
  • リチウムイオンポリマー二次電池ゲル電解質用ホストポリマー
  • 金属外装缶用ニッケルメッキ鋼板
  • リチウムイオン二次電池ケース用アルミ板
  • アルミラミネートフィルム
  • 電池用保護IC
  • 電池保護用温度ヒューズ
  • 電池用PTCサーミスタ
  • ※上記3品目は材料ではなく部品としてとらえている
  • 電気二重層キャパシタ活性炭
  • 電気二重層キャパシタ電解液
  • 電気二重層キャパシタセパレータ

3)次世代電池材料 2品目

  • 固体電解質
  • イオン液体

調査期間

2010年8月~2010年12月

目次

I.電池材料市場総括編

  • 1.電池材料市場展望(中国ローカル市場を除く世界市場)
  • 1)電池材料市場の現状と将来展望 (1)
  • 2)全体市場動向 (3)
  • 3)一次電池材料市場動向 (4)
  • 4)二次電池材料市場動向
  • [1]二次電池材料全体 (5)
  • [2]アルカリ二次電池材料 (8)
  • [3]リチウムイオン二次電池材料 (9)
  • 2.電池市場と電池材料市場の連関動向
  • 1)一次電池
  • [1]全体市場動向 (11)
  • [2]アルカリマンガン乾電池市場動向 (12)
  • 2)二次電池
  • [1]全体市場動向 (13)
  • [2]-1 ニッケル水素電池(小型)/材料市場動向 (14)
  • [2]-2 ニッケル水素電池(大型)/材料市場動向 (15)
  • [3]-1 リチウムイオン二次電池(シリンダ)/材料市場動向(16)
  • [3]-2 リチウムイオン二次電池(角)/材料市場動向 (17)
  • [3]-3 リチウムイオンポリマー二次電池/材料市場動向 (18)
  • [3]-4 リチウムイオン二次電池(車載専用)/材料市場動向 (19)
  • [3]-5 リチウムイオン二次電池材料の1セルあたり使用量動向と市場トレンド (21)
  • 3.注目電池材料メーカーの戦略、取り組み
  • 1)主要材料におけるメーカーの展開状況 (23)
  • 2)主要材料メーカーの動向 (27)
  • 3)リチウムイオン二次電池における主要材料メーカー→電池メーカー供給関係マップ (35)
  • 4.リチウムイオン二次電池の材料開発動向
  • 1)リチウムイオン二次電池の安全性確保 (37)
  • 2)安全性を目的とした二次電池材料/部品の開発動向 (38)
  • 3)リチウムイオン二次電池の次世代材料開発トレンド (40)
  • 5.材料価格動向
  • 1)主な金属系電池材料の価格動向と使用金属
  • [1]一次電池材料 (43)
  • [2]二次電池材料 (44)
  • 2)メタル相場動向 (46)
  • 6.主要電池におけるコストウェイト分析
  • 1)ニッケル水素電池(小型) (47)
  • 2)ニッケル水素電池(大型) (47)
  • 3)リチウムイオン二次電池(角) (48)
  • 4)リチウムイオン二次電池(シリンダ) (48)
  • 5)リチウムイオンポリマー二次電池 (49)
  • 7.電池材料マテリアルフロー(材料製造フロー、リサイクルフロー)
  • 1)ニッケル水素電池正・負極活物質 (50)
  • 2) リチウムイオン二次電池正・負極活物質 (55)

II.特集編

  • 1.中国における注目材料市場・企業動向
  • 1)中国主要二次電池材料市場編(中国ローカル市場含む)
  • [1]「中国主要二次電池材料市場編」(当項目)における市場データの特徴 (63)
  • [2]中国リチウムイオン二次電池材料市場(64)
  • [2]-1 リチウムイオン二次電池正極活物質(64)
  • [2]-2 リチウムイオン二次電池負極活物質(67)
  • [2]-3 リチウムイオン二次電池電解液(69)
  • [2]-4 リチウムイオン二次電池セパレータ(71)
  • 2)中国主要電池材料メーカー一覧 (73)
  • 3)中国主要電池材料メーカー分布図
  • [1]リチウムイオン二次電池正極活物質 (79)
  • [2]リチウムイオン二次電池負極活物質 (80)
  • [3]リチウムイオン二次電池電解液 (81)
  • [4]リチウムイオン二次電池セパレータ (82)
  • [5]リチウムイオン二次電池アルミ箔、アルミ包材 (83)
  • [6]リチウムイオン二次電池銅箔 (84)
  • [7]炭酸リチウム (85)
  • [8]アルカリ二次電池正極活物質、正極集電体 (86)
  • [9]水素吸蔵合金 (87)
  • [10]アルカリ二次電池電解液 (88)
  • [11]アルカリ二次電池セパレータ (89)
  • 4)中国主要電池材料メーカー事例編
  • 1.北京当昇材料科技股?有限公司(Easpring)(90)
  • 2.新郷格瑞恩新能源材料有限公司(Green)(93)
  • 3.天津金牛電源材料有限公司(Jinniu)(95)
  • 4.寧波杉杉股分有限公司(ShanShan) (97)
  • 5.天津斯特蘭能源科技有限公司(STL) (101)
  • 6.深セン貝特瑞新能源材料股分有限公司(BTR)(103)
  • 2. 国内リチウムイオン二次電池リサイクル市場
  • 1) 市場概要 (106)
  • 2)国内リサイクル取扱量 (107)
  • 3)マーケットシェア (108)
  • 4)参入各社の特徴 (109)
  • 5)リサイクルフロー、流通概要 (112)
  • 6)課題と今後の方向性 (114)

III. 集計編

  • 1.電池材料市場集計 
  • 1)一次電池材料
  • [1]市場規模推移、予測 (115)
  • [2]メーカーシェア(2009年ベース) (116)
  • 2)二次電池材料
  • [1]市場規模推移、予測 (117)
  • [2]メーカーシェア(2009年ベース) (123)
  • 2.電池材料別主要参入企業一覧 (129)

IV.電池材料市場編

  • 1)一次電池材料
  • 1.電解二酸化マンガン (135)
  • 2.亜鉛粉 (140)
  • 3.金属リチウム箔 (145)
  • 4.アルカリマンガン乾電池用セパレータ (151)
  • 2)二次電池材料
  • 1.アルカリ二次電池正極活物質(水酸化ニッケル、硝酸ニッケル)(155)
  • 2.水素吸蔵合金 (165)
  • 3.水酸化カリウム (170)
  • 4.アルカリ二次電池セパレータ (175)
  • 5.アルカリ二次電池集電体(パンチングメタル、発泡ニッケル) (182)
  • 6.リチウムイオン二次電池正極活物質 (194)
  • 7.リチウムイオン二次電池負極活物質 (216)
  • 8.リチウムイオン二次電池電解液 (225)
  • 9.リチウムイオン二次電池セパレータ (233)
  • 10.リチウムイオン二次電池正極バインダ (243)
  • 11.リチウムイオン二次電池負極バインダ (248)
  • 12.リチウムイオン二次電池正極集電体 (257)
  • 13.リチウムイオン二次電池負極集電体 (264)
  • 14.リチウムイオンポリマー二次電池ゲル電解質用ホストポリマー (272)
  • 15.金属外装缶用ニッケルメッキ鋼板 (277)
  • 16.リチウムイオン二次電池ケース用アルミ板 (282)
  • 17.アルミラミネートフィルム (287)
  • 18.電池用保護IC (295)
  • 19.電池保護用温度ヒューズ (301)
  • 20.電池用PTCサーミスタ (306)
  • 21.電気二重層キャパシタ活性炭 (311)
  • 22.電気二重層キャパシタ電解液 (318)
  • 23.電気二重層キャパシタセパレータ (324)
  • 3)次世代電池材料
  • 1.固体電解質 (331)
  • 2.イオン液体 (334)
共通調査項目
  • 1.製品特徴・市場概要
  • 2.市場規模推移予測
  • 3.メーカーシェア
  • 4.メーカー動向、供給関係
  • 5.用途別構成
  • 6.開発・生産拠点状況
  • 7.技術開発動向・材料特性比較 
  • 8.価格動向
  • 9.今後の市場展開予測
  • ※品目によって項目の変更あり