2011年版 燃料電池関連技術・市場の将来展望 (上巻)

2011年版 燃料電池関連技術・市場の将来展望 (上巻)

価格 97,000円+税 企業名 富士経済
発刊日 2011年1月25日 体裁 A4版 211ページ

関連書籍
 ・2013年版 燃料電池関連技術・市場の将来展望

はじめに

 スマートグリッドや太陽電池、EV、ハイブリッドなどのグリーンテクノロジーが注目されるなかで国内の燃料電池への注目度は相対的に下がっていると見る向きもあるが、これから数年間は燃料電池の新商品が相次いで発売されることになる。家庭用燃料電池やマイクロFCさらに数年後に控える燃料電池車の商品化など複数の分野で市場拡大に向けた動きが始まっており、今後の世界展開を視野に入れておく段階に差しかかっている。

 燃料電池・水素技術(FCH技術)は温暖化対策や産業育成を目的に政策的支援を受けながら進められることが多い。温暖化対策は各国の事情によって異なり、グリーンテクノロジーの導入を否定する国は無いものの目標や規制、その時期などを数値化することや数値の妥当性を共有化することは難しい面もある。FCH技術も各国の事情によって位置づけが異なるが、日本と比べればはるかに小さい国でFCH技術を積極的に開発することもあれば、世帯数は多いがエネルギーコストが安く家庭用燃料電池導入のインセンティブが働き難い国もあり、世界展開を一様に語ることは難しい状況がある。

 「2011年燃料電池関連技術・市場の将来展望(上巻)」では、国内の燃料電池市場のステップアップを背景とする海外市場見通しへの関心とワールドワイドローカルな個別事情の把握にスポットをあて、日本とアジア、北米、欧州の海外主要10ヶ国について業務・産業、燃料電池車、家庭用燃料電池、マイクロFC、その他の5分野の市場ポテンシャルを検討した。

 海外燃料電池市場を概観すると、5分野のそれぞれに今後の市場拡大が期待できる動きがあり、それぞれの需要においてFCH技術が技術開発から市場拡大のフェーズに移行し始めている。世界市場が普及期にむけて加速するのは2018年~2020年ごろになり、2020年以降は中国も含めて市場拡大すると見られる。

 日本市場と比較して、業務・産業用市場は税控除や補助金などにより従来型発電機との価格差が問題にならなくなる程度の支援があるなど、温暖化対策として重視している国もある。また燃料電池スタックの調達が容易であり、バックアップ電源やフォークリフトなど多様なアプリケーションが開発されていることも日本とは対照的である。これまでの技術開発によりFCH技術の裾野が広がり部材供給コストの低下とともに品質向上やサプラチェーンの多様化、さらにアプリケーション開発メーカーの技術力向上が背景にあると見られる。
マイクロFCはこれまでトリガーになるアプリケーションが見つからない状態が続いていたが、スマートフォンのバッテリー不足対策がマイクロFCの量産化の突破口にとなり、携帯電話市場での採用に結びつくと期待できる。

 海外燃料電池市場は日本にはないチャンスがある一方、国やエリアのローカルルールに対応する必要があるなどの難しさもある。海外市場の開拓は日本国内の市場においても生産性の向上が期待できるなど重要な戦略であるが、海外諸国のFCH技術の位置づけを理解し、可能性追求と撤退のルールを明確化することが必要である。
海外の実証事例を見れば日本の技術開発力が世界トップレベルにあることがよく分かるが、その技術を普及させる戦略は今後の課題として残っている。

 今回の調査レポートの発刊に際し、快く取材活動にご協力頂いた皆様に感謝申し上げますとともに、本調査レポートが皆様の今後の事業展開において一助となることがあれば幸いに存じます。

2011年1月
株式会社富士経済
大阪マーケティング本部 
プロジェクト

調査目的

温暖化対策と産業育成を狙い世界各国でグリーンテクノロジーが注目されている。グリーンテクノロジーへのアプローチは各国で様々であるが、燃料電池や水素燃料を重要な技術として取り組む国は多い。本書ではこのような世界的に注目される燃料電池の取り組みを概観し、今後の燃料電池市場の見通しを分析することを目的としている。各国主要プロジェクトやメーカー動向、各国マーケット指標などを用いながら多角的な分析を加えている。

調査対象範囲

対象エリア

  • 11カ国、3エリア
  • 日本
  • アジア(韓国、中国)
  • 北米(アメリカ、カナダ)
  • 欧州(イギリス、ドイツ、イタリア、デンマーク、ノルウェー、フィンランド)

対象分野

  • ・業務・産業分野:店舗、工場などの電力供給用途
  • ・燃料電池車:燃料電池を搭載する乗用車、バスなどの車輌、APUは含まない
  • ・家庭用燃料電池:住宅用燃料電池システム
  • ・マイクロFCシステム:小型電子機器向けの電力供給用途
  • ・その他FC:上記に含まれない燃料電池
     可搬型電源、バックアップ電源、フォークリフト用電源、APUなどを含む。
業務産業 自動車 家庭用 マイクロ その他
日本 日本 日本PEFC 日本SOFC 日本 日本
アジア 韓国 韓国 アジア アジア
中国 中国
北米 アメリカ アメリカ 北米 北米
カナダ カナダ
欧州 イギリス イギリス 欧州 欧州
ドイツ ドイツ
イタリア イタリア
デンマーク デンマーク
ノルウェー ノルウェー
フィンランド フィンランド

調査項目

総括・集計編

  • 1.燃料電池システム市場展望
  • 2.主要国プログラムと市場見通し
  • 3.市場規模推移・予測
  • (1)全体市場(主要5分野エリア別)
  • (2)主要5分野需要別市場
  • (3)エリア別市場
  • 4.プレイヤーデータ一覧

市場編

  • 世界
  • 業務・産業用燃料電池システム
  • 燃料電池車
  • 家庭用燃料電池システム
  • マイクロFCシステム
  • その他燃料電池システム
  • アジア
  • 韓国
  • 中国
  • 北米
  • アメリカ
  • カナダ
  • 欧州
  • イギリス
  • ドイツ
  • イタリア
  • デンマーク
  • ノルウェー
  • フィンランド
  • 日本
  • 業務・産業用燃料電池システム
  • 家庭用PEFCシステム
  • 家庭用SOFCシステム
  • 燃料電池車
  • マイクロFCシステム
  • その他燃料電池システム

調査期間

2010年10月~2011年1月

調査主体

株式会社富士経済 大阪マーケティング本部 プロジェクト

目次

I 総括・集計編

  • 1.燃料電池システム市場展望  (1)
  • 2.主要国プログラムと市場見通し (3)
  • 3.市場規模推移・予測 (5)
  • (1)全体市場(主要5分野エリア別) (5)
  • (2)主要5分野需要別市場
  • [1]業務・産業用燃料電池システム (8)
  • [2]燃料電池車
  • [2]-1 燃料電池車(エリア別) (10)
  • [2]-2 燃料電池車(国別) (11)
  • [3]家庭用燃料電池システム
  • [3]-1 家庭用燃料電池システム(エリア別) (13)
  • [3]-2 家庭用燃料電池システム(国別) (14)
  • [4]マイクロFCシステム (16)
  • [5]その他燃料電池システム (18)
  • (3)エリア別市場
  • [1]日本 (20)
  • [2]アジア (22)
  • [3]北米 (24)
  • [4]欧州 (26)
  • 4.プレイヤーデータ一覧 (28)

II 個別市場編

主要5分野需要別市場
  • A-1.業務・産業用燃料電池システム(世界) (45)
  • A-2.燃料電池車(世界)  (51)
  • A-3.家庭用燃料電池システム(世界) (60)
  • A-4.マイクロFCシステム(世界) (69)
  • A-5.その他燃料電池システム(世界) (75)
海外主要国市場
  • アジア
  • B-1.韓国 (83)
  • B-2.中国 (93)
  • 北米
  • B-3.アメリカ (102)
  • B-4.カナダ (113)
  • 欧州
  • B-5.イギリス (119)
  • B-6.ドイツ (129)
  • B-7.イタリア (141)
  • B-8.デンマーク (152)
  • B-9.ノルウェー (159)
  • B-10.フィンランド (166)
国内需要別市場
  • 日本
  • C-1.業務・産業用燃料電池システム(日本) (175)
  • C-2.家庭用PEFCシステム(日本) (180)
  • C-3.家庭用SOFCシステム(日本) (187)
  • C-4.燃料電池車(日本) (193)
  • C-5.マイクロFCシステム(日本) (200)
  • C-6.その他燃料電池システム(日本) (208)

【調査項目】

【主要5分野需要別市場】
1.市場概要
 (1)対象製品の定義
 (2)燃料電池市場に関連する
   主要製品の出荷動向

2.市場見通し・商品化の契機/時期
 ・市場規模推移・予測
  (エリア別、2009年~2025年)
 ・市場拡大のポテンシャル
 ・タイプ別/需要別動向
 ・技術開発の現状

3.プレイヤーデータ
 ・名称
 ・属性
 ・取り組み内容
【海外主要市場】
 1.概要
 2.燃料電池関連主要プロジェクト
  ・基本計画
  ・家庭用燃料電池
  ・燃料電池車   ほか
 3.市場見通し
  (燃料電池車、家庭用燃料電池)
 <市場規模推移・予測>
  ・2009年~2025年
  ・数量
  ・容量
  ・金額
 <見通し>
  ・市場拡大のポテンシャル
  ・技術開発の現状
  ・商品化の契機/時期
  ・住宅用燃料電池の見通し
  ・燃料電池車の見通し  ほか
 4.プレイヤーデータ
  ・名称
  ・属性
  ・取り組み内容
 5.主要プレーヤー/開発品動向
 6.マーケット要覧
  (1)社会/生活
  (2)関連製品、規制
  (3)クリーンテック導入
【国内需要別市場】
 1.製品定義
  (1)対象製品範囲
  (2)製品の位置づけ
  /注目される背景
 2.最新主要製品
  ・製品型式
  ・出力
  ・発電効率
  ・サイズ
  ・製品写真  など
 3.市場規模推移・予測
  ・2009年~2025年
  ・数量
  ・容量
  ・金額
 4.市場動向
  (1)直近トピックス
  (2)今後の普及見通し
  ・短期/中期/長期の
  普及イメージ・課題
  ・価格/コスト見通し
 5.メーカーシェア・出荷動向
  (2009年)
 6.技術開発動向
  ・性能
  ・耐久性
  ・信頼性
  ・コスト
 7.主要プレーヤー
  ・名称
  ・属性
  ・取り組み内容

※ 調査項目は、各調査対象により若干異なります