電動自動車関連市場の全貌 2011 上巻

電動自動車関連市場の全貌 2011 上巻

価格 97,000円+税 企業名 富士経済
発刊日 2011年05月26日 体裁 A4版 339ページ

はじめに

 電動自動車について、インホイールモータ・バイワイヤなどの採用やITSサービスの活用によって従来車とは違った新しい価値を持ち、温暖化防止やスマートグリッド構築において大きな役割をになうと昨年版で書いた。上記以外にも電動自動車の市場拡大の追い風となる社会情勢の変化が2010年から2011年にかけて目立っている。

 [1]人口増などを背景として中長期的に原油価格の高騰が予想されているが、それに加え産油地域である中東・北アフリカ情勢が緊迫化していること、[2]中東・北アフリカ情勢の緊迫化や脱原発の流れの中での原油需要の拡大やそれに目をつけた投機が介入していること、[3]東日本大震災で被災地に電気自動車が提供され活用されていること (ガソリン供給より電気の復旧のほうが早かった)、電力供給が不安定ななか、[4]電気自動車は内燃機関車と違ってさまざまな一次エネルギー(原子力、風力、太陽光、太陽熱ほか)からのエネルギーが使用でき、[5]昼間や夕方の電力需要ピーク時を避けて深夜など比較的電力供給に余裕のある時間帯に充電可能で、[6]電源→電気自動車という一方通行ではなく停電時に電気自動車のバッテリの電力を活用できること、などから電気自動車の優位性に注目が集まっていること。

 2011年に入り、電動自動車のラインナップが大きく増加し、補助金などの購入に対するバックアップも充実してきた。これらにより需要が急速に顕在化し、電動自動車市場の拡大が見込まれる。電気自動車の普及に不可欠な充電インフラの整備も、世界各国・地域で推進されており、特に日米欧、中国などで政府や公的機関、民間施設などで充電機器の設置が進展しつつある。自動車本体の性能・価格面の改善とインフラ整備が両立することで、電動自動車が普及することになる。

 長期的・究極的にはゼロエミッション車である電気自動車、燃料電池車の普及が望ましいが、現状ではハイブリッド車の優位性は明らかで、市場拡大は継続する。従来車との価格差が小さく、電気自動車と異なりインフラ整備が不必要だからである。ただ電気自動車や簡易電気自動車は、コミューターカーとしての限定した乗り方などで普及する可能性が高い。またプラグインハイブリッド車もラインナップが増加しつつあり、電気自動車へのステップとして、もしくは用途によって電気自動車と使い分けされ市場拡大するであろう。このように、内燃機関を電気モータがアシストするハイブリッド車を含め、当面は内燃機関がベースであり続けるものの、電気モータを使用する割合は増加していく。

 海外に目を向けると、GM、Ford、Daimler、BMW、PSA、Hyundai/Kiaなど欧米韓自動車メーカーだけでなく、自動車市場の拡大が著しい中国の動向が注目される。現状中国の電動自動車の市場は簡易電気自動車、電動オートバイを除けば小さいが、大きな可能性を秘めている。人口、国家戦略、発想の柔軟さから中国電動自動車市場は大きく拡大していくと予想されることから、中国における電動自動車市場の動向を出来るだけ把握することに努めた。

 2011年3月に発生した東日本大震災により、自動車業界にも多大な影響が発生している。世界的にみても、日本製のHEV・EVシステム部品、材料の採用率が高く、一部完成車生産への影響も発生している。関係者の尽力により当初の予想よりも早く復旧がなされつつあるが、実際の生産に支障をきたすことは当面は避けられないとみられる。ただ電動自動車の生産を優先するケースもあることから、従来車と比較するとまだその影響は軽微であるとみられる。

 当調査資料は、このような市場環境や業界動向を総合的に俯瞰するとともに、電動自動車の各品目ごとに世界販売ベースで2025年までの市場を展望している。加えて、電動自動車の市場拡大の鍵となるインフラ、関連サービスの現状を把握し、将来を展望することでワールドワイド電動自動車市場の現状と将来展望を総合的に一冊にまとめあげた。

 2011年7月以降発刊予定の「電動自動車関連市場の全貌 2011 下巻」ではバッテリやモータ、インバータなど電動自動車の基幹部品をはじめ、バイワイヤやインホイールモータなど注目技術・システムの動向を整理することで電動自動車関連市場の全貌を明らかにします。上下巻あわせてご活用いただくことで、業界発展の一助となれば幸いです。

 末筆になりましたが、今回の資料作成にあたり、快く取材に御協力いただきました企業様、ご担当者様に深く感謝いたします。まことにありがとうございました。

 

2011年5月
株式会社 富士経済
大阪マーケティング本部
プロジェクト

調査対象品目 / インフラ/ サービス

【電動自動車】 (国内・海外市場) [8品目]
【インフラ機器・設備】 (国内・海外市場) [4品目]
【関連サービス】 (国内市場) [7品目]

調査期間

2011年1月~2011年5月

調査機関

株式会社富士経済 大阪マーケティング本部 プロジェクト

上巻 掲載品目

1)電動自動車
ハイブリッド車
(マイルドハイブリッド車、ストロングハイブリッド車) 
プラグインハイブリッド車
(パラレル方式プラグインハイブリッド車、エクステンデッドレンジEV)
電気自動車
燃料電池車
電動トラック・バス
簡易電気自動車
電動オートバイ
電動アシスト自転車
2)インフラ機器・設備
急速充電器
普通充電器
バッテリ交換ステーション(BSS)
水素ステーション
3)関連サービス
給電スタンド
時間貸駐車場
小売チェーン
カーシェアリング・レンタカー
デベロッパー
ITSサービス
V2G/V2H

目次

I.電動自動車・インフラ・サービス市場総括

  • 1.電動自動車とインフラの市場展望 (1)
  • 2.電動自動車(乗用車)の普及実態 (3)
  • 1)乗用車(内燃機関車+電動自動車市場)  (3)
  • 2)ハイブリッド車(マイルド、ストロング)  (4)
  • 3)プラグインハイブリッド車(パラレル、エクステンデッドレンジEV)  (5)
  • 4)ゼロエミッション車(EV、FCV)  (6)
<1)~4)共通>
 2009年~2013年、2015年、2020年、2025年:数量

  • 3.電動自動車(乗用車)の市場規模推移、予測 (7)
  • 1)自動車種類別/地域別 (7)
  • [1]乗用車全体 (7)
  • [2]内燃機関車(マイクロハイブリッド車含む)(ICE) (8)
  • [3]ハイブリッド車
  • (a)マイルドハイブリッド車 (9)
  • (b)ストロングハイブリッド車 (10)
  • [4]プラグインハイブリッド車
  • (a)パラレル方式プラグインハイブリッド車 (11)
  • (b)エクステンデッドレンジEV (12)
  • [5]電気自動車 (13)
  • [6]燃料電池車 (14)
  • 2)地域別/自動車種類別 (15)
  • [1]世界市場 (15)
  • [2]日本市場 (16)
  • [3]北米市場 (17)
  • [4]EU市場 (18)
  • [5]中国市場 (19)
  • [6]その他地域市場 (20)
<1)~2)共通>
 2009年~2013年、2015年、2020年、2025年:数量

  • 4.中国市場の特徴 (21)
  • 1)電動自動車に関する最近の動向 (21)
  • 2)中国における電動自動車普及の特徴 (23)
  • 3)中国における電動自動車の規格について (24)
  • 4)中国自動車メーカーの主なラインナップと市場概要 (26)
  • 5)中国主要電動自動車メーカー一覧 (36)
  • 5.主要電動自動車メーカーの戦略特徴比較 (38)
  • 6.電動自動車充電設備(急速充電器・普通充電器)国内市場展開 (46)
  • 7.サービスの市場展開 (56)
  • 8.主要電動自動車スペック一覧 (71)
  • 9.政府・自治体の普及支援と燃費規制の動向(国内・海外) (79)
  • 10.カテゴリ別集計 (84)
  • 1)公道用自動車 (84)
  • [1]市場規模推移
  • (a)乗用車 (84)
  • (b)電動トラック・バス (86)
  • (c)簡易電気自動車、、電動オートバイ、電動アシスト自転車 (87)
  • [2]メーカーシェア(数量ベース))
  • (a)乗用車 (88)
  • (b)電動トラック・バス (89)
  • (c)簡易電気自動車、電動オートバイ、電動アシスト自転車 (89)
  • 2)電動自動車用インフラ [1]市場規模推移 (90)
  • [2]メーカーシェア
  • (a)数量ベース (93)
  • (b)金額ベース (94)
  • 11.参入関連企業一覧 (95)

II.電動自動車需要展開(国内・海外市場)

  • 1.主要電動自動車メーカーの動向(電気自動車など) (107)
  • 2.電動自動車の技術進展状況 (111)
  • 3.電力会社・大学などの取組み状況 (112)
  • 4.行政、自治体の電動自動車普及対策 (118)
  • 5.電機メーカーなどの取組み状況 (124)
  • 6.内燃機関車との比較、優位性 (126)
  • 7.電動自動車の構造比較 (127)
  • 電動自動車市場(個票編)
  • [1]ハイブリッド車(ストロングハイブリッド車、マイルドハイブリッド車) (128)
  • [2]プラグインハイブリッド車(パラレル方式プラグインハイブリッド車、エクステンデッドレンジEV) (144)
  • [3]電気自動車(EV) (154)
  • [4]燃料電池車(FCV) (165)
  • [5]電動トラック・バス (173)
<調査項目>
 1.車両特徴、市場概要
 2.市場規模推移、予測
  2009年~2013年、2015年、2020年、2025年:数量
 3.メーカーシェア 2010年、2011年見込:数量
 4.参入電動自動車メーカーの取り組み状況
 5.現状の課題と今後の方向性
 6.主要対象車種一覧

  • ▲特集
  • [1]簡易電気自動車(LEV) (184)
  • [2]電動オートバイ (190)
  • [3]電動アシスト自転車 (199)
<調査項目>
 1.車両概要・市場概要
 2.市場規模推移、予測
  2009年~2013年、2015年、2020年、2025年:数量
 3.メーカーシェア 2010年、2011年見込:数量、金額
 4.参入電動自動車メーカーの取り組み状況
 5.現状の課題と今後の方向性
 6.主要対象車種一覧

III.インフラ機器・設備需要展開(国内・海外市場)

  • インフラ機器・設備市場(個票編)
  • 1. 急速充電器 (205)
  • 2. 普通充電器 (215)
  • 3. バッテリ交換ステーション(BSS) (223)
  • 4. 水素ステーション (232)
<調査項目>
 1.設備概要
 2.市場規模推移、予測
  全体市場、数量ベース地域別内訳
 3.需要動向(国内)
 4.メーカー動向(全体市場)
 5.課題・改善点
 6.今後の展望
 7.主要製品概要

IV.関連サービス市場展開(国内市場)

  • 関連サービス市場(個票編)
  • 1. 給電スタンド (239)
  • 2. 時間貸駐車場(コインパーキング) (244)
  • 3. 小売チェーン (248)
  • 4. カーシェアリング/レンタカー (252)
  • 5. デベロッパー (256)
  • 6. ITSサービス (261)
  • 7. V2G/V2H (265)
<調査項目>
 1.サービス概要
 2.今後の方向性
 3.企業取り組み事例

V.注目自動車メーカー

  • 1.トヨタ自動車(株) (271)
  • 2.本田技研工業(株) (276)
  • 3.日産自動車(株) (281)
  • 4.三菱自動車工業(株) (285)
  • 5.BMW Group (289)
  • 6.Daimler Group (293)
  • 7.PSA Group (297)
  • 8.Volkswagen AG (301)
  • 9.General Motors (305)
  • 10.Ford Motor (309)
  • 11.現代-起亜自動車グループ (313)
<調査項目>
 1.企業概要/自動車事業体制
 2.自動車事業展開状況
 3.自動車事業実績推移(2009年~2015年)
 4.今後の事業展開
 5.開発・生産・販売体制

Ⅵ.参考資料 (319)