2012年版 水素燃料関連市場の将来展望

2012年版 水素燃料関連市場の将来展望

~新しいエネルギーバリューチェーンの構築目指す「先端有望エネルギーシステム」~

価格 97,000円+税 企業名 富士経済
発刊日 2012年09月24日 体裁 A4版 179ページ

はじめに

自然エネルギーは低環境負荷であることに加えて、エネルギーの国産化という点においても大きなメリットがある。日本は周知のとおりエネルギーの海外依存度が非常に高く、化石燃料の高騰が産業界ならびに日本全体のリスク要因ともなっている。またエネルギー輸入による資金の海外流出も日本にとって大きな負担・リスクになっている。

このような根本的なリスクに対して、水素は自然エネルギー同様に、低環境負荷とエネルギー輸入リスクの軽減の両面において大きな役割を担うことが期待されている。水素は大量に利用されてはいるが、そのほとんどが石油精製などの工業利用であり、燃料としてはほとんど利用されていないのが現状だが、近年の燃料電池の技術進歩によって水素を効率的かつ安価に利用することが可能になりつつある。自動車燃料として利用するための技術開発に基づいたインフラ整備が始まろうとしており、将来的な水素エネルギー利用の基盤整備の第一歩として大きな注目を集めている。

水素を燃料として利用するメリットは、資源リスクが小さいことやクリーンであることなどたくさんあるが、これまで燃料利用が進まなかった理由は、水素のエネルギー密度が非常に小さいことに起因している。化石燃料が世界的に自動車燃料として普及しているのはそのエネルギー密度の高さと利用のしやすさにある。近年、水素もガソリン同様の使いやすさを実現できることが実証されたことで、自動車燃料としての利用可能性が飛躍的に高まったが、水素を高密度で貯蔵したり、輸送する技術は非常にハイエンドであり、未だ高コストである。

以上のような背景を踏まえ「2012年版 水素燃料関連市場の将来展望」では、一般ユーザーに自動車燃料として水素を販売するための水素ステーション整備、サプライチェーンに必要な製造、輸送、貯蔵、充填、計量といった各工程における主要機器および車載機器、さらに水素利用のための技術開発や規制見直しなど制度改革も含めた産学官による水素インフラ整備の全体像を捉えている。なかでも、水素を如何に安価に供給できるのかは、水素ステーション建設コスト、なかでも主要機器のコストダウンが鍵を握っていることから、当調査レポートにおいても水素ステーションの低コスト化の可能性検証を重要テーマとして掲げている。

商用水素ステーションは2013年度から建設が始まる。現状では水素ステーションの自立的運営は難しいとみられているが、一定の販売量さえ確保されればハイブリッド車なみの燃費を実現できるレベルに来ている。2015年の燃料電池車の一般販売開始と同時に先行整備される100ヶ所のステーションが稼動を開始し、2020年までには燃料電池車の新車種が展開される見込みであり、2020年以降は燃料電池車の出荷量が大きく伸びることでさらなるステーション整備が必要となり、2025年からの水素インフラと燃料電池車による新しいエネルギーサプライチェーンが本格的に構築されるようになると予測している。水素の持つエネルギーとしての可能性を十分に活かすための仕組み作りは、決して2025年に完成するものではなく、2050年を見据え次世代に引き継ぐべき社会インフラとしなくてはならない。

しかしながら水素ステーションの先行整備は、一民間企業にとっては巨額でかつリスクの高い投資判断が必要になるのも事実であり、それでも英断を持って当該事業に邁進する事業者の皆様の雄志に支えられている。水素燃料の利用は、世界的に推進されており、これまでのところ日本よりも海外の方が先行してきた感がある。しかし、2015年に向けた水素ステーション整備により我が国は世界で最も充実した水素インフラを有する国のひとつになる。将来的なインフラ輸も視野に入れた今後の展開に期待したい。

最後になりましたが、今回の調査レポートの発刊に際し、快く取材活動にご協力頂いた皆様に感謝申し上げます。本調査レポートが皆様の今後の事業展開において一助となれば幸いに存じます。


2012年9月

株式会社 富士経済
大阪マーケティング本部
第三事業部<

調査目的

水素を燃料として利用することは長年の夢である。これまではロケット燃料などの一部を除いて、工業原料 やプロセスガスとして利用されてきたが、水素による「地球環境保護」と「エネルギーの安定供給」を将来 的に実現するため、第一歩を踏み出す取り組みが加速している。本書ではこのような水素燃料技術の開発、 商業化に向けた取り組みを概観し、今後の水素関連市場の見通しを分析することを目的としている。

調査対象範囲

水素燃料 水素ステーション関連機器 車載用水素関連機器 注目材料・技術
・水素燃料 ・水素ステーション
・水素製造装置
 (オンサイト)
・水素精製装置
 (オンサイト)
・蓄圧器/輸送用カードル
・水素コンプレッサ
・水素ディスペンサ
・水素バルブ
・水素センサ
 (ステーション用)
・プレクール装置
・車載用高圧容器
・水素センサ(車載用)
・液体水素関連技術
・水素貯蔵材料
・水素パイプライン
・炭素繊維強化プラスチック(CFRP)
・水素製造用触媒(オンサイト)


調査項目

総括・集計編

  • 1.水素燃料市場の全体像
  • 2.水素ステーション関連主要設備のコスト分析
  • 3.水素ステーション市場(タイプ別/容量別)
  • 4.水素ステーションの燃料電池車供給可能台数
  • 5.高圧水素容器と構成部品
  • 6.調査対象品目市場規模推移・予測一覧
  • 7.燃料電池システムの動向
  • 8.市場創造に向けた注目動向
  • 9.水素ステーション関連規制見直し動向
  • 10.水素利用と安全技術
  • 11.水素燃料最新利用動向
  • 12.関連企業・団体の参入分野一覧

市場編

  • 1. 製品・技術概要
  •  ・製品特性
  •  ・製品タイプ
  •  ・利用例・機器構成
  • 2.市場規模推移・予測
  • 3.市場展開の特徴
  •  ・現状
  •  ・短期予測
  •  ・長期予測
  • 4.製品価格・コスト(現状と見通し)
  • 5.主要プレイヤーの取組み事例
  •  ・取組内容
  •  ・主要製品一覧
  • 6.技術開発動向
  • 7.普及に向けた課題と解決の方向性
  • 8.海外動向
  • ※調査項目は、各調査対象により若干異なります。

調査期間

2012年6月~2012年8月



調査機関

株式会社富士経済 大阪マーケティング本部 第三事業部

目次

Ⅰ 総括・集計編

  • 1 .水素燃料市場の全体像 (1)
  • 2 . 水素ステーション関連主要設備のコスト分析 (3)
  • 3 .水素ステーション市場(タイプ別/容量別) (5)
  • (1)新設件数(タイプ別) (5)
  • (2)新設件数(容量別) (6)
  • (3)水素ステーション累積件数 (7)
  • 4 .水素ステーションの燃料電池車供給可能台数 (8)
  • (1)水素ステーション(累計)における燃料電池車供給可能台数 (8)
  • (2)燃料電池車出荷台数 (8)
  • 5 .高圧水素容器と構成部品 (9)
  • 6 .調査対象品目市場規模推移・予測一覧 (10)
  • (1)水素燃料 (10)
  • (2)水素ステーション (10)
  • (3)水素ステーション主要機器 (10)
  • (4)水素輸送機器 (11)
  • (5)車載用水素機器 (11)
  • (6)注目部品・技術 (11)
  • 7 . 燃料電池システムの動向 (12)
  • (1)燃料電池システムの出荷見通し (12)
  • (2)燃料電池システムスペック (14)
  • 8 . 市場創造に向けた注目動向 (15)
  • (1)主要関連省庁・機関取り組み状況 (15)
  • (2)NEDOプロジェクトタイムスケジュール (15)
  • (3)NEDOプロジェクト内容詳細 (16)
  • (4)主要地域取り組み状況 (21)
  • 9 . 水素ステーション関連規制見直し動向 (22)
  • (1)概要 (22)
  • (2)体制 (22)
  • (3)法令検討内容詳細 (23)
  • 10 . 水素利用と安全技術 (28)
  • (1)水素燃料利用における安全確保の必要性 (28)
  • (2)水素の危険性 (28)
  • (3)水素関連製品の安全試験/評価施設 (29)
  • (4)水素脆化対策 (33)
  • 11 . 水素燃料最新利用動向 (36)
  • (1)海外におけるインフラ構築取り組み動向 (36)
  • (2)海外注目プロジェクト (38)
  • 12 . 関連企業・団体の参入分野一覧 (40)

Ⅱ 個別市場編

  • 1 . 水素燃料 (43)
  • 2 . 水素ステーション (47)
  • 3 . 水素製造装置(オンサイト) (59)
  • 4 . 水素精製装置(オンサイト) (68)
  • 5 . 蓄圧器/輸送用カードル (76)
  • 6 . 水素コンプレッサ (87)
  • 7 . 水素ディスペンサ (98)
  • 8 . 水素バルブ (108)
  • 9 . 水素センサ(ステーション用/車載用) (118)
  • 10 . プレクール装置 (127)
  • 11 . 車載用高圧容器 (133)
  • 12 . 液体水素関連技術 (142)
  • 13 . 水素貯蔵材料 (152)
  • 14 . 水素パイプライン (160)
  • 15 . 炭素繊維強化プラスチック(CFRP) (170)
  • 16 . 水素製造用触媒(オンサイト) (176)
<調査項目>
1.製品・技術概要
・製品特性
・製品タイプ
・利用例・機器構成
2.市場規模推移・予測
3.市場展開の特徴
・現状
・短期予測
・長期予測
4.製品価格・コスト(現状と見通し)
5.主要プレイヤーの取組み事例
・取組内容
・主要製品一覧
6.技術開発動向
7.普及に向けた課題と解決の方向性
8.海外動向

※ 調査項目は、各調査対象により若干異なります

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