化学・材料系 勝てる!特許実務

化学・材料系 勝てる!特許実務

~技術者・研究者が自ら開発成果を活かせる最強本~

  • 事例・図解解説も盛りだくさん。 特許教育、手引きに手放せない!待望の1冊。
  • 技術者・研究者が自身の発明を切り拓く!スキルアップ、レベルアップに最適。
価格 50,000円+税 出版社 サイエンス&テクノロジー
→E-mailまたは郵送DM案内登録会員価格:47,500円+税
発刊日 2011年3月14日 体裁 B5判 並製本 195頁
ISBNコード 978-4-86428-017-4 Cコード C3058

書籍趣旨

世に製品を送り出すビジネスに携わる方々にとって、特許は自分のビジネスを守るために欠かせないツールである。うまく使えば、競合他社を抑え、優位な立場でビジネスを展開できる。したがって、ビジネスに携わる方々ご自身が、特許というツールの特性を充分に理解し、自在に使いこなせるようになることが望まれる。出願戦略を考える場面、特許出願をする場面、拒絶理由へ対応して権利化を図る場面、特許権の活用を考える場面、いずれの場面においても、特許が守ろうとするビジネスについての深い理解と見通しが必要となる。知財部門にすべてを任せるのではなく、事業部門や研究開発部門の方々が、自ら、特許の問題に正面から取り組んでいくことが重要である。

ところが、日常の特許業務やセミナー等を通じて事業部門や研究開発部門の方々と接する中で、新規性、進歩性といった基本的な概念や、出願戦略をどうするかといった問題について、少なからず誤解があることを感じる。また、特許出願する発明を的確に抽出するには、相応の技術が必要であるが、こうした技術のコアの部分は、世の中ではあまり知られていない。特許はビジネスを守るためにあるのに、ビジネスの現場にいる方々が本当に必要としている特許実務の情報はほとんど提供されていない。これが現状ではないだろうか。

本書は、こうした事業部門や研究開発部門の方々が本当に必要としている特許の情報をわかりやすく伝えることを目的としている。できるだけ多くの事例を挙げ、図解をふんだんに使った。厳密性を多少に犠牲にしても、直観的にわかりやすく記載とすることをこころがけた。

本書が、本のタイトルにあるように、化学・材料系技術者が自分で特許の問題に取り組むための道しるべとして役に立つことがあれば、望外の喜びである。

2011年3月 速水進治

監修・著者

※敬称略 

速水 進治
プレシオ国際特許事務所 代表 弁理士
水長 雄大
同 弁理士
黒崎 文枝
同 弁理士
中谷 陽子
同 弁理士

速水 進治 【第4章、第5章、第6章執筆、および全章監修】
【主な略歴】
東京大学 教養学部 基礎科学科第一 卒業
大手化学メーカーにて、電子材料、塗料原料等の研究開発に携わる。1997年弁理士登録。
国内大手特許事務所勤務を経て、2004年7月にプレシオ国際特許事務所を設立。現在に至る。
化学、材料・デバイス、ソフトウエア等の技術分野を中心に、国内外実務、中間処理、鑑定、訴訟実務などを担当。企業向け各種セミナー、講演多数。
【主な業務】
特許出願、鑑定、侵害訴訟、審決取消訴訟代理、コンサルテーション、企業向けセミナー

水長 雄大 【第1章執筆】
東京工業大学 大学院生命理工学研究科 生物プロセス専攻 修士課程修了
化学・バイオ分野、及び電気・電子分野の国内出願、外国出願、中間処理、調査等の業務に携わっている。

黒崎 文枝 【第2章執筆】
九州大学 大学院薬学府 修士課程修了
化学分野全般、バイオ分野全般及び半導体分野の国内及び外国の特許実務に携わっている。薬剤師。

中谷 陽子 【第3章執筆】
お茶の水女子大学 大学院人間文化研究科 ライフサイエンス専攻 修士課程修了
材料、化粧品等の化学、及び半導体分野の国内外特許実務、商標及び意匠実務、中小企業向け知的財産戦略等の業務に携わっている。知的財産管理技能検定対策講座 講師担当。

目次

第1章 知っておきたい特許の知識

  • 1. 特許を取得する意味
  • 1.1 特許とは
  • 1.2 なぜ特許出願をするのか
  • 1.3 有効な特許出願とは
  • 2. 特許を取得するまでの流れ
  • 2.1 特許出願
  • 2.2 出願公開
  • 2.3 出願審査請求
  • 2.4 実体審査
  • 2.5 拒絶理由通知
  • 2.6 意見書・補正書
  • 2.7 特許査定・設定登録・特許公報発行
  • 2.8 拒絶査定不服審判
  • 2.9 無効審判
  • 2.10 審決取消訴訟
  • 3. 特許されるための要件
  • 3.1 新規性(特許法29条1項)
  • 3.2 進歩性(特許法第29条第2項)
  • 3.3 記載要件(特許法36条) 

第2章 特許出願書類の作成技術
- 優れた特許請求の範囲、明細書の作成技術

  • 1. 特許出願に必要な書類と役割
  • 1.1 願書
  • 1.2 明細書
  • 1.3 特許請求の範囲
  • 1.4 要約書
  • 1.5 図面
  • 2. 請求項をどのように作るか
  • 2.1 全体構想
  • 2.2 発明の把握
  • 2.3 クレームへの展開
  • 3. 良いクレームとは
  • 3.1 広い範囲をカバーするクレームとは
  • 3.2 侵害確認の容易なクレームとは
  • 3.3 審査に強いクレームとは
  • 4. 良い明細書とは
  • 4.1 強力な権利行使を可能とする明細書
  • 4.2 審査に強い明細書
  • 5. 事例紹介
  • 5.1 事例1
  • 5.2 事例2
  • 5.3 事例3
  • 5.4 事例4
  • 5.5 事例5
  • 5.6 事例6
  • 5.7 事例7
  • 5.8 事例8
  • 5.9 事例9
  • 5.10 事例10
  • 6. 第1請求項はどこまで広くするか
  • 6.1 第1請求項の方針-考え方の一例
  • 6.2 第1請求項の意味と役割
  • 6.3 クレームドラフティングの具体例
  • 7. 実施例の書き方
  • 7.1 実施例はどこまで用意するか:数値限定発明の場合
  • 7.2 実施例はどこまで用意するか:材料限定、用途の発明の場合
  • 7.3 実験データがないときは

第3章 拒絶理由への対応技術
- 優れた応答による優良特許の創出

  • 1. 拒絶理由通知とは
  • 2. 拒絶理由通知の例
  • 2.1 よくある拒絶理由-根拠条文と審査基準
  • 2.2 拒絶理由通知書
  • 3. 拒絶理由通知の読み方
  • 3.1 新規性
  • 3.2 進歩性
  • 3.3 記載要件不備
  • 4. 拒絶理由への応答
  • 4.1 意見書とは
  • 4.2 手続補正書とは
  • 5. 意見書のスタイル
  • 5.1 主な記載事項
  • 5.2 主張のポイント
  • 6. 文献や実験成績証明書の提出
  • 7. 拒絶理由のパターン別の対応方法
  • 7.1 組み合わせ容易の拒絶理由
  • 7.2 置換容易の拒絶理由
  • 7.3 周知慣用技術、設計事項を指摘する拒絶理由
  • 8. 記載不備の拒絶理由に対して
  • 8.1 記載要件不備の拒絶理由への対応
  • 8.2 記載要件不備の拒絶理由のパターン別の対応方法

第4章 開発成果を展開して出願提案にもっていくまで
- 広い特許を取得するために

  • 1. 考え方
  • 2. 実験から得られた「発見」をどのように「特許出願」にもっていくか(事例1)
  • 3. 実験から得られた「発見」をどのように「特許出願」にもっていくか(事例2)

第5章 特許出願の戦略
- 他社参入障壁として機能する特許を取得するために

  • 1. 請求項の広さをどうやって決めるか
  • 2. 他社製品をカバーする請求項を作るために
  • 3. 他社の侵害逃れを抑止する請求項を作るために
  • 4. 既存の特許網をかいくぐって権利化を図る特許出願戦略
  • 4.1 説例の説明
  • 4.2 先行技術の無い切り口を探す
  • 4.3 狭くても有効な特許を狙う

第6章 他社の障害特許への対応
- 自社ビジネスの障害となる特許を発見したときは・・・・・

  • 1. 障害特許を発見したときにするべきこと
  • 1.1 準備
  • 1.2 特許の有効性判断と権利解釈
  • 1.3 情報の収集と対応方針の検討
  • 1.4 障害特許に対する具体的アクション
  • 2. 特許を無効化するための手法
  • 2.1 進歩性欠如を攻撃する
  • 2.2 記載要件不備を突く
  • 3. 権利範囲の判断
  • 3.1 クレームの文言範囲と権利範囲
  • 3.2 権利範囲が狭く解釈される要因
  • 3.3 クレーム分析のプロセス
  • 3.3.1 どのようなステップで分析を進めるか
  • 3.3.2 具体例に基づく分析手順
  • 3.4 権利解釈の判断事例 - 判決例から

(注)

  • 本書でとりあげた事例は、判決例、特許庁審査基準などから引用したものです。
  • 本書で幾つかの審判決例を紹介しました。これは、特許実務の研究を目的とするものであり、審判や裁判に携わった関係者の方々を批判する意図が無いことを念のために申し添えます。

Prezio Mapを収録(Prezio Mapとは・・・・・

  • プレシオ国際特許事務所では、特許実務の直感的理解を助けるため、オリジナルの図解を多数用意しています。本書では、このうちの一部を紹介しました。「Prezio Map」という名称を付したものがこれにあたります。