特許から見たリチウム電池負極材の最新動向

特許から見たリチウム電池負極材の最新動向

税込価格 54,000円(税抜価格 50,000円) 出版社 住ベリサーチ
発行日 2010年9月 体裁 A4判 357ページ

はじめに

リチウム系二次電池は、Ni-Cd電池などの旧型電池では到達できない、150~200Whr/kgという高エネルギー密度の二次電池として研究開発が進められてきた。そしてその種類は金属リチウム電池、リチウムイオン電池、ポリマー電池など様々であり、使用される材料も多岐にわたっている。本書は、高電圧、高エネルギー密度など、性能向上のために大きく寄与する負極材に着目し、2007~2009年における関連する日本特許4,580件から、負極材に特徴を持つ技術を抽出し、電池の種類、負極の材料・形状・製造方法、課題、解決思想についてまとめたものである。文献情報とは異なる「特許」という視点からも、「リチウム電池負極材」について、是非この機会に見つめ直していただければと思う。

目次

第1章 はじめに

  • 1.1 特許の抽出
  • 1.2 最近の新聞情報から

第2章 リチウム電池の種類と使われる負極材

  • 2.1 リチウム金属電池
  • 2.2 リチウムイオン電池
  • 2.3 ポリマー電池
  • 2.4 リチウム-空気電池

第3章 種々の負極材

  • 3.1 炭素系
  • 3.1.1 黒鉛・黒鉛化炭素材料
  • 3.1.2 非晶質・低結晶性炭素材料
  • 3.1.3 活性炭
  • 3.1.4 ナノカーボン
  • 3.1.5 複合炭素体
  • 3.2 金属
  • 3.2.1 リチウム金属
  • 3.2.2 その他の金属
  • 3.3 金属化合物・合金系
  • 3.3.1 Si(ケイ素)系
  • 3.3.2 Sn(スズ)系
  • 3.3.3 Ti(チタン)系
  • 3.3.4 バナジウム(V)系
  • 3.3.5 ニオブ(Nb)系
  • 3.3.6 モリブデン(Mo)、タングステン(W)系
  • 3.3.7 ランタノイド系
  • 3.3.8 酸化鉄超微粒子
  • 3.3.9 リン化合物
  • 3.3.10 マンガン酸リチウム
  • 3.3.11 窒化物系
  • 3.3.12 低温特性
  • 3.4 有機化合物系
  • 3.4.1 有機ラジカル化合物
  • 3.4.2 配位高分子錯体化合物
  • 3.4.3 オルトキノン化合物
  • 3.4.4 ポリフルオレン
  • 3.4.5 導電性高分子
  • 3.4.6 有機高分子繊維を含む負極
  • 3.4.7 含フッ素重合体樹脂シート状活物質
  • 3.4.8 蓄電性ゴム
  • 3.5 負極合剤
  • 3.5.1 ポリフッ化ビニリデン(PVDF)系バインダー
  • 3.5.2 ポリイミド(PI)系バインダー
  • 3.5.3 ポリアクリル酸系バインダー
  • 3.5.4 カルボキシメチルセルロース(CMC)系バインダー
  • 3.5.5 相互浸透型架橋ネットワーク
  • 3.5.6 水性バインダー
  • 3.5.7 非水系バインダー
  • 3.5.8 ガラス合材
  • 3.5.9 フィラーの工夫
  • 3.5.10 分散性の向上
  • 3.5.11 可とう性の向上
  • 3.5.12 その他の負極合材

第4章 負極材の製造方法

  • 4.1 物理気相成長法
  • 4.1.1 ポーラス黒鉛ターゲットを用いた黒鉛粒子とアモルファスカーボンの同時形成
  • 4.1.2 溶剤溶解性基材上に形成する合金化活物質
  • 4.1.3 多層構造による微細シリコン薄膜の形成
  • 4.1.4 水蒸気雰囲気下で形成する空隙を含む活物質薄膜
  • 4.1.5 Siとポリマーの共蒸着
  • 4.1.6 二次ドラムによる応力緩和
  • 4.1.7 イオンプレーティング法による集電体-活物質界面層の形成
  • 4.2 化学気相成長(CVD)法
  • 4.2.1 黒鉛の改質
  • 4.2.2 垂直配向二層カーボンナノチューブ・バルク構造体の形成
  • 4.2.3 元素状のケイ素で被覆された炭素粒子の製造
  • 4.2.4 炭化シリコン薄膜の形成
  • 4.2.5 銅イオンとキレート結合を形成する形成基の導入
  • 4.3 溶射
  • 4.4 ガスデポジション(GD)・エアロゾルデポジション(AD)
  • 4.5 塗布、焼成
  • 4.5.1 撥水性物質による端面のダレ防止
  • 4.5.2 溶媒使用量の低減を目的とした高分子乳剤の焼成
  • 4.5.3 無溶媒塗布
  • 4.5.4 超臨界CO2による溶媒の除去
  • 4.5.5 インクジェットによるパターン形成
  • 4.5.6 噴霧乾燥法
  • 4.5.7 活性酸化水素の除去方法
  • 4.6 圧延・プレス成形
  • 4.6.1 冷間プレス
  • 4.6.2 金型の摩擦係数と硬度
  • 4.6.3 放電プラズマ焼結
  • 4.6.4 集電体への活物質の埋設
  • 4.7 転写
  • 4.7.1 活物質層の転写
  • 4.7.2 表面平滑層の形成
  • 4.7.3 負極表面の三次元形状化
  • 4.7.4 電極層の転写
  • 4.8 めっき
  • 4.8.1 バインダー粒子を分散した合金めっき
  • 4.8.2 不均化反応を利用した無電解めっき法
  • 4.8.3 集電体上のめっき基点からの活物質形成
  • 4.8.4 繊維状負極のめっき
  • 4.8.5 前処理・表面改質
  • 4.8.6 炭素めっき
  • 4.9 層構成・表面処理
  • 4.9.1 プレコート
  • 4.9.2 負極活物質上への積層
  • 4.9.3 活物質層の多層化
  • 4.9.4 表面処理
  • 4.10 リチウムプレドープ
  • 4.10.1 不可逆容量の低減
  • 4.10.2 急速充電と高いエネルギー容量が可能なプレドープ型蓄電素子
  • 4.10.3 酸化リチウムによる二酸化炭素の吸収
  • 4.10.4 正負両極へのドーピング
  • 4.10.5 負極内へのリチウムアジドの添加
  • 4.10.6 リチウムの付与量
  • 4.11 メカノケミカル・メカニカルアロイング処理
  • 4.11.1 連続せん断装置
  • 4.11.2 メカニカルアロイング処理による合金活物質の製造
  • 4.11.3 メカノケミカル処理による親水化
  • 4.11.4 電解液との反応を抑制するためのハロゲン導入
  • 4.11.5 固体電解質中への電極活物質の分散
  • 4.12 負極製造装置
  • 4.12.1 真空プロセス装置
  • 4.12.2 スラリー塗布装置
  • 4.12.3 リチウム金属の薄層化と保護層の堆積を連続して行う装置
  • 4.12.4 高温蒸気存在下で溶媒を除去する装置
  • 4.12.5 噴霧熱分解装置
  • 4.12.6 エレクトロスピニング装置
  • 4.12.7 リチウム吸蔵装置

第5章 負極材の形状・構造

  • 5.1 活物質の形状
  • 5.1.1 柱状活物質
  • 5.1.2 内部に空隙のある活物質
  • 5.1.3 金属酸化物粒子が金属に埋没した表面構造を持つ活物質粒子
  • 5.1.4 粒径と粒度分布
  • 5.1.5 粒径とBET比表面積
  • 5.2 活物質層の構造
  • 5.2.1 活物質層の分割
  • 5.2.2 活物質層の径
  • 5.2.3 活物質と集電体の厚み比
  • 5.2.4 空隙率の規定
  • 5.2.5 BET比表面積の規定
  • 5.2.6 比表面積と厚み径
  • 5.2.7 ハンダ耐熱性
  • 5.2.8 凹部に活物質を配置した導電性活物質層基体
  • 5.2.9 ガス吸着剤の配置
  • 5.2.10 負極活物質と正極活物質の比率
  • 5.2.11 負極の最大利用効率
  • 5.2.12 正極と同一組成の負極活物質
  • 5.3 保護膜・保持部材の形状
  • 5.3.1 繊維シートで脱落防止
  • 5.3.2 アンカー部材で脱落防止
  • 5.3.3 電子伝導を保持する支持材料粉末
  • 5.4 電極構造
  • 5.4.1 捲回に関する工夫 センターピンの配置
  • 5.4.2 捲回型電池の終端部処理
  • 5.4.3 充放電特性の異なる負極の組み合わせ
  • 5.4.4 内周部と外周部で異なる材質
  • 5.4.5 内周部と外周部で異なる配合
  • 5.4.6 集電体の粗面を外側に配置
  • 5.4.7 結着剤及び集電体を含まない構造
  • 5.4.8 多数のセルを平面に配置した集積型電源
  • 5.4.9 電極の千鳥状配列
  • 5.4.10 正極・負極を並列配置
  • 5.5 電池構造
  • 5.5.1 活物質層の位置合わせが容易な電極構成
  • 5.5.2 保護外皮が設けられたリチウム・マイクロ電池
  • 5.5.3 糸型フレキシブル電池

第6章 集電体

  • 6.1 材料
  • 6.1.1 アルミニウムを被覆した鋼箔
  • 6.1.2 導電性金属酸化物
  • 6.1.3 布基材集電体
  • 6.1.4 樹脂基材集電体
  • 6.2 形状
  • 6.2.1 孔、突出部を有する集電体
  • 6.2.2 発泡金属
  • 6.2.3 多孔質支持体
  • 6.2.4 空隙を有するように導電性粒子が結合した集電体
  • 6.2.5 繊維電極
  • 6.2.6 角柱形中空部が集積された集電体
  • 6.3 集電体の加工
  • 6.3.1 炭素被覆
  • 6.3.2 導電性樹脂層の形成
  • 6.3.3 防錆層の形成
  • 6.3.4 熱処理により結晶子を大型化した集電体
  • 6.3.5 Cr微粒子層と銅めっき層を形成した銅箔
  • 6.3.6 化学的表面処理
  • 6.3.7 表面粗さよりも薄い高分子層の形成
  • 6.3.8 内部応力の調節
  • 6.3.9 活物質層未形成部分に酸化物層を形成した負極集電体
  • 6.3.10 突起製造法
  • 6.3.11 突起部の配列
  • 6.3.12 突起部のメッキ
  • 6.4 集電体物性
  • 6.4.1 銅の結晶構造
  • 6.4.2 比例限度の規定

第7章 安全性

  • 7.1 過電流遮断機能部位の形成
  • 7.1.1 多孔質集電体の溶解による導通消失
  • 7.1.2 粒子嵌入による集電体の局所的薄膜化
  • 7.1.3 低融点負極活物質を用いた熱暴走の防止
  • 7.2 櫛型集電体による電流集中の防止
  • 7.3 導電経路の遮断
  • 7.3.1 金属被覆高分子材料による導電ネットワークの切断
  • 7.3.2 リチウム-アルミニウム-銅合金の溶解による過放電防止
  • 7.3.3 熱可塑性樹脂の溶融による活物質表面の不活性化
  • 7.3.4 低融点ワックスによる導電経路の遮断
  • 7.4 正の抵抗温度特性をもつPTC素子
  • 7.5 酸化アルミニウム放熱材
  • 7.6 耐熱性の向上
  • 7.6.1 高耐熱のリチウムイオン伝導性微粒子の添加
  • 7.6.2 絶縁性多孔質層による短絡防止
  • 7.6.3 絶縁性材料による部分被覆
  • 7.7 難燃化・不燃化
  • 7.7.1 硫黄を含む結着材
  • 7.7.2 ホスファゼンの配合

おわりに