特殊光源市場:
グローバルに年率12.3%で拡大する特殊光源市場

2兆3千億円とも言われる世界の光源市場は、2000年をピークに2001年から後退期に入っています。2000年まで堅調であった欧米市場も、住宅着工件数の後退からこれまでのような伸長は見込めず、また新たな市場として期待されていたアジア市場も、思ったほどの伸長が見られなかったことが要因として上げられます。

こうした状況の中でも、産業用途、自動車用途、AV・情報関連用途の光源など、いわゆる特殊光源(Special Application Light Source)は、セット製品の需要が世界的に伸長していることなどを反映して、継続的な市場拡大を続けています。

また、光源の種類としても、従来の電極を持ったバルブタイプのものから、LEDや有機ELなどへの代替の動きが急速に進展しており、グローバルプレイヤーの中には、新光源に対応するため、技術力の高いベンチャーを吸収して、専業の子会社を設立するケースも出てきています。さらに、セットメーカーのグローバル展開に伴って、光源メーカーもグローバルな対応を迫られており、生産の現地化やグローバル化を徐々に進展しています。

第1図をご覧下さい。特殊光源におけるグローバル市場規模推移です。2002年実績で1兆4,500億円の規模に達していますが、米国のITバブル崩壊以降、同時多発テロを発端とする世界規模での情勢不安や中国、台湾で猛威を振るった新型肺炎SARSなどの影響により、2001年から2003年上期までの市場は低調な状態で推移しています。

2003年市場は、光源需要を下支えしている光ファイバー用光源が復調し始めていることと、LEDヘッドライトやAFS(Advanced Frontlighting System)の需要喚起が期待されている自動車用光源が微増ながらも堅調に推移していることから、最終的には2桁の伸長に好転すると見通しております。

第1図 特殊光源グローバル市場規模推移

第2図は特殊光源の用途別伸長率推移(2000年=100%)です。グラフからもお分かりのように、2005年までの中期的に成長が期待される光源は、光ファイバー用光源、液晶バックライト、プロジェクタ用光源等が挙げられます。中でも、光ファイバー用光源は、飽和状態にある欧米のIT先進国に変わって、中国市場を中心とするアジア地域での旺盛なインフラ整備やIT設備投資が需要拡大に貢献するものと思われます。また、液晶バックライト、プロジェクタ用光源のほか、紫外線放射光源なども、中国市場での新たな需要獲得を睨んだ生産や販売拠点のシフトが本格化することで成長が期待されています。

第2図 特殊光源用途別伸長率推移

第3図は用途別構成比です。2002年の実績と2005年の比較をしておりますが、光ファイバー用途の構成が32%から54%に拡大しております。需要金額ベースでは5千億円弱であったものが1兆3千億弱へと約2.8倍になると予測しております。

中国を中心としてアジア地域は、これまで生産拠点として注目されてきましたが、今後は日本、欧米に次ぐ市場としての需要拡大が期待されるでしょう。また、特に中国では沿岸部の発展に加え、2008年の北京オリンピックに向け、急速にインフラ整備が進んでおり、光通信設備についても幹線系が整いつつあり、今後はメトロ系での需要が期待されます。

第3図 特殊光源用途別構成比推移

今後、光源そのものも、自動車やプロジェクター用光源のHIDランプや蛍光灯を上回る100lm/W超のLED、そして液晶バックライト用の面発光デバイス(有機EL)など機器や用途によって省エネ、環境対応や低発熱、外部量子効率の向上など様々な光源が開発されてくるものと思われます。

年率二桁で成長が期待される、特殊光源市場にご注目ください。

※本記事は富士経済グループ各社の独自調査資料を再編集したものです。

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