2004年
プラスチックフィルム市場概要(総論)

エンプラ・スーパーエンプラフィルム国内市場は2007年には3,850億円、2003年比1.31倍に拡大

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2004年
プラスチックフィルム・シート市場
2004年 プラスチックフィルムの市場概要(総論)
[エンプラフィルム]
PETフィルム
PENフィルム
α-POフィルム
PCフィルム
[スーパー
エンプラフィルム]
PIフィルム
PPSフィルム
LCPフィルム
アラミドフィルム
[プラスチックシート]
PCシート
フッ素樹脂フィルム/シート
今回は富士キメラ総研「2004年 プラスチックフィルム・シートの現状と将来展望」からプラスチックフィルムの全体動向とスーパーエンプラフィルムの現状を整理した。

今回の調査対象のプラスチックフィルム53品目の国内市場(2004年見込み)は、217.7万トン(前年比101.7%)、9,606億円(同107.5%)であり、数量(重量)ベースよりも金額ベースの伸長率の大きい点が特徴である。
2007年のプラスチックフィルム市場は、230万トン(2003年比107.5%)、1兆828億円(同121.2%)に拡大(4年間で)すると予測されている。[数表]

■プラスチックフィルムの市場の現状

プラスチックフィルムは、様々な食品の安全衛生と鮮度を保つための多様な包装材料として、各種製品の梱包・パッケージ資材をはじめ、医薬品、農業用資材、建材、印刷、衣料、日用雑貨など、その利用用途は非常に広範囲にわたるプラスチック製品である。
プラスチックフィルム市場は、プラスチック関連産業(樹脂加工製品市場において)の中で、最大クラスのマーケットを形成している。
近年、プラスチックフィルムは、多様な特性を活かし、先端エレクトロニクス製品から情報メディア基材にも利用されるなど、製品の製造・物流・流通・販売の各場面で重要な役割を果たしている。

■エレクトロニクス用プラスチックフィルム市場の特徴

エレクトロニクス用フィルムは、応用部材の軽量化、薄型化、高密度実装等を行なっていく上で必要不可欠なフレキシブル材料であり、同材料の需要は今後、益々拡大していくことが予測される。(特に、エレクトロニクス分野のフィルム事業を展開している企業の売上は拡大している。)
一方で、樹脂メーカーによるペレット販売では、供給量の需要獲得はできているが、相対的にその付加価値は小さい。エレクトロニクス分野向けのフィルムは、より高品質でかつ、安定性や機能性を充実させることが求められているといえる。
今後の課題は、使用目的を明確化する等、高付加価値のあるフィルムとして製品化することや、使い易さをアピールによりエレクトロニクス製品の量産性を高めていくことも重要とされる。

●種類別プラスチックフィルムの需要規模推移 (単位:t、百万円、%)
種類   2000年 2002年 2003年 2004年
見込
2007年
予測
汎用フィルム
(34品目)
数量 1,895,100 1,831,600 1,844,500 1,858,100 1,911,000
伸長率 - - 100.7 100.7 103.6
金額 605,900 590,800 600,500 641,900 697,800
伸長率 - - 101.6 106.9 116.2
エンプラフィルム
(10品目)
数量 276,400 270,200 291,800 315,200 383,500
伸長率 - - 108.0 108.0 131.4
金額 204,100 203,100 221,400 240,200 292,400
伸長率   - 109.0 108.5 132.1
スーパーエンプラフィルム
(9品目)
数量 2,100 2,500 3,300 3,700 4,600
伸長率 - - 132.0 112.1 139.3
金額 53,600 56,900 71,400 78,500 92,600
伸長率 - - 125.5 109.9 129.7
合 計
(53品目)
数量 2,173,600 2,104,300 2,139,600 2,177,000 2,299,100
伸長率 - - 101.7 101.7 107.5
金額 863,600 850,800 893,300 960,600 1,082,800
伸長率 - - 105.0 107.5 121.2
出所:富士キメラ総研

2007年の伸長率は、2003年を基準にして算出(2007/2003)した数値である。 汎用フィルムとしては、樹脂別(PE、PP、PO、EVOH、PS、PVC、PVDC、PVA、PMMA等)、製品別に34品目ものフィルムが対象製品である。

■エンプラ・スーパーエンプラフィルム市場の現状

調査対象のエンプラフィルム/スーパーエンプラフィルム
エンプラフィルム 延伸(CNY)、PET、PEN、PAN、PC(汎用、芳香族)、α-PO、超高分子量PE、フッ素樹脂の10品目
スーパーエンプラ
フィルム
PI、PPS、アラミド、PEEK、PEI、PSF、PES、LCP、PARの9品目

2003年のエンプラフィルム市場(10品目)は、数量ベースで29.2万トン(前年比8.0%増)、金額ベースで2,214億円(同9.0%増)であり、高い伸長率を示している。
2003年のスーパーエンプラフィルムの伸長率が、大きいことが注目される。 同市場は、数量ベースでは3,300トン(前年比32.0%増)、金額ベースで714億円(同25.5%増)であり、極めて大きい伸びを示している。
スーパーエンプラフィルム市場(9品目)は、2004年以降、数量的には拡大傾向で推移しているが、同市場の構成比は、2004年は0.2%で2003年と同率であり、横這い推移と予測されている。

●種類別フィルム市場の構成比(数量ベース) (単位:t、%)
種類 2003年 2004見込み 2007予測 2007-04
  構成比   構成比   構成比 増減
汎用フィルム
1,844,500
86.2
1,858,100
85.3
1,911,000
83.1
-2.2
エンプラフィルム
291,800
13.6
315,200
14.5
383,500
16.7
+2.2
スーパーエンプラフィルム
3,300
0.2
3,700
0.2
4,600
0.2
0.0
合 計
2,139,600
100.0
2,177,000
100.0
2,299,100
100.0
 
出所:富士キメラ総研

2004年のエンプラフィルムの構成比(数量ベース)は14.5%であり、2003年に対して0.9%増加した。2007年の同構成比は16.7%であり、3年間で2.2%増加すると予測される。
エンプラフィルム市場が年々、成長しているのに対して、汎用フィルム市場は対象的に縮小傾向である。
スーパーエンプラフィルム市場は、2004年以降、数量的には拡大傾向で推移しているが、同市場の構成比は、2004年、2007年ともに0.2%と同率であり、比率的には横這い推移と予測されている。

●種類別フィルム市場の構成比(金額ベース) (単位:百万円、%)
        年次
種類
2003 2004見込み 2007予測 2007-04
  構成比   構成比   構成比 増減
汎用フィルム
600,500
67.2
641,900
66.8
697,800
64.4
-2.4
エンプラフィルム
221,400
24.8
240,200
25.0
292,400
27.0
+2.0
スーパーエンプラフィルム
71,400
8.0
78,500
8.2
92,600
8.6
+0.4
合 計
893,300
100.0
960,600
100.0
1,082,800
100.0
 
出所:富士キメラ総研

2004年のエンプラフィルムの構成比(金額ベース)は25.0%であり、その金額は2,402億円である。2003年に対して0.2%増加した。2007年の同構成比は、27.0%に拡大(3年間で2.0%上昇)すると予測されている。
一方、2004年のスーパーエンプラフィルム市場の構成比(金額ベース)は8.2%であり、2003年に対して0.2%増加した。
2007年の同構成比は、2004年に対して0.4%拡大(3年間で)し、8.6%に上昇すると予測している。

■今後の成長製品

エンプラフィルム及びスーパーエンプラフィルムにおいて、金額ベースの伸長率(2007/2003比)が大きい品目は以下の製品である。

区分 フィルムの種類 金額ベース(百万円) 伸長率
2003年 2007年予測 07/03比
エンプラフィルム PCフィルム(芳香族)
4400
8800
200.0%
α-POフィルム
1830
2700
147.5%
PENフィルム
12600
17300
137.3%
PETフィルム
154,000
209,000
135.7%
スーパーエンプラフィルム LCPフィルム
730
1400
191.8%
PIフィルム
40500
58000
143.2%
PPSフィルム
2450
3200
130.6%
PEIフィルム
420
490
116.7%
出所:富士キメラ総研

2003年において伸長率が大きく100億円を越えている品目は、PENフィルム、PETフィルム、PIフィルムが挙げられる。今後、市場拡大が期待されているフィルムである。
PCフィルム(芳香族)は、位相差フィルム用途(液晶偏光板)を中心とした光学製品用途で、特に液晶ディスプレイ(薄型画像表示機器)等が同フィルムの需要を牽引している。

参考文献:「2004年 プラスチックフィルム・シートの現状と将来展望」」
(2004年6月4日:富士キメラ総研)

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