PCシートの市場動向 2004年版

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2004年
プラスチックフィルム・シート市場
2004年 プラスチックフィルムの市場概要(総論)
[エンプラフィルム]
PETフィルム
PENフィルム
α-POフィルム
PCフィルム
[スーパー
エンプラフィルム]
PIフィルム
PPSフィルム
LCPフィルム
アラミドフィルム
[プラスチックシート]
PCシート
フッ素樹脂フィルム/シート
ポリカーボネート(PC)シートは、耐衝撃性、透明性、耐熱・耐寒性に優れており、主に採光材料として建材分野で採用されている。(当該製品は建材用途の比率が極めて高い。)

耐衝撃性に優れているため(一般ガラスの250倍程度)、破損しても一般ガラスのように、周辺に破片が飛び散る危険がない等、安全性にも優れているエンプラシートである。

ポリカーボネート樹脂は耐熱性、透明性、耐衝撃性、寸法安定性、更に加工性に優れていることから、光学用途にも利用されている。

■用途動向

用途名 販売量ウェイト
(%)
具体的用途例
建材・住設・土木用 87 屋根材(公共施設等のテラス、バルコニー、カーポート)、壁材(トンネル内装材、道路透光・遮音板)、目隠し板、その他の採光板
工業・産業用 9 銘板、絶縁材料、カード、機械安全窓
光学用 4 光拡散板(大型液晶TVの直下型バックライト用構成部材)
出所:富士キメラ総研

最大の需要先は、建材・住設・土木分野である。PCシートは、主に建築分野(テラス屋根、採光材、サンルーフ等)をはじめ、道路用資材、銘板など幅広い分野で採用され大きな市場を形成している。

その他光学分野では、大型液晶TVのバックライト構成部材に使用されている。

液晶TV画面が大型化すると、直下型バックライトの熱等で拡散板の歪みが懸念されている。その影響を回避するため、アクリル製拡散板から耐熱性の高いPC製への代替が期待されている。


■国内市場規模推移(2002〜2007年)

●市場規模推移及び予測 (単位:t、%)
  2002年 2003年 2004年
見込
2005年
予測
2006年
予測
2007年
予測
販売数量 27,000 29,200 31,500 33,800 36,000 38,500
前年比 108.1 107.9 107.3 106.5 106.9
出所:富士キメラ総研
2003年は29,200tの実績があり、2007年は38,500tに拡大すると予測している。2004年以降、前年比6〜8%増のペースで推移すると見ている。

金額ベースでは、2003年は360億円の実績があり、2007年は470億円に拡大する見通しである。

最大の需要先である建材市場では、バス停シェルターや小中学校の屋内プールの屋根材、トンネル出入り口付近の壁材等、多様な領域で使用されていることを背景に、今後も堅調な伸びが見込まれている。


■製品開発・設備動向

製品開発
企業名 新製品 新製品・技術概要
旭硝子 中空PCシート
「クリスタルフロスト」
一体成形した中空構造のPCシートは、耐衝撃性、断熱性、軽量性等の特性が評価されている。
同社の中空PCシートは「ツインカーボ」シリーズの中で、ガラス色の「クリスタルグリーン」、適度に視界をカットする霞型模様の「クリアフロスト」に続いて、ガラス色で霞型模様の「クリスタルフロスト」を品揃えしている。


製造設備の増設
企業名  設備動向  設備概要
タキロン 「年産2,500tのPC板製造設備を増設」 液晶TV画面の大型化に伴い、耐熱性と強度に優れたPC板の需要が増加しており、同社は、2003年からPC樹脂製拡散板の販売を開始した。
また、PC樹脂製拡散板等の光学用と高速道路用大型透光板の両方を生産するために、年産2,500tのPC板製造設備を2004年に増設、2005年年初より稼働する計画である。
筒中プラスチック工業 「PC板専用押出設備を増設」 同社は、液晶TVの直下型バックライト用光拡散板としてPC板の供給を行っている。
液晶TVの大型化に伴ない光拡散板の需要が拡大しており、安定供給のために、PC板専用押出設備を2004年に増設した。(生産能力:約3,000t/年)

■参入企業とメーカーシェア (2003年)

メーカー名 販売量ウェイト
(%)
三菱エンジニアリングプラスチックス 22
タキロン 21
筒中プラスチック工業 17
三菱樹脂 14
帝人化成 12
その他 14
合 計 100
出所:富士キメラ総研

PCシート市場のシェアは、メーカー格差が小さく、上位5社は12〜22%のウェイトで市場を分け合っている。

その他の企業は、旭硝子、日本ポリエステル、バイエル等があげられる。


■今後の動向

今後は、既存の需要分野に加え、添加剤を付与した熱線吸収タイプ、表面コーティング品、乱反射防止タイプ等、高機能品の販促を行うことにより新たな需要開拓を見込んでいる。

また、2005年に計画されている愛知万博の開催や中部国際空港の開港等に伴なう大型受注が期待される。

光学分野では、大型液晶TVの直下型バックライト用光拡散板として、PCシートの需要増が見込まれている。

参考文献:「2004年 プラスチックフィルム・シートの現状と将来展望」」
(2004年6月4日:富士キメラ総研)


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