カード関連市場規模予測(総論)
〜2007年のカード材料、カード関連機器、各種磁気/ICカード及びRFIDタグ市場を予測〜

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ICクレジットカードの発行増に加え、交通分野ではJR東日本の「Suica」、JR西日本の「ICOCA」やスルッとKANSAIの「PiTaPa」等、ICカードシステムの導入が進んでいる。その他、ETCカードや電子マネーEdy等が普及の兆しを見せており、住民基本台帳カード、運転免許証等もIC化されている。RFIDタグ市場は2002年9月の規制緩和以降、用途開発が活発化している。

このように、キャッシュカード・クレジットカードやプリペイドカードは単なる識別性から、セキュリティ強化の必要性が高まってきている。これに対応して交通、金融、流通、ID等の各需要分野では、記憶容量やセキュリティの面で優れているICカードの導入が増加傾向である。その各種カードの市場規模をはじめ、カード材料/関連機器及びRFIDタグの全体市場を整理した。

■国内市場規模推移(2002〜2007年)

●事業分野別市場規模推移及び予測 販売金額ベース  (単位:百万円、%)
年次

事業分野
2002年 2003年
見込
2004年
予測
2005年
予測
2006年
予測
2007年
予測
A.カード材料10品目※ 92,000 79,900 70,200 68,200 71,600 75,300
前年比 86.8 87.9 97.2 105.0 105.2
B.カード関連機器12品目 126,800 136,100 144,000 152,500 154,100 149,300
前年比 107.3 105.8 105.9 101.0 96.9
C.各種カード※ 129,000 133,900 140,400 150,800 164,800 183,200
前年比 103.8 104.9 107.4 109.3 111.2
D.RFIDタグ 5,000 6,200 8,200 11,200 16,600 22,500
前年比 124.0 132.3 136.6 148.2 135.5
「C.各種カード」の販売金額の中には、その原材料コスト分として「A.カード材料10品目」の販売金額が含まれる。

<各事業分野の品目内訳>
A.カード材料 (PET、PVC、PET−G、生分解性プラスチック)フィルム・シート、全面磁気カード原反、磁気ストライプカード原反、ICチップ、ホログラム、磁性材、磁気テープ
B.カード関連機器 磁気プリペイドカードリーダ、(磁気ストライプ、IC、リライト)カードリーダ・ライタ、プリペイドカード販売機、カード発行システム、フォトIDカードプリンタ、カード決済端末、ATM・CD、ICカードチャージ機、ETC車載器、バイオメトリクス認証システム
C.各種カード 磁気ストライプカード、リライトカード、ICカード、プリペイドカード
D.RFIDタグ 電磁誘導方式、電磁結合方式、マイクロ波方式

2003年のカード市場(A+B+C+D)は3,561億円となり、同様に2007年は4,303億円(2003年比1.21倍)に拡大すると予測している。国内のカード市場は、2002〜4年は低成長で推移しているが、2005年以降、年率5〜6%増のペースで成長が見込まれている。RFIDタグ、各種カード及び一部カード材料の需要増が、市場拡大に起因している。※但し、「C.各種カード」の販売金額の中には、その原材料コスト分として「A.カード材料10品目」の販売金額が含まれている。

カード材料市場(A)は2005年まで減少していくが、2006年以降はプラス成長に転ずる見通しである。他のカード関連機器、各種カード及びRFIDタグ市場は2002年以降、好調に推移していくと予測している。

■事業分野別カード市場 (2003年見込・国内需要ベース)


事業分野 販売金額(百万円) 販売ウェイト(%)
カード関連機器 136,100 38.3
各種カード 133,900 37.6
カード材料 79,900 22.4
RFIDタグ 6,200 1.7
出所:富士キメラ総研
事業分野別カード市場 国内需要ベース 販売量ウェイト(2003年見込)

2003年見込のカード市場は事業分野別に見ると、カード関連機器と各種カード分野が2大市場を形成しており、次いでカード材料市場が続いている。

2007年の事業分野別構成比は、各種カードが42.6%、カード関連機器34.7%、カード材料17.5%、RFIDタグ5.2%と予測している。各種カードが+5%(2003年比)、RFIDタグが+3.5%(同)拡大していく。一方、カード材料の販売ウェイトが-4.9%、カード関連機器は-3.6%、2003年よりも減少していく。

■市場伸長率の大きいカード市場とカード事業分野

分類 伸長率
(2007/03)
具体的なカード事業分野
RFIDタグ 362.1% 電磁誘導方式13.56MHz、電磁誘導方式120〜150KHz、電磁結合方式400〜530KHz、マイクロ波方式2.45GHz・有電池、マイクロ波方式2.45GHz・無電池
ICカード 289.8% 接触式ICカード、非接触式近接型ICカード(Type A、Type B)、非接触式近接型ICカード(FeliCa)、接触/非接触一体型ICカード
磁気ストライプカード 196.1% 磁気ストライプカード、キャッシュカード、社員証/学生証、クレジットカード(銀行系、流通系、信販系、その他)、会員カード(サービス分野、アミューズメント、交通、医療、)
出所:富士キメラ総研

カード市場において、市場伸長率(2007/2003年)の大きい分野は、上記のRFIDタグ(224.5億円/2007年)、ICカード(同999億円)、磁気ストライプカード(同370億円)が挙げられる。

■サーマルリライトカードの市場規模推移(販売金額ベース)

●サーマルリライトカードの樹脂別市場規模推移 (単位:百万円、%)
基材の樹脂 2002年 2003年
見込
2004年
予測
2005年
予測
2006年
予測
2007年
予測
PET 5,200 5,500 5,400 5,200 4,800 4,500
前年比 105.8 98.2 96.3 92.3 93.8
PVC 2,150 2,000 1,800 1,650 1,550 1,400
前年比 93.0 90.0 91.7 93.9 90.3
PET‐G 700 650 2,500 1,600 1,900 2,200
前年比 92.9 384.6 64.0 118.8 115.8
合 計 8,050 8,150 9,700 8,450 8,250 8,100
前年比 101.2 119.0 87.1 97.6 98.2
出所:富士キメラ総研
略号/PET:ポリエチレンテレフタレート、PVC:塩化ビニル、PET‐G:非結晶性ポリエステル


サーマルリライトカードは、従来PET基材にコーティングしていたリライト表示部を、プラスチックカードの表面に施したカードである。

サーマルリライトカードの基材には、3種類の樹脂(PET、PVC、PET‐G)が使用されており、2003年はPET樹脂が約2/3を占めているが、2004年以降は減少傾向で推移する見通しである。PVCも年々減少しているのに対して、PET-Gは、2004年の需要急増(Suica等の定期券、交通系ICカード等の普及)や2006年以降の高い伸長率が注目される。

■市場伸長率の大きいカード関連製品の一覧

<販売金額の伸長率(2007/2003比)が大きいカード関連製品>
分類 主なカード関連製品 金額ベース
(百万円)
伸長率
2003年
見込
2007年
予測
2007/03
カード材料 ICチップ 10,560 32,700 309.7%
磁気
ストライプカード
クレジットカード
(銀行系、流通系、信販系、その他)
8,800 21,600 245.5%
キャッシュカード 2,000 7,000 350.0%
リライトカード PET−G製サーマルリライトカード 650 2,200 338.5%
ICカード ICカード(全体市場) 34,470 99,900 289.8%
接触式ICカード 29,000 90,000 310.3%
非接触式近接型ICカード(Type B) 670 5,500 820.9%
接触・非接触一体型 1,900 10,300 542.1%
プリペイドカード クオ・カード 75,000 92,000 122.7%
携帯電話用プリペイドカード 28,500 65,000 228.1%
全国共通図書カード 22,000 32,000 145.5%
RFIDタグ RFIDタグ(全体市場) 6,200 22,450 362.1%
電磁誘導方式 13.56MHz 1,300 15,000 1,153.8%
マイクロ波方式 2.45GHz・無電池 700 2,500 357.1%
出所:富士キメラ総研

2003年において、販売金額ベースの伸長率が大きく、100億円を越えるカード関連市場は、ICチップ、接触式ICカード、ICカード(全体市場)、携帯電話用プリペイドカード、クオ・カード、全国共通図書カードである。

また、2007年の伸長率が極めて大きい製品は、RFIDタグ「電磁誘導方式13.56MHz」(2003年比11.5倍)、ICカード「非接触式ICカード近接型ICカード(Type B)」(同8.21倍)、ICカード「接触・非接触一体型」(同5.42倍)が挙げられる。

2007年において、900億円以上の市場形成が予測される市場は、「接触式ICカード」、「ICカード(全体市場)」、「クオ・カード」が挙げられ今後の市場動向が注目される。

参考文献:「2003 カード市場マーケティング要覧<市場編>」
(2003年8月8日:富士キメラ総研)


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