カード材料の市場動向(カード材料市場 総括編)
〜カード材料別市場規模を予測 2002年はPET、PET-G他で920億円規模に〜

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磁気テープ/ICチップを利用した多様なカード(キャッシュカード、クレジットカード、磁気ストライプカード、ICカード、プリペイドカード、等)が発行されている。近年、金融、パチンコ、交通系分野では、急速にICカード化が進んでいる。また、PVCの見直しや、PET-Gフィルム・シートなど環境対応型のカード基材として需要を伸ばしている。

本レポートは、各種カードを構成している材料(素材、デバイス)に着目して、材料別販売金額、伸長率を明確化し、2007年のカード市場を展望しながら、成長している材料やカード材料の応用製品の動向を明らかにした。

■カード材料の市場規模対比(2002年、2007年販売金額ベース)

●カードの材料別販売金額 (単位:百万円、%)
カードの素材・デバイス 2002年 2007年
予測
伸長率
2007/02
主なカード製品
PETフィルム・シート 2,600 1,100 42.3 プリペイドカード
PVCフィルム・シート 1,000 1,250 125.0 キャッシュカード、クレジットカード
PET−Gフィルム・シート 400 650 162.5 サーマルリライトカード
生分解性
プラスチックフィルム・シート
7 27 385.7 プリペイドカード
全面磁気カード原反 71,000 28,000 39.4 プリペイドカード
磁気ストライプカード原反 8,400 10,300 122.6 磁気ストライプカード
ICチップ※ 7,500 32,700 436.0 ICカード
ホログラム 390 600 153.8 クレジットカード
磁性材(記録層) 380 280 73.7 全面磁気カード
磁気テープ 340 360 105.9 磁気ストライプカード
合 計 92,017 75,267 81.8  
ICチップにはRFIDは含まず。

2002年のカード材料市場において、全面磁気カード原反(PET樹脂シート+磁性材料)が最も大きなシェアを握っている。同カード原反の需要分野はプリペイドカード(パチンコカード、テレホンカード、パスネット等)市場、サーマルリライトカード市場等を形成している。但し、全面磁気カード原反市場は、パチンコカード、テレホンカードの用途で大幅な減少が進んでいるため、2007年にはカード材料市場の縮小が予測されている。

PETフィルム・シートは、パチンコカードが最大の需要先であり、ICカード化の進展等により年々減少傾向にある。環境負荷の少ないPET-G(非結晶性ポリエステル樹脂)製カードは、急激な成長が期待されている。(PET-Gフィルム・シートは、カード基材に使用され、燃焼時に有毒ガスが発生しないこと、曲げやねじれに強いことが評価されているためである。)

生分解性プラスチックフィルム・シートは、その生分解性機能が活かせるプリペイドカードで使用されている。

■カード材料の販売構成比

●カード材料の部材別販売構成比(2002年)
カードの素材・デバイス 販売金額
(百万円)
ウェイト
(%)
全面磁気カード原反 71,000 77.2
磁気ストライプカード原反 8,400 9.1
ICチップ 7,500 8.2
PETフィルム・シート 2,600 2.8
PVCフィルム・シート 1,000 1.1
PET−Gフィルム・シート 400 0.4
ホログラム 390 0.4
磁性材(記録層) 380 0.4
磁気テープ 340 0.4
生分解性プラスチックフィルム・シート 7
合 計 92,017 100.0
△:僅少  出所:富士キメラ総研
カード材料の部材別販売構成比(2002年)

カードの素材・デバイスの販売構成において、全面磁気カード原反の需要が極めて多く、国内需要量の75%を超えており、各種プリペイドカード、サーマルリライトカード、ポイントカード等に使用されている。

2002年では、上位3種類(全面磁気カード原反、磁気ストライプカード原反、ICチップ)の部品材料を合計すると94.5%となり、カード材料の大部分を占める。

■カード材料の応用製品

●カードの素材・デバイスとその応用製品
材料・デバイス 素材・構成 応用製品(代表的なカード) 備考
PETフィルム・シート PET パチンコカード、
パスネット、テレカ、
サーマルリライトカード
薄手のプラスチックカードサーマルリライトカードは白濁型とロイコ型がある。
PVCフィルム・シート PVC キャッシュカード、
クレジットカード、
IDカード
厚手のプラスチックカード
PET-Gフィルム・シート PET-G サーマルリライトカード
(Suica、ICOCA)、
ETCカード、
住民基本台帳カード、
交通・公共分野で需要が上昇。
生分解性プラスチックフィルム・シート ポリ乳酸 プリペイドカード ドコモテレカ「モバイラーズチェック」
磁性材(記録層用) 磁性材 全面磁気カード 磁性材は、全面磁気カードの記録層に使用する。
磁気テープ PETテープ+磁性材 磁気ストライプカード 磁気テープは、磁気ストライプの磁気記録部に使用。
ICチップ 半導体IC ICカード 接触、非接触、デュアルI/Fに分類される。
全面磁気カード原反 PETシート+磁性材 プリペイドカード(パチンコカード、テレカ、パスネット、等)、
ポイントカード
サーマルリライトカード
全面磁気カード原反は、通常、印刷会社に供給される。
磁気ストライプカード原反 樹脂シート+磁気テープ 磁気ストライプ
カードキャッシュカード、
クレジットカード、
IDカード
同カード原反の供給先は、金融系カードが約6割を占有。
ホログラム 銀塩材料 クレジットカード、
プリペイドカード、
IDカード
カードの一部又は全面にホログラムを搭載
出所:富士キメラ総研

■今後の需要動向

プリペイドカードや交通・金融系の既存カードはICカードの導入に伴い、全面磁気カード原反材料が大幅に減少していく。また、磁気ストライプカード原反材料は、「磁気/IC併用カード」需要に支えられ堅調に推移していく。

今後は、PET−Gフィルム・シート、PVCフィルム・シート、生分解性プラスチックフィルム・シート、磁気ストライプカード原反、ICチップ、ホログラム等の高い成長が予測されている。

参考文献:「2003 カード市場マーケティング要覧<市場編>」
(2003年8月8日:富士キメラ総研)


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