磁気ストライプカード原反の市場動向

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樹脂シートに磁気テープを貼り付けた磁気ストライプカード原反は、銀行用キャッシュカード、クレジットカード、各種IDカードに使用されている。

このプラスチック製磁気カードは、一般にPVCシート等の熱可塑性樹脂からなるカード基体の片面又は両面の一部に、磁気記録層が形成されたものである。

■磁気ストライプカード原反における高分子部品・材料の特徴
クレジットカード・銀行用キャッシュカード等に使用されているプラスチック製磁気カードは、一般にPVCシート等の熱可塑性樹脂からなるカード基体上に磁気記録層を形成したものである。

磁気ストライプカード原反は、樹脂シートと磁気テープから構成されている。磁気テープ用基体フィルムとしては、例えば、ポリエステル類、ポリオレフィン類、セルロース誘導体、PA、PC等が挙げられるが、抗張力や耐熱性を兼ね備えているPET(ポリエチレンテレフタレート)が適している。

■磁気ストライプカードの市場規模推移 (2002〜2007年)

●磁気ストライプカードの種類別販売金額 (単位:百万円、%)
年次種類 2002年 2003年
見込
2004年
予測
2005年
予測
2006年
予測
2007年
予測
クレジットカード 7,500 8,800 12,200 15,700 18,900 21,600
キャッシュカード 1,500 2,000 3,000 4,000 6,000 7,000
社員証/学生証 3,200 4,000 4,500 4,500 4,200 4,000
会員カード 4,090 4,070 4,230 4,480 4,480 4,400
合 計 16,290 18,870 23,930 28,680 33,580 37,000
前年比 115.8 126.8 119.8 117.1 110.2
出所:富士キメラ総研

クレジットカードの販売金額が2004年以降、拡大傾向で推移する見通しであり、その伸び率が注目される。セキュリティ機能の高いICチップとの組合せによって、特に、銀行・流通・信販系クレジットカードはICカード化が進んでおり、クレジットカードの単価上昇が販売金額を押し上げている。

■用途動向(2002年ベース)

用途名 金額ウェイト(%)
クレジットカード 46
会員カード 25
社員証/学生証 20
キャッシュカード 9
合 計 100
出所:富士キメラ総研


偽造カード被害が問題となったクレジットカードは、新規発行分のほぼ全数にICチップが搭載されている。しかし、ICチップを利用したカードシステムのインフラ整備に時間を要するため、現状では磁気/IC併用カードが発行されており、磁気ストライプカード原反の減少には至っていない。

また、キャッシュカードは金融機関の合併・提携やアイワイバンク銀行等、新規参入業者により新規カードの需要増が見られる。社員証や学生証等の各種IDカードはIC化が浸透しているものの、ICカードシステムの導入はコスト負担が大きく、ICを利用したアプリケーションが少ない等、現状では磁気ストライプカードが主流である。

■磁気ストライプカード原反の市場規模推移(2002〜2007年)

●国内市場規模推移及び予測 (単位:千枚、%)
  2002年 2003年
見込
2004年
予測
2005年
予測
2006年
予測
2007年
予測
販売数量 155,000 160,000 165,000 170,000 175,000 180,000
前年比 103.2 103.1 103.0 102.9 102.9
出所:富士キメラ総研

磁気ストライプカード原反用途の約6割は金融系カードが占めている。ICカード化が進行しているものの、ほぼ全量が磁気/IC併用カードとして対応しており、当該市場は微増傾向で推移している。

磁気ストライプカード原反市場の約4割を占めるクレジットカードは、出荷分の全てがICチップを搭載しているため、販売単価が上昇している。今後、磁気/IC併用カードの割合が高まるにつれて、販売額の増加傾向が予測される。

2002年の磁気ストライプカード原反の販売数量は1億5,500万枚、販売金額は84億円であり、2007年は103億円(2002年比1.23倍)に拡大すると推定している。

■参入企業とメーカーシェア(2002年ベース)

メーカー名 数量ウェイト(%)
凸版印刷 30
大日本印刷 30
日立マクセル 19
NECトーキン 11
その他 10
合 計 100
出所:富士キメラ総研

磁気ストライプカード原反市場は、上位4社で9割を占めている。磁気ストライプカード原反の磁気テープは、東京磁気印刷や大日本インキ化学工業が供給している。

その他には、共同印刷や巴川製紙所等が市場参入している。


■今後の動向

金融分野において新規、更新カードの発行が安定している。当該市場は、金融系カードの需要によって支えられているものの、金融再編や銀行の新規参入による新規カードの発行は、あくまで特需的なものである。またクレジットカードの更新需要は発行枚数が限定されるため、市場規模の大幅な拡大は見込めない。

クレジットカードを中心としてICカード化が浸透しているが、インフラ整備の問題等から当分は、磁気/IC併用型によって対応するため、磁気ストライプカード原反の減少には至らない。

参考文献:「2003 カード市場マーケティング要覧<市場編>」
(2003年8月8日:富士キメラ総研)


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