2層フレキシブルプリント配線板(プリント配線板関連製品)の市場動向

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銅箔層とポリイミド層の間に接着剤層を設けない2層フレキシブルプリント配線板(2層FPC)を対象とする。3層FPCに比べて屈曲性があるうえ、接着剤を使わないことによって環境に対するクリーン性(汚染の心配がないこと)もあり、耐熱性に優れ、ファインパターンに適した電気的信頼性や寸法安定性がある。

基板材料である2層FCCLの製造方法には、主力のキャスト法、ファインパターンに適したスパッタ+メッキ法(東洋メタライジング、住友金属鉱山のCCL)、その他にはラミネート法(宇部興産のCCL)が挙げられる。

■タイプ別構成比(2002年:世界市場ベース)

タイプ 数量ウェイト(%)
キャスト法 73
ラミネート法 20
スパッタ+メッキ法 7
合 計 100
出所:富士キメラ総研

キャスト法がメインである。スパッタ+メッキ法はキャスト法よりファインピッチ化に適しているが、耐屈曲性が低く高価である為、付加価値の高いCOF用途に限られている。

■用途動向(2002年:世界市場ベース)

用途名 数量ウェイト(%)
FPC 90
COF 7
TAB 3
合 計 100
出所:富士キメラ総研

携帯電話が需要の中心である。それ以外のFPC用途は、DSC(デジタルスチルカメラ)や銀塩カメラ、光ピックアップ、HDD等のケーブルが挙げられる。携帯電話用途以外のCOFでは大型TFT-LCDのドライバIC向けが多い。

■2層フレキシブルプリント配線板の市場規模推移(2002〜2007年:世界市場ベース)

●市場規模推移及び予測 (単位:1,000m2、%)
  2002年 2003年
見込
2004年
予測
2005年
予測
2006年
予測
2007年
予測
国内販売数量 3,200 5,300 7,400 8,800 9,900 11,100
前年比 165.6 139.6 118.9 112.5 112.1
海外販売数量 900 1,500 2,200 2,700 3,100 3,500
前年比 166.7 146.7 122.7 114.8 112.9
合 計 4,100 6,800 9,600 11,500 13,000 14,600
前年比 165.9 141.2 119.8 113.0 112.3
出所:富士キメラ総研

二つ折仕様、カラーTFT-LCD仕様、カメラ付き仕様の携帯電話において需要が急増し、2002年の2層FPC市場は数量ベースで2001年比51.9%増加した。

2003年以降も携帯電話の二つ折仕様、カメラ付き携帯電話の普及や、欧州・アジア地域におけるカラーTFT-LCD化の進展が成長要因として挙げられる。また、従来からFPCの需要先であるDSC、光ピックアップ、HDDサスペンション等の復調もプラスに働いている。

■研究開発・技術動向

企業名 技術開発 製品・技術概要
ニコン カメラレンズ
筐体に発生する、
ノイズの影響を
受けない
レンズ鏡筒を開発
近年、カメラボディに装着可能な交換レンズ(レンズ鏡筒)を装着したカメラシステムには、外部操作で撮影設定を実行する各種電子回路が組み込まれている。
レンズ鏡筒に実装された複数の電子回路の機能と種類は、共に増加しており、電子回路を接続するためのフレキシブルプリント配線板(FPC)は、軽くて薄く、折り曲げ可能であり、片面又は両面に導体(銅箔等)が施され、導電性の筐体等に配置されている。
レンズ鏡筒の部品は、導電性部分を有するレンズ筐体、レンズCPU、記憶部、相対距離エンコーダ、電源モニタ、駆動系回路(AF回路部及び防振回路部)、スイッチ、配線板等で構成されている。
折り曲げ可能なFPCは、両面に配線(信号ライン、シールドパターン用)が施され、レンズ筐体付近に配置されている。
信号ライン用配線は、面に施され、レンズCPUと防振回路部とを電気的に接続する。
レンズ鏡筒のレンズ筐体に沿ってFPCを配置する場合、シールドパターン用配線として、レンズ筐体で発生したノイズを、信号ライン用配線に伝達することによってシールドできる。
即ち、シールド部(ノイズがFPCに伝達することを阻止する)を、FPCと筐体の間に配置することで、発生したノイズを防止している。

■参入企業とメーカーシェア(2002年世界市場ベース)

メーカー名 数量ウェイト(%)
NOKグループ 27
日東電工 11
シャープ 9
その他 53
合 計 100
出所:富士キメラ総研

上位3社はキャスト法の2層CCLを採用している。2層FCCLでトップメーカーの新日鐡化学は、供給量の半分程度をNOKグループに納入している。FCCLの供給が不足した2003年においては、特に下位メーカーが調達困難に陥った。

■今後の動向

NOKグループは、携帯電話の国内大手企業をユーザーとしており、ディスプレイのカラー化(LCDドライバICのファインピッチ化)が進むアジアや欧州市場における需要拡大を予測し、中国において生産能力の増強を進めている。

参考文献:「2003 エレクトロニクス実装ニューマテリアル便覧」
(2003年5月23日:富士キメラ総研)


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