パレタイジングロボットの市場動向

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パレタイジングロボットは、各種箱詰め、積み下ろし、積み上げなどの作業に関するニーズに対応したロボットである。ロボット単体だけでなく、空中搬送システムやパレタイザーとの組み合わせによるシステム構築を容易に出来る点も特徴となっている。

従来のパレタイザーとの差別化を図るために、4軸以上の大型ロボットがパレタイジングロボットとして販売されるケースが目立つ。また、他のロボットと異なり用途展開が多岐にわたるため、1分野の需要動向による影響を受けにくい。

■応用分野別構成比(2002年度ベース)

応用分野 数量ウェイト(%)
食品 26
化学 18
電機・電子 12
機械 10
自動車 4
その他 30
合 計 100

搬送機専業メーカーが得意とする食品分野、化学分野への供給で市場の約半数近くを占める。ロボットメーカーよりも専業メーカーが多く、販売チャネルを支配している。

食品分野の業界においてはワークにも様々な形状があり、袋物、ケース物など多様な搬送物に対応しているメーカーが大手供給先を押さえている。

化学分野では、エンプラを含む樹脂材料や樹脂加工製品の搬送工程において、パレタイジングロボットが使用される場合がある。

■パレタイジングロボットの市場規模推移(2002〜2005年:国内生産ベース)

●市場規模推移及び予測 (単位:台、%)
年度 2002年 2003年
見込
2004年
予測
2005年
予測
国内数量 1,080 1,190 1,240 1,300
前年比 110.2 104.2 104.8
輸出数量 730 760 800 850
前年比 104.1 105.3 106.3
合計数量 1,810 1,950 2,040 2,150
前年比 107.7 104.6 105.4
出所:富士経済

搬送機専業メーカーとロボットメーカーによって市場が構成されている。2002年度の国内市場は、電機・電子、食品、化学、自動車分野などでそれぞれ需要を伸長しており、前年より微増で推移する結果となった。

2003年度も、特定分野だけで市場をけん引することはないものの、搬送機専業メーカー、ロボットメーカーそれぞれ安定して受注を獲得しており、前年比5%以上の伸長が見込まれる。

輸出展開でも日系メーカーの海外工場、特に東南アジア地域を中心に販売台数、販売金額を伸長させた。

2002年のパレタイジングロボット市場は、1,810台で、約90億円である。そして2005年の市場規模は103億円(2002年比1.14倍)と予測している。

■研究開発・技術動向

企業名 技術開発 製品・技術概要
ヴィントメーラー
ウント
ヘルシャー
コマンディト
ゲゼルシャフト
(ドイツ)
把持アームの非対称運動の発生を防止する、パレタイジングロボットを開発 同社が開発したパレタイジングロボットは、袋又は積重ねた袋の山を把持して保管場所に配置するためのものである。
パレタイジングロボットは、積重ねた袋の山を把持する際にタング(舌)のように共働し、各々に把持運動のための力を供給するアクチュエータと、少なくとも2本の把持アームを備えている。
通常、アクチュエータは、制御ユニットにより同時に始動する。しかしパレタイジングロボットの運転中、例えば、把持作業の制御が不正確で、把持アームに加わる力が異なるために、把持アームの開閉運動が同時に始まらなかったり、把持アームの開閉運動の時間が異なったりすることがある。
この把持アームの非対称運動の結果として、把持アームが袋を確実につかみ、所定の場所まで運搬し、そこに定置することができなくなることがある。
そこで同社は、把持アームの非対称運動の発生を防止する、パレタイジングロボットを開発した。
このロボットの特徴は、袋又は積重ねた袋の山を把持する際にタングのように共働し、各々に、把持運動の力を供給するアクチュエータが取付けた把持アームと、把持アームの動きを連動させる機械式連結エレメントが装備されていることである。
機械式連結エレメントはベルトにすることが良好であり、例えばたわみ性を有するほうが効果的である。

■参入企業とメーカーシェア(2002年度:生産金額ベース)

メーカー名 金額ウェイト(%)
不二輸送機工業 36
オークラ輸送機 28
川崎重工業 11
三菱電機 9
安川電機 6
その他 10
合 計 100
出所:富士経済

搬送機専業メーカーの上位2社と3位以下はロボットメーカーによって市場が構成されている。

不二輸送機工業は、主力製品である「フジエース」を軸に、食品分野を中心に電機・電子、医用分野など多くのアプリケーション展開を進める。

オークラ輸送機は、上下2300mm、前後1750mmの動作領域を有する「A700†」を2003年9月から販売し、大手食品・化学メーカーへの販売ルート拡大を進めている。

■今後の動向
ユーザーの低価格化ニーズに応えきれていない面があり、コスト低減が今後の課題となっている。

パレタイジングロボットだけではなく、システム対応であらゆる工程にロボットの導入が可能になったことから、今後、更なる多用途展開が可能となるであろう。また、ロジスティクスの効率化及び高度化要求が高いことも追い風となっている。

参考文献:「2004年版 FA・ロボット関連市場の全貌」
(2004年1月21日:富士経済)

※本記事は富士経済グループ各社の独自調査により編集したものです。


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