洗面化粧台の市場動向

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洗面化粧台は単体型とシステム型に大別される。単体型はミラー、洗面ボウル、収納キャビネット等が一体となったタイプ(中級・普及グレード)であり、システム型は各種部材を選択して作る部材アセンブル型の洗面化粧台(中・高級グレード)である。

洗面化粧台市場は、15万円以上の高級グレード商品、10〜15万円の中級グレード商品、10万円以下の普及グレードの商品に分類されるが、ここ数年、高級グレード商品と普及グレード商品が増加する一方で、中級グレードが減少するという消費傾向が見られる。

■洗面化粧台における材料特性

洗面化粧台の扉や外板パネル材、キャビネットのパネル表面に、PETフィルムが使用されている。PETフィルムは、パネル材表面において汚れの付着を防止し掃除がし易く、耐キズ付き性にも優れている。この点が、PETフィルムを選択する要因となっている。

他には、洗面化粧台の洗面ボウルの下部に設置された、椀(わん)トラップ(排水管内の下水の臭いや害虫の侵入を防ぐ)にPC樹脂が使用される場合がある。

■洗面化粧台の市場概要

2002年の洗面化粧台の国内市場は、微減の175万台(前年比99.3%)となった。戸建、マンションの分譲物件、賃貸物件が順調であったものの、戸建・持ち家の落込みが微減の要因となっている。金額ベースでは708億円(国内需要)市場となっている。

洗面化粧台は、主力である戸建市場における新築比率が63.9%であり、システムキッチン(62.3%)やシステムバス(57.6%)といった、他の水回り機器よりも高く、今後も新設住宅着工戸数の影響を強く受けていくと見られる。また単体型とシステム型の構成比(2002年販売台数ベース)は96対4となり、圧倒的に単体型が上回っている。

2003年以降の同国内市場は、横這い又は微減傾向で推移していくと予測している。

■研究開発・製品特性

企業名 技術開発 製品特性
松下電工 洗面化粧台の排水構造を開発  同社は、広い収納スペースを確保でき、余分な配管をなくし、キャビネット内の見た目もよい洗面化粧台の排水構造を開発した。
 具体的には、洗面ボウルの下部に垂れ下がるように設置された排水口と、椀トラップ(お椀のような蓋で排水管内の下水の臭いやガス、衛生害虫が室内に侵入するのを防ぐために水を溜めている。蓋はお椀をひっくり返した形状で排水管にかぶせている)から構成される排水構造になっている。
 この椀トラップは、椀トラップ本体とその底部を貫通する排水管の上部開放端に切り欠き部を周設した溢流(いつりゅう)口と、この溢流(水があふれ流れること)口を覆いながら、椀トラップ本体と水封構造を備えた円筒形蓋体の水封部からできている。そして、前記の排水口に椀トラップ本体が着脱自在に対応可能な、洗面化粧台の排水構造を開発している。
 椀トラップ本体は弾性のある合成樹脂で製作し、その上部開口縁内側に係止部を周設して、排水口の外周縁に被係止部が周設されることが好ましい。弾性を有する合成樹脂としては、硬質PVC樹脂、ポリプロピレン、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂等があげられる。
 排水管は椀トラップ本体の底部中央部を貫通し、垂れ下がるように設置され、排水本管に接続されることが好ましい。
 この技術開発による成果は、特に、洗面ボウルの下部に設置された排水口に椀トラップ本体が着脱自在に設置できるため、余分な配管を設けることがなくなる。また排水口と椀トラップとが直結した水封構造がとれるため、排水本管からの臭気上昇や逆流を防ぐことができる。

■参入企業とメーカーシェア(2002年:国内ベース)

メーカー名 販売量シェア(%)
東陶機器 27
松下電工 15
INAX 15
タカラスタンダード 13
サンウエーブ工業 9
その他 21
合 計 100
出所:富士経済

トップの東陶機器は、中級グレード(15万円前後)の商品で伸び悩んだが、高級グレードと普及グレード商品の販売台数が拡大しシェアを伸ばした。4位のタカラスタンダードは、得意の分譲マンション物件で採用が増加しシェアが拡大した。

■今後の動向

洗面化粧台は「シャワー洗髪水栓」、「大型ボウル」以来ここ数年ヒット商品が少なく、システムキッチンの「引き出し式キャビネット」、システムバスの「乾きやすい(水はけの良い)床」といった、ユーザーニーズにマッチしたヒット商品の開発が課題となっている。

参考文献:「2003年版 住設建材マーケティング便覧」
(2003年8月26日:富士経済)


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