フローリング材の市場動向

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フローリング材は、複層フローリングと単層フローリングに分類される。また複層フローリングは、住宅用と非住宅用に分かれる。ここでは複層フローリングの住宅用途を対象とする。

フローリング材は、新築住宅のダイニング・リビングルームで、最もポプラ―な床材として採用されている。2002年は新設住宅着工戸数の減少が続いている状況下にあり、フローリング材の需要は縮小傾向にある。

フローリング材の需要比率(販売面積ベース)は、戸建住宅と集合住宅別に見ると戸建住宅が7割となり、戸建住宅での採用ウェイトが多くなっている。さらに戸建住宅需要の中で、新築・既築需要別に分けた場合、新築需要が6割を占めている。

■フローリング材における材料特性

住宅等の内装用床材は、合板等の下地基材の表面に突板(ツキイタ=厚さ1mm以下にまで薄くスライスした単板)を貼着し、その表面に木工機械を使用し縦横に目地状の溝加工を行い、その溝部を着色塗料で着色した後で、全面に紫外線硬化型塗料等の表面保護層が設けられている。

色調が一定したフローリング材を大量生産するには、予め合成樹脂フィルムに印刷等で絵柄を施した化粧シートを、合板等の下地基材の表面に貼着する方法が用いられている。(例えば、合板に化粧シートの貼着後、木質系フローリング材の目地を模倣した溝加工を施し、その溝に着色塗料で着色すれば、木質系フローリング材に匹敵する床材が生産できる。)

■フローリング材の市場概要

2002年のフローリング材市場は2,400億円であり、数量ベースでは前年比94.2%の7,970万m2となり、需要の低下が見られる。内装材・内部建具(木質建材)製品市場の中では、造作材市場(同年2,850億円)に続いて巨大な市場を形成している。新築集合住宅向けは堅調であったが、持ち家の落ち込みが大きく影響している。

フローリング材市場は、新設住宅着工戸数の増減が需要変動に及ぼす影響が大きいこともあり、2003年以降、新設住宅着工戸数の増加が期待されている。

■研究開発・製品特性

企業名 技術開発 製品特性
凸版印刷 表面化粧用シート
を用いた
フローリング材
を開発
 同社は、従来の木質系フローリング材に匹敵する目地状溝の意匠感を確保しつつ、安定的に製造可能な化粧シートと同化粧シートを用いたフローリング材を開発している。
 この化粧シートは、長尺シート状基材の表面に、長手方向と直交方向の目地状溝を含むパターン状溝が成形加工されている。その後、ワイピング法(着色剤が素地深く浸透し、木目を生かす塗装方法)で着色剤が充填され、化粧シートが製造される。
 長手方向と直交方向の目地状溝は、深さが50〜80m、開口幅が0.7〜1.2mmである。
 また、長尺シート状基材は、表面部にパターン状溝の深さよりも厚い熱可塑性樹脂層を備えており、前述のパターン状溝は、熱可塑性樹脂層の溶融押出成形時に、溶融状態の熱可塑性樹脂層の片面に、冷却エンボスロールを押し当てて成形加工されている。
凸版印刷開発:表面化粧シート及び床材の断面図表面保護層

 同社では、その化粧シートを下地基材に貼り合わせて、フローリング材を製造している。
 透明熱可塑性樹脂層及び着色熱可塑性樹脂層に使用する樹脂は、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、PA系樹脂などが挙げられ、これらの積層体などを任意に使用することができる。
 着色熱可塑性樹脂層の厚みは50〜150m程度、透明熱可塑性樹脂層の厚みは80〜120m程度が好ましい。

■参入企業とメーカーシェア(2002年:国内ベース)

メーカー名 販売量シェア(%)
永大産業 16
松下電工 14
大建工業 12
朝日ウッドテック 11
ノダ 10
その他 37
合 計 100
出所:富士経済

ランキングの上位には大手木質建材メーカーが名前を連ねている。首位の永大産業と4位の朝日ウッドテックは、大手ハウスメーカーへの直需が低調となりややシェアを落としている。また、2位の松下電工も機能商品では堅調であったが、普及ゾーンの商品で販売が伸び悩みシェアを下げている。


■今後の動向

高機能製品を展開する手段の一つとして、耐候性、耐磨耗性、耐水性に優れ、表面デザインの自由度が高く、化粧シート貼りのフローリング材が注目されている。従来の水回り用途以外に、リビング用途にも拡大する動きが見られる。

化粧シートを用いたフローリング材は、本物の木ではないため木の風合いを重視してきた日本人に受け入れられるかが課題であるが、今後、ハウスメーカー、地場工務店での採用如何によっては、フローリング業界が大きく変貌する可能性がある。

参考文献:「2003年版 住設建材マーケティング便覧」
(2003年8月26日:富士経済)


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