アウトサイドミラーの市場動向

マーケット情報TOP
アウトサイドミラーにはフェンダーミラーとドアミラーの2種類がある。フェンダーミラーの多くはドアミラーに移行しており、ドアミラーが一般的である。フェンダーミラーの需要先はタクシーや公用車など限定された市場となっている。

ドアミラーの中では、軽自動車を除き電動格納式が一般的であり、格納式は日本国内のみの仕様となっている。

■アウトサイドミラーにおける使用材料の特徴

使用材料 販売数量シェア(%)
ABS 65
PA(ナイロン) 30
AAS 5
合 計 100
出所:富士キメラ総研

アウトサイドミラーの成形材料は、主にABS樹脂が使用され、他にはポリアミド(PA)樹脂やAAS樹脂が採用されている。

ドアミラーハウジング用途では、外観、塗装特性に優れているABSが中心である。他には、三菱エンジニアリングプラスチックスが扱っているポリアミドMXD6樹脂「商品名:レニー」(N252)は、剛性、低そり性、優れた制振性、減衰特性、外観性が優れている。また、同社のポリアミド樹脂を使用し、ステイとハウジング一体型の製品が上市されている。

他には、ABS樹脂よりも耐候性が優れているAAS樹脂(日立化成工業が扱っている「商品名:バイタックス」は、特殊アクリルゴム、アクリルニトリル、スチレンを主原料にしている)が、一部使用されている。

■市場規模推移及び予測(2003〜2008年:ライン純正+市販輸出・補修)日本企業の販売数量ベース

(単位:千個、%)
  2003年 2004年
見込
2005年
予測
2006年
予測
2007年
予測
2008年
予測
ライン純正 20,570 20,690 20,630 20,660 20,670 20,570
前年比 100.6 99.7 100.1 100.0 99.5
市販輸出・補修 1,610 1,610 1,600 1,600 1,600 1,590
前年比 100.0 99.4 100.0 100.0 99.4
合 計 22,180 22,300 22,230 22,260 22,270 22,160
前年比 100.5 99.7 100.1 100.0 99.5
出所:富士キメラ総研

2003年のアウトサイドミラー市場(ライン純正+市販輸出・補修)は2,218万個となり、その販売金額は840億円である。ライン純正と市販との販売金額比率は91対9でありライン純正品が圧倒的に多い。

2005年以降は微減又は横ばい傾向で推移し、2008年は838億円(2003年比0.2%減)に低下すると予測している。

当該製品は新車の生産台数にリンクした市場であるが、安全面/機能面から新商品が開発されており、今後ドアミラーモジュールは、その構成部品点数や生産工程が削減され、部品共通化の取組みが更に進んでいくと見ている。

■研究開発・製品特性

企業名 技術開発 製品特性
市光工業 パワーユニットを固定部材に保持する方法を開発  車両用アウトサイドミラー装置は、リモートコントロールで反射面を傾動調整することができる。同装置は、駆動ユニットをリモートコントロールで駆動させることにより、ミラーユニットがほぼ水平軸回りに対して上下方向に傾動調整され、また垂直軸回りには左右方向に傾動調整が可能である。
 従来の車両用アウトサイドミラー装置の構成部材は、反射面を持つミラーユニットと、ミラーユニットをリモートコントロールで傾動させる駆動ユニット(パワーユニットとして機能する)と、駆動ユニットを固定保持する固定部材(ミラーボディとベースプレート)、駆動ユニットをベースプレートに掛け止める被掛止かぎ部と掛止用舌片、そしてビス(駆動ユニットをミラーボディに固定する)から組み立てられている。
 通常、車両用アウトサイドミラー装置は、被掛止かぎ部に掛止用舌片をただ単に掛け止め、ミラーボディの外側からビスを駆動ユニットにねじ込むことにより、駆動ユニットがベースプレートに固定されている。そこで同社は、駆動ユニットを固定部材(ミラーボディ、ベースプレート)に確実に固定する方法を開発した。車両用アウトサイドミラー装置は、パワーユニットの一端部の凸部をユニットブラケットの一端部の凹部に弾性挟持させ、パワーユニットの他端部をユニットブラケットの他端部にスクリューで固定する。その結果、ドアミラー装置の場合、従来の装置と比較して、パワーユニットをユニットブラケットに確実に固定保持することができる。
 パワーユニットの材質は、例えばABS樹脂やその他の樹脂(PIなど)が使用され、2分割構造のハウジングからできている。ユニットブラケットも、パワーユニットのハウジングと同様に、ABS樹脂などの樹脂製部材から構成されている。

■参入企業とメーカーシェア(2003年:日本企業の販売数量ベース)

メーカー名 販売数量ウェイト(%)
村上開明堂 42
市光工業 35
東海理化 7
ホンダロック 7
その他 9
合 計 100
出所:富士キメラ総研

ホンダロックのシェアは、本田技研工業の国内生産台数の減少を受けて低下している。市光工業は日産自動車の国内生産台数増加の影響を受け、シェアを伸ばしている。

市光工業が開発したカメラ搭載型ドアミラーは、車高の高いミニバン等の運転席から死角になりやすい左前輪付近を、カーナビゲーションモニターに映し出し、走行時の安全性を高めている。

■今後の動向

国内需要は成熟期を迎え、海外拠点での生産台数が増加傾向を示す中、国内の自動車生産台数にリンクしている当該製品市場は大きく増加傾向を示すことは考え難い。日本国内においては常に付加価値商品や低コスト商品を開発することで競争力がアップし、競合他社に負けない企業体質を確立していくと思われる。

参考文献:「2004年版 自動車部品マーケティング便覧」
(2004年4月21日:富士キメラ総研)


戻る