中国・アジアの変性ポリフェニレンエーテル(m−PPE)市場動向

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変性PPEは、フェノールとメタノールから合成された2,6-ジメチルフェニレンオキサイドを重合することによってポリフェニレンエーテル(PPE)を製造し、さらにポリスチレン(PS)とブレンドしたポリマーアロイである。用途は、難燃性を持たせ、電源アダプタ、スイッチなどの電子部品や、電子機器のシャーシなどに使用されている。

■世界市場におけるアジアエンプラ市場の位置付け(2003年ベース)

市場区分 国・地域 構成比(%) 販売量 位置付け
アジア合計 日本 11.8 42千t 12万t
33.7%
中国 11.2 40千t
その他のアジア
(台湾、韓国、ASEAN)他
10.7 38千t
その他 欧州、米国 66.3 236千t 66.3%
世界市場 合計 100.0 356千t 100.0%
出所:富士経済
m−PPE の世界需要は35.6万t(2003年ベース)である。アジア地域の需要は12万tで33.7%を占め世界需要の1/3強を占有している。

近年、需要の中心が日本、台湾、ASEAN(タイ、マレーシア、シンガポールなど)から中国にシフトしており、m−PPEのアジア市場は中国に牽引され、2004年には約12.7万t(前年比5.8%増)になると推定している。その時、中国のm-PPE市場は2003年の4万tから、2004年は4.7万t(同17.5%増)と急成長が予測されている。

■用途動向(m−PPE のアジア市場における用途構成)

用途先 販売量
ウェイト(%)
主な用途例
家電・OA機器 38 複写機、プリンタ、ファクシミリ等のシャーシとハウジング等
電気電子部品 38 CRTフライバックトランス、バッテリーチャージャー、電源アダプタ、コイルボビン、スイッチ等
自動車部品 11 ホイルキャップ、エアスポイラー、フェンダー、ドアハンドル、サイドシール、インストルメントパネル、ラジエーターグリル、コネクタブロック、リレーブロック等
その他 13 ポンプ水回り部品等
合計 100  
出所:富士経済

m−PPEのアジア市場は家電・OA機器と電気電子部品分野の需要が極めて大きい。難燃性、成形性、強度など、m−PPEの樹脂特性を活かし複写機、プリンタ、ファクシミリ等の情報機器のシャーシや内部機構部品に採用されている。

また、耐熱性、難燃性、寸法精度などの特性からコイルボビン、スイッチ、アダプタケースなどの電気電子部品に用いられている。

■m−PPE のアジア市場規模推移及び予測(2003〜2008年)

(単位:千t、%)
  2003年 2004年見込 2005年予測 2006年予測 2007年予測 2008年予測
販売数量 120 126.8 134.6 143.4 153.2 165
前年比 105.7 106.2 106.5 106.8 107.7
出所:富士経済
アジアにおけるm-PPE市場は2003年に12万tの実績となり、2008年には16.5万t(2003年比1.38倍)に上昇すると予測している。金額ベースでは2003年は420億円であり、2005年以降、年率4〜9%増の伸長率で推移し、2008年は624億円(同1.49倍)に拡大するという見通しを算出している。

■参入企業とメーカーシェア(2003年)

【m−PPE のアジア市場】
メーカー名 販売量シェア(%)
ジーイープラスチックス 58
旭化成ケミカルズ 32
三菱エンジアリングプラスチックス
その他
合 計 100
出所:富士経済
アジア地域のm-PPE市場はジーイープラスチックスが首位につけており、2位の旭化成ケミカルズと2強のシェア構造を形成している。その他のメーカーには住友化学などが参入している。

一方、米国・欧州地域では、ジーイープラスチックスが米国、オランダに大規模なm-PPEの生産拠点を配備している。

■今後の動向

m-PPE樹脂は軽くて、成形性が良いという特性から、今後、軽量化や複雑な部品製造が要求される自動車やOA機器、電気電子機器の部品において、例えばPPEをベースにPPS樹脂でアロイ化した材料を提案することにより、金属部品からの代替が期待されている。

参考文献:「2005年 中国・アジアプラスチック市場の現状と将来展望」
(2004年10月29日:富士経済)


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