液晶バックライト用反射フィルムの市場動向

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反射フィルムは、液晶用バックライトユニットの構成部材であり、光源(冷陰極管、LEDランプ)の光を高輝度、低消費電力を実現するために、効率良く導光板に反射させるためのフィルムである。

反射フィルムの用途は、液晶バックライトのほか、内照式看板や屋内照明用(特に間接照明用)等にも利用されているが、ここでは、液晶バックライト用反射フィルムを対象としている。

【白色反射フィルムの種類と特徴】
白色反射フィルムは東レのE60L、E60Vがデファクトスタンダードになっている。PETフィルムに酸化チタン等のフィラーと気泡を内填した製品である。

白色反射フィルムは、直接バックライトユニットの反射フィルムとして採用される場合が多いが、ツジデンやきもとなどの加工メーカーは機能性(付加価値を高め)を付与し、2次加工を行った後に納入している製品もある。

三井化学は基材フィルムにPPを用いることで黄変防止、高反射率を達成している。無機フィラーには硫酸バリウムが採用されている。住友スリーエムでは金属成分を含まないポリエステル系樹脂を採用し、高反射率を実現している。

■用途動向(2004年見込 世界需要)

用途名 販売量
ウェイト(%)
具体的用途例
液晶用バックライトユニット 100 LCDモニター、ノートPC、液晶テレビ、PDA、携帯電話、カーナビゲーションシステム、デジタルビデオカメラ「ハンディカム」他
合 計 100  
出所:富士キメラ総研
液晶バックライトユニットを構成する反射フィルム用途に使用されている。内訳としては、大型ディスプレイのウェイトが高く、LCDモニター向けが約50%、ノートPCが約25%、大型液晶テレビが約11%と推定される。

■機能性高分子フィルムの材料特性

使用部材の素材構成 (2004年見込 世界需要)
使用部材名 使用樹脂・素材名 使用素材の
重量構成(%)
備考(採用理由、等)
ベースフィルム PETフィルム 98.5 加工性、光沢、耐久性、高反射
PPフィルム 1.5 紫外線等の耐候性、高反射率
合 計 100  
出所:富士キメラ総研
基材としてPETフィルムが主に使用されている。銀蒸着やスパッタリング等の加工性が優れているためである。

三井化学はPPフィルムを使用した白色反射フィルムを上市している。同社のフィルムは耐候性に優れており、黄変が生じない。液晶テレビ向けに既に採用されており、このウェイトはさらに高まっていくと予測される。

■市場規模推移及び予測(2004〜2008年)世界需要

単位:1000m2、%
年次 2004見込 2005予測 2006予測 2007予測 2008予測
世界販売数量 18,000 23,000 27,200 31,800 37,500
前年比 127.8 118.3 116.9 117.9
出所:富士キメラ総研
反射フィルムの世界市場は2004年(見込)に 1,800万m2(前年比25.0%増)となり、金額ベースでは144億円の規模に達している。2008年の販売金額は285億円(2004年比1.98倍)と予測している。

今後は大型テレビの需要拡大が期待されており、反射フィルムの使用面積も増加傾向にあると予見している。但し、CRT代替率が鈍化していることから、2006年以降の伸長率は2005年と比較して緩やかな成長を予測している。

■参入企業とメーカーシェア(2004年見込 世界需要)

メーカー名 販売量シェア(%) 主な製品名
東レ 90 E60L、E60V
その他 10  
合 計 100  
出所:富士キメラ総研
東レは白色PETフィルムをバックライトユニットメーカー(韓国、台湾、日本)やフィルム加工メーカーに供給しており、9割のシェアを獲得している。

その他のメーカーには、ツジデン「高反射フィルム」、きもと「レフホワイト」、恵和「レイラ」、三井化学「ホワイトレフスター」、住友スリーエム「ESRシリーズ」、麗光「ルイルミラー」などが挙げられる。

■今後の動向

液晶ディスプレイ関連市場は、まだCRT代替やディスプレイ画面の面積拡大が進むことが推測されることから、反射フィルム市場は今後も安定成長が見込まれる。

但し、アルミニウム反射板等の競合材料が上市されており、反射フィルムの拡大を憂慮する見解も一部で見られる。

参考文献:「2005年版 機能性高分子フィルムの現状と将来展望」
(2004年11月30日:富士キメラ総研)


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