プロテクトフィルムの市場動向

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プロテクトフィルムは一般に、プラスチック板(PMMA、PC等)、アルミ板、ステンレス板、ガラス板、塗装鋼板、アルミサッシ、自動車車体などの表面を保護するフィルムであり、輸送・保管・加工時のキズ、ホコリ、汚染、腐食などを防止するために使用されている。

本稿では、プロテクトフィルムの応用先の中で近年需要拡大が著しい、液晶ディスプレイ(LCD)向けプロテクトフィルムを取り上げる。

LCDを構成する偏光板、位相差フィルム、ガラス基板、プリズムシートなどの液晶パネル部材には、通常、プロテクトフィルムが用いられている。

■用途動向(2004年見込 内需+輸出)

用途名 販売量
ウェイト(%)
具体的用途例
表面保護用フィルム 100 LCD向け(偏光板、位相差板、ガラス基板、プリズムシート、導光板など)、PDP向けなど
合 計 100  
出所:富士キメラ総研
プロテクトフィルムの中でもPETフィルムは、LCDやPDPなど表示材の最終工程に採用されるケースが多い。そのうちLCDの場合、偏光板を中心に採用されており、今後の動向はLCD用偏光板の需要動向に影響を受けるる。

PETフィルムは他のプロテクトフィルムと比較した時、フィッシュアイ(透明フィルムの中に、透明又は半透明な魚の目のような粒子が残ること)などの軽減や、歩留まりの良さが評価され、PETフィルムの採用が拡大している。

■機能性高分子フィルムの材料特性

使用部材の素材構成 (2004年見込 内需+輸出)
使用部材名 使用樹脂・素材名 使用素材の
重量構成(%)
表面保護フィルム PEとEVAの共押出フィルム 42
PEフィルム及びPE/PPの複合フィルム 25
PETフィルム 13
その他 粘着剤、他 20
合 計 100
出所:富士キメラ総研
重量設定基準:PE系フィルム厚さは60μmで単位重量55g/m2とし、PET系フィルム厚さは60μmで同70g/m2に設定して重量換算を行った。
PETフィルムは比較的高価であるが、耐熱性、透明性、歩留まりが優れているため、他の素材からの代替が進んでいる。(例えば、TFT液晶ディスプレイの場合は、製造工程の中で140℃程度の高温を受ける工程がある。その為、耐熱性に優れているPETマスキングが主に使用され増加傾向にある。)

■市場規模推移及び予測(2004〜2008年)国内需要+輸出

全樹脂(PEとEVA共押出、PE及びPE/PP、PET)のプロテクトフィルム市場
単位:1000m2、%
年次 2004見込 2005予測 2006予測 2007予測 2008予測
販売数量 321,000 388,000 483,000 587,000 700,000
前年比 120.9 124.5 121.5 119.3
出所:富士キメラ総研
2004年(見込)の市場規模は3億2,100万m2、308億円(日東電工の自消分を含む)と見込んでいる。

LCD関連(液晶TV、モニタ、ノートパソコンなど)、PDP関連の需要拡大に伴って、プロテクトフィルム市場は、今後も拡大が予想される。2005年以降の販売数量は、年率19〜24%台の伸長率で推移すると算出しており、2008年は616億円(2004年比2.0倍)と予測している。

■参入企業とメーカーシェア(2004年見込 内需+輸出)

メーカー名 販売量シェア(%)
日東電工 33
藤森工業 30
帝人デュポンフィルム 19
サンエー化研 10
その他
合 計 100
出所:富士キメラ総研
PETフィルムを使用したプロテクトフィルム市場には、日東電工、藤森工業、帝人デュポンフィルム、サンエー化研などのメーカーが参入している。

サンエー化研では、位相差フィルムや偏光板などに使用するPAC(EVA共押出)、偏光板に用いるSAT(PET)、プリズムシートに使用するサニテクト(PE、PP)など、3種類のプロテクトフィルムを取り扱っている。

■今後の動向

表示材向けのプロテクトフィルムは、近年、年率20%台の高い伸び率で順調に成長している。国内における表示材用途の需要量は一般工業用用途よりも多いと推定される。一方、一部では20%増という高い伸び率を懸念する見解やPET基材が不足するという声もある。

参考文献:「2005年版 機能性高分子フィルムの現状と将来展望」
(2004年11月30日:富士キメラ総研)


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