PETフィルムの市場動向

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PETフィルムは機械的強度、寸法安定性、耐熱性、光学特性、耐薬品性等の特性に優れており、コスト的にもバランスのとれた需要の多いエンジニアリング・プラスチックフィルムである。

■用途動向(2004年見込 国内需要)

用途名 販売量
ウェイト(%)
具体的用途例
工業用途 62 光拡散フィルム、偏光板離型フィルム、LCDバックライト反射板、コンデンサー、ARフィルム、他
包装材用 34 食品包材、シールラミネート、他
磁気材料用 VTRカセットテープ、コンピューターメモリテープ、他
合 計 100  
出所:富士キメラ総研
IT、エレクトロニクス分野の好調さを反映し工業用途のウェイトが大きく、特にLCD関連の需要増が顕著である。光拡散フィルム、LCDバックライト反射板などは、液晶テレビ、ノートパソコン、デジタル家電など、末端機器の好況を受けて伸長している。

食品包装を中心に包材向けの2004年需要は、前年比4〜5%増と堅調な伸びで推移すると見ている。一方、磁気材料用途は、メインのVTRテープがディスク製品にシフトしているため大きく需要を落としている。

■機能性高分子フィルムの材料特性

使用部材の素材構成 (2004年見込 国内需要)
使用部材名 使用樹脂・素材名 使用素材の
重量構成(%)
備考(採用理由、等)
基材フィルム  PET樹脂 100 耐熱性、寸法安定性、光学特性等
合 計 100  
出所:富士キメラ総研
PET樹脂は、耐熱性、透明性、機械的強度などの各種汎用特性が優れており、PETフィルムをベースに各種コーティングや蒸着処理が施され、機能性フィルムに加工されている。

例えば、PETフィルムに酸化アルミを蒸着バリア加工した「アルミナ蒸着フィルム」は、電子レンジなどの対応が可能で食品包装用基材フィルムとして用いられている。またコーティング加工では、ITOをドライコートした「透明導電性フィルム」が挙げられる。

■市場規模推移及び予測(2004〜2008年)国内需要

単位:t、%
年次 2004見込 2005予測 2006予測 2007予測 2008予測
国内販売数量 261,000 292,000 323,000 346,000 375,000
前年比 111.9 110.6 107.1 108.4
出所:富士キメラ総研
PETフィルムは寸法安定性、透明性に優れている他、適度な耐熱性能を有しており、近年、特に工業用途向けで顕著な伸びを示している。

PETフィルムの国内市場(2004年見込)は、販売量が26.1万t(前年比10.0%増)、販売金額は1,750億円(同13.6%増)と推測される。2008年は、販売量が37.5万t、販売金額は2,380億円と予測している。

特に工業用途向けの伸びが顕著であり、FPDやLCDバックライト反射板等の液晶関連部材、デジタル家電や情報通信機器向けの需要が旺盛である。

■参入企業とメーカーシェア(2004年見込 国内需要)

メーカー名 販売量シェア(%) 製品名
東レ 33 ルミラー
帝人デュポンフィルム 22 テトロン、マイラー他
三菱化学ポリエステルフィルム 20 ダイアホイル、ホスタ
東洋紡績 18 東洋紡エステル、スペースクリーン
その他  
合 計 100  
出所:富士キメラ総研
PETフィルム市場は東レ、帝人デュポンフィルム、三菱化学ポリエステルフィルム、東洋紡績の4社で市場の大部分を占めている。

その他のメーカーにはユニチカ、フタムラ化学(2004年10月25日より二村化学工業から社名を変更)などがあげられる。

■今後の動向

PETフィルムはエンプラフィルムの中では、比較的低コストで各種の優れた特性を有しており、その用途先は食品包装から工業・光学用と幅広い。

また、コーティング加工、蒸着加工などが施され、各種機能性フィルムのベース材として広範囲に使用されている。さらにナノテク技術の応用により最先端材料としての期待も大きい。

参考文献:「2005年版 機能性高分子フィルムの現状と将来展望」
(2004年11月30日:富士キメラ総研)


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