キャリアテープ用カバーテープの市場動向

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キャリアテープはポリスチレン(PS)などのシートを押出成形や真空成形により収納ポケットを形成し、電子部品や半導体製品の保管、輸送、装着工程(電子回路基板への実装)において使用される包装資材である。また形状はテープ状であり、エンボス成形された収納ポケットが連続して加工されている。

電子部品をキャリアテープに収納後は、フィルム状のカバーテープで蓋をして、リールに巻かれて使用される。ここではこの蓋材として使用されるカバーテープを取り上げる。

■用途動向(2004年見込 世界需要)

用途名 販売量ウェイト(%) 具体的用途例
カバーテープのキャリアテープ 100 電子部品や半導体向けキャリアテープ用カバーテープ
合 計 100  
出所:富士キメラ総研
カバーテープは樹脂製のキャリアテープにヒートシールを行い、収納部品の保護や脱落防止用の蓋材として使用されているる。

電子部品は高密度実装の要請に伴い小型・低背化が求められており、1608→1005→0603などの微小チップから、されに極小チップ(0.4×0.2mm)製品が開発されている。それに対応して、キャリアテープも狭幅品、狭ピッチ品の需要が増えている。

■機能性高分子フィルムの材料特性

使用部材の素材構成 (2004年見込 世界需要)
使用部材名 使用樹脂・素材名 使用素材の
重量構成(%)
備考(採用理由、等)
カバーテープの
基材フィルム
PET樹脂 13 寸法安定性、強度等
その他 PE、PS、帯電防止剤等 87  
合 計 100  
出所:富士キメラ総研
カバーテープの基材フィルムは、寸法安定性などに優れたPETフィルムが使用されている。ベースのPETフィルムには帯電防止層をコーティングしたり、導電ポリマーを積層したり、ヒートシール層などを設け、厚さ50〜70μm程のフィルム状の製品に加工される。

キャリアテープとの接着方法にはヒートシール接着法と感圧接着法があるが、ヒートシール法がメインである。また安定したピール強度、透明性、高速実装対応などのほか、特に半導体分野では帯電防止や導電性などの物性が求められる。

■市場規模推移及び予測(2004〜2008年)世界需要

単位:千m2、%
年次 2004見込 2005予測 2006予測 2007予測 2008予測
世界市場 33,000 36,000 39,000 41,500 43,000
前年比 109.1 108.3 106.4 103.6
出所:富士キメラ総研
2004年(見込)のキャリアテープ用カバーテープの世界市場は、3,300万m2と算出され、金額では76億円と推定される。(当該市場は、キャリアテープの外販需要をベースに算出している。キャリアテープを内製する需要家に対するカバーテープの販売数量を考慮すると、上記の市場規模を上回ると考えられる。)2008年は96億円と予測している。

高速・高密度実装の進展に伴い、トレーやマガジンレールなどからキャリアテープへの移行が見られるなど、今後も市場は拡大傾向で推移すると推測される。

■参入メーカー動向
先発メーカーである電気化学工業がトップメーカーであり、市場の半数前後のシェアを獲得していると推定される。(同社はPS樹脂系キャリアテープの大手原反メーカーである)。

続く、住友ベークライトは半導体用キャリアテープ用途が得意である。キャリアテープは尼崎工場とシンガポールで生産を行なうが、カバーテープについては尼崎工場にて生産している。

■今後の動向
カバーテープはキャリアテープの蓋材として必要不可欠な部材であり、電子部品や半導体等の市場拡大、実装の高速・高密度化などからキャリアテープの使用量は拡大しており、今後、キャリアテープ用カバーテープの需要も増加していくと推測される。

参考文献:「2005年版 機能性高分子フィルムの現状と将来展望」
(2004年11月30日:富士キメラ総研)


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