カード業界の市場実態と需要予測(総論)

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2003年の国内カード市場は、Suica、ICOCA等のIC定期券/乗車券や3G携帯電話UIMカード、B-CASカード、ETCカード、IC社員証/学生証等が市場拡大を遂げている。一方で、高額券が廃止されたハイウェイカード、テレホンカード等は、販売金額の減少が目立っている。また磁気カード系が減少しているのに対して、ICカードを利用した市場の拡大が注目される。

カード市場における事業分野別市場規模推移は、以下の表の通りである。

■事業分野別市場動向(2003年〜2008年予測)国内需要

カード業界の事業分野別市場規模推移 (単位:億円、%)
事業分野 2003年 2004年
見込
2005年
予測
2006年
予測
2007年
予測
2008年
予測
a.カード材料※ 639 618 585 565 536 517
前年比 96.7 94.7 96.6 94.9 96.5
b.カード関連機器 1,646 1,629 1,614 1,588 1,646 1,650
前年比 99.0 99.1 98.4 103.7 100.2
c.カードアプリケーション※ 9,251 6,844 6,253 5,315 4,772 4,323
前年比 74.0 91.4 85.0 89.8 90.6
d.ICカード※ 372 395 488 563 598 616
前年比 106.2 123.5 115.4 106.2 103.0
e.リライトカード※ 112 109 100 99 92 89
前年比 97.3 91.7 99.0 92.9 96.7
f.RFIDタグ 54 62 68 78 94 116
前年比 114.8 109.7 114.7 120.5 123.4
出所:富士キメラ総研
※c.カードアプリケーション、d.ICカード、e.リライトカードの販売金額の中には、その原材料コスト分として「a.カード材料10品目」の販売金額が含まれている。
【各事業分野の品目内訳】
a.カード材料 (PET、PVC、PET−G、生分解性プラスチック)フィルム・シート、磁性材、磁気テープ、全面磁気カード原反、磁気ストライプカード原反、ホログラム、ICチップ
b.カード関連機器 磁気プリペイドカードリーダ、(磁気ストライプ、IC、リライト)カードリーダ・ライタ、プリペイドカード販売機、カード発行システム、フォトIDカードプリンタ、カード決済端末、ATM・CD、ICカードチャージ機、ETC車載器、バイオメトリクス認証システム
c.カードアプリケーション 金融・決済(7)、交通(9)、通信・放送(4)、流通・サービス(11)、ID(1)、行政(3)、医療・介護(4)
d.ICカード 接触式、非接触式・近接型(ISO14443TypeA、TypeB、Felica)
e.リライトカード サーマル、磁気カプセルタイプ、磁気粉タイプ
f.RFIDカード 電磁誘導方式、電磁結合方式、マイクロ波方式
※c.カードアプリケーション( )内の数値はカードの品目数を示す。

■アプリケーション別市場動向(2003年、2008年予測)国内需要

カード業界のアプリケーション別市場規模比較 (百万円、%)
  2003年 2008年予測 伸長率
アプリケーション 販売金額 構成比 販売金額 構成比 08/03比
金融・決済 12,750 1.4 28,400 6.6 222.7
交通 748,150 80.9 211,740 49.0 28.3
通信・放送 45,190 4.9 61,100 14.1 135.2
流通・サービス 113,530 12.3 121,040 28.0 106.6
ID 3,750 0.4 4,350 1.0 116.0
行政 1,400 0.2 4,500 1.0 321.4
医療・介護 330 0.0 1,170 0.3 354.5
合計 925,100 100.0 432,300 100.0 46.7
出所:富士キメラ総研

2003年の国内カード市場(磁気カード、ICカードを含む)は、発行金額ベースでは9,251億円である(パチンコ用プリペイドカードは除く)。アプリケーション別に捉えると交通系のシェアが極めて大きく、次いで流通・サービス系が続いている。(交通系ではパスネット、バス共通カード、ハイウェイカードがボリュームゾーンになっており、流通・サービス系では、クオ・カードや全国共通図書カードの販売金額が構成比を高めている。)

2008年市場は2003年と比較すると交通系(ハイウェイカード、パスネットなど)の落ち込みによる影響が大きく、2008年全体の販売金額を縮小させている。(交通系以外の各アプリケーションは106.6%〜354.5%の伸長率で市場拡大の傾向にある。)

 
【アプリケーション分野別市場傾向】
金融・決済分野は銀行系を中心としてクレジットカードのICカード化が進んでいる。IC対応の共同利用端末の設置が本格的に始まったことで、流通系や信販系のクレジットカードにおいてもICカードの導入を積極的に推進している。

交通分野では「Suica」に代表される鉄道・バスカードのICカードシステムの導入が増加している。交通機関同士の共通化も今後進む見通しである。

通信・放送分野は、携帯電話UIMカード、B-CASカードといったICカードの需要拡大が見込まれている。

IDカードの発行枚数は横ばいで推移しているものの、年々ICカードの割合が高まっている。行政分野では2003年より、住民基本台帳カードの発行は開始されているが利用は低調である。

参考文献:「カード市場マーケティング要覧 2004年版」
(2004年7月28日:富士キメラ総研)


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